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令和2年6月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2020年6月9日更新

 本日ここに、令和2年6月定例市議会の開会に当たり、市政運営に係る諸課題について所信の一端を申し述べますとともに、6月補正予算案の概要について申し述べます。

 

 最初に新型コロナウイルス感染症対策について申し上げます。

 5月25日に全ての都道府県の緊急事態宣言が解除され、社会、経済が徐々に動き出しています。勝山市においても、6月1日から小中学校を再開するとともに、公民館など公共施設についても順次再開しています。

 市民の皆様には、新型コロナウイルス感染症拡大防止に、ご理解とご協力をいただき、感謝を申し上げます。

 しかしながら、小中学校再開に伴う感染予防、および児童センター、保育園、福祉施設などでは、人との接触を完全に排除することは困難であります。また新型コロナウイルスのワクチン、治療薬の開発・普及には相当の時間を要するとされていることから、長期戦となることは必至であり、第2波、第3波の襲来は避けられないと考えています。

 こうした状況下での教育や、社会経済活動の再開に向けては、この3カ月余りの経験から得た知見を活かし、感染予防と経済立て直しの両立を目指すことが肝要と考えます。

 同時に「アフターコロナ」の社会をしっかり見据え、その対策を今から始めなければなりません。その意味で、私たちがこれまで経験したことのないフェーズに立ち向かうこととなります。

 

 では、第1波が収束した今、私たちの行動パターンはどうあるべきか考えると、「ウイルスは無くなったのではない、今も日常の中に存在する」という意識を絶えず持ち続けて、今後のウイルス蔓延防止に備えることです。

 

 そのため市では、勝山市から感染者を出さないことを目指して、国や県の行動指針をベースに「勝山市版新しい生活様式」を策定いたしました。子どもから高齢者まで、すべての市民を感染症から守り、医療体制や地域経済活動の維持につなげるため、市民の皆様にこの内容に則した行動を強く要請しているところです。

 引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた取り組みに、市民の皆様のご理解をいただき、ご協力をお願い申し上げます。

 

 次に、これまでの新型コロナウイルス感染症対策における、市民への支援策について申し上げます。

 これまで次世代育成に力を入れてきたことから、子育て支援を最重点に考え、中学生以下の子どもに1人6万円を給付する「かつやまっ子元気応援臨時給付金」事業を4月13日に実施を表明し、4月中にほぼ振込を完了しています。

 この支援策については、いち早く市民に届けるスピード感を重視したことから、所得制限を設けず、また財政調整基金を財源とする予算についても、市議会のご理解のもと、専決処分とした対応は、その迅速さと内容において、市民はもとより全国から高い評価をいただいております。

 

 次に、市内在住、出身の高校生、大学生に1人12万円の奨学金を給付し、卒業後6万円は返還を免除する「育英資金特別奨学金」については、アルバイト収入で学費や生活費を工面する大学生が多い中、収入が無くなり、学問を放棄せざるを得ないということになれば、今まで市が築き上げてきた子育て支援策が最終段階で無駄になってしまうことを回避しなければならないとの思いから、この半額を返済免除とする奨学金によって支援する事業として実施しました。5月7日から申請受付を開始し、6月5日現在で535件の申請があり、市出身者を含め対象者は約千人と見込んでいますので、かなり高い申請率となっています。

 この特別奨学金についても、高い評価があり、週刊朝日5月29日号の特集記事「独自支援実施の地方自治体50」の中で、個性が光る独自支援策の一つとして紹介されています。

 

 次に、国の1人当たり10万円を支給する特別定額給付金について申し上げます。

 国の補正予算成立直後の5月1日から申請受付を始め、連休明けの5月11日には1回目の振込を行いました。以降4回目の振込であった6月4日までに、約7,700件、率にして約97%の振込が完了しています。大都市の自治体では申請から振込までのトラブルも少なくないとも聞いておりますが、このように迅速な支給ができたのは、小規模自治体のフットワークの良さを活かせたことと、市民の皆様の正確かつ冷静な申請によるものと考えております。

 

 次に、市内飲食店を下支えするための施策として実施した、出前・持ち帰りクーポン券と10%のプレミアム付食事券について申し上げます。

 4月23日に「勝ち山飯お持ち帰り・出前キャンペーン」第一弾として、市内46の飲食店で5月末まで使えるクーポン券を発行しました。6月7日までの換金額は3,376,900円となっています。

 第2弾として、5月23日から販売を開始した「10%のプレミアム付き勝ち山飯お食事券」の売り上げは6月7日までで14,125,000円となっています。この食事券は各飲食店で販売を行なうこと、使用期間を6月から8月までの3カ月間としていることから、今後売り上げが大きく伸びることを期待しています。

 

 次に県立恐竜博物館の再開と道の駅オープンについて申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症が完全に終息するには、相当の時間がかかると思われます。その一方、勝山市の観光誘客の中核である、県立恐竜博物館の再開は観光推進の正常化に欠かすことができません。

 5月の時点では、県立恐竜博物館では、再開後、感染予防対策として、予約システム

 導入などによる準備は伝えられておりましたが、具体的な再開日程の発表はありませんでした。そのため、道の駅のオープン期日については、恐竜博物館再開日に合わせることが望ましいことではありましたが、道の駅オープンまでには、出品や仕入れの準備などを始め、出品者や店舗側も、開店日をターゲットにしたタイムスケジュールに合わせて、

 さまざまな準備をしなければなりません。そのため恐竜博物館のオープン日がわからないままに、その日を待って、道の駅をオープンするとなると、この時間的余裕が無く、

 特に農産物出品者に不安や戸惑い等、ご迷惑をかけることになると判断して、恐竜博物館との同日オープンを断念し、道の駅単独でのオープンを6月20日としたものであります。

 そうしたところ、6月2日に、福井県より恐竜博物館6月15日再開の知らせが入り、勝山市民はもとより、全国の恐竜ファンや子ども達にとって、待ちに待った再開発表となりました。結果といたしまして道の駅のオープンは、その5日後の週末の土曜日、6月20日ですから、タイムラグは最小に抑えられたと考えております。

 また、恐竜博物館再開に合わせ、6月15日には勝山恐竜の森のディノパーク、恐竜化石発掘体験、ジオターミナルについても感染対策を万全に実施して、オープンいたします。

 

 さらに、6月15日から7月13日までの期間を対象に、恐竜博物館へ来られたお客様に対し、勝山市内を周遊してもらえるよう、お食事券や水芭蕉入浴券、ディノパーク入場券など、総額2,200円相当のチケット4枚をセットにして無料配布するキャンペーンを実施し、市内経済の活性化と観光の復活に向けた第一弾の取組みを予定しています。

 

 さて、本日の定例市議会に提案いたしますのは、国の補正予算に伴う「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を財源として実施する各種新型コロナウイルス感染症対策のほか、コロナ禍で落ち込んだ地域経済の活性化を図るため前倒して実施する道路、水路、公園及び土地改良などの建設事業費、当初予算編成以降に事業採択もしくは事業実施が明らかとなった国・県等の補助事業のうち、早期に実施をしたい事業費などを計上した「令和2年度勝山市一般会計補正予算(第3号)」を含む12件であります。                                     

 これら12件につきましては、後ほど関係課長からそれぞれ提案理由を説明させますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。