本文
令和5年9月定例会招集あいさつ より一部抜粋
新型コロナウイルスワクチン接種について申し上げます。
感染による重症化を予防することを目的に、現在65歳以上の高齢者および5歳から64歳までの基礎疾患等のある方を対象に春接種を実施していますが、今月20日からは、生後6か月以上の全ての市民を対象に秋接種を開始します。
過去3年間、ウイルスは年末年始に流行を繰り返していますので、市民の皆さまの健康と命を守るため、接種を呼び掛けてまいります。
また、基本的な感染対策である手洗いや換気の徹底、さらには医療機関や高齢者施設などにおいて、着用を求められた場合のマスク着用への協力についてお願いしてまいります。
市民の皆様が安全にウイズコロナの生活が送れるよう引き続き情報提供に努めてまいります。
防災対策について申し上げます。
去る7月13日未明から朝にかけて、梅雨前線が活発化し、福井県内では嶺北地域を中心に大雨が降りました。この大雨により、勝山市では河川の氾濫、家屋への浸水、土砂崩れなど農地、水路、道路と言った農業生産基盤やインフラ施設に甚大な被害が発生しました。
結果的に人的被害はありませんでしたが、住宅等の被害にあわれた方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
昨年8月4日に勝山市を襲った大雨災害からの復旧作業の最中に発生した今回の大雨でしたが、幸い激甚災害法の指定を受けましたので、国、県の支援のもと、事業者の皆様の協力をいただき一日も早い復旧を目指してまいります。
今回の大雨に先立つ7月2日に実施した全職員参加による防災訓練では、職員一人1台スマートフォンを活用し、災害対策本部からの指示、被害状況確認、避難所開設・運営状況を職員間で共有することで迅速な初動対応を確認していました。訓練からわずか10日後に発生した7月13日の大雨への対応に際し、訓練の知見を生かすことが出来たと考えています。
今後も市民の安全と安心を守るため、引き続き実践的な訓練や防災対策に力を注ぎ、地域全体での協力体制を構築し、突発的な災害に備えてまいります。
新種恐竜化石および恐竜を活かした観光の動向等について申し上げます。
9月8日に県立恐竜博物館の発表会見で平成28年以来7年ぶり6種目となる学名のついた新恐竜「ティラノミムス・フクイエンシス」が杉本知事から発表されました。
発掘地の状況などから、今後も北谷町杉山の恐竜化石発掘地の地層からは新種新属の発見が期待されています。
新種恐竜や県立恐竜博物館が全国的に注目される中、福井県立大学恐竜学部、永平寺キャンパスが令和7年4月に、翌令和8年4月には勝山キャンパスが開設される予定です。
市内をはじめ全国の子どもたちに勝山市へ来ていただき、恐竜化石をはじめとする古生物学や古気候学、地史学など幅広い地質学を志す夢をかなえてもらうための受入れ準備を進めてまいります。
7月14日にリニューアルオープンした県立恐竜博物館には全国各地から多くの家族連れなどが訪れ、8月末までに過去最高となる31万3,298人の来館者でにぎわいました。
天候に恵まれたこともあって同時期にリニューアルした屋外施設のかつやまディノパークにも10万人近くの入場者がありました。
また、市内の宿泊施設や飲食店では過去最高となったコロナ渦以前の令和元年度を上回る盛況だったとお聞きしています。
この間、さまざまな交通手段で多くの観光客がおいでになりました。パーク&ライドによる渋滞対策を14日間実施し、のべ4,033台の利用がありましたが、県立恐竜博物館が事前予約制を導入したため、コロナ禍以前のような大渋滞は発生しませんでした。
県立恐竜博物館来館者のうち、福井県内の方は7.8%となっており昨年度の8.4%と比べ漸減傾向にあります。関西圏、中京圏、北陸圏など比較的近距離の比率が下がり、反対に、中国、四国、九州、東北そして東京はじめ関東圏など遠距離からの来客が増加傾向にあります。
来年3月16日の北陸新幹線福井駅開業により、東京駅と福井駅とが2時間51分で乗り換えなしでつながり、3,500万人のマーケットである首都圏との距離感が一気に縮まります。
また、10月28日には、中部縦貫自動車道勝原―九頭竜インターチェンジ間が開通し、中京圏、関東圏との距離が短縮されることになります。このチャンスをしっかりと掴むために、福井県および近隣市町との連携による首都圏からの誘客と周遊観光の促進に努めてまいります。
現在、勝山市、勝山商工会議所およびDMO勝山市観光まちづくり株式会社の間で、DMOがマンパワーや資金面で市内事業者を支援できる体制の強化について協議しています。観光の産業化により観光誘客が地域経済の活性化につながるよう図ってまいります。
新中学校の建設、開校に向けた進捗状況について申し上げます。
令和9年4月の新中学校開校に向けては、すでに校舎等の建設にかかる設計業者の選定を終え、現在、基本設計の策定作業を行っています。
多くの市民の期待に応える魅力あふれる中学校建設に向けて、中学生や教職員の意見を踏まえ、策定中の基本設計に反映してまいりたいと考えています。
夏休みからスタートした魅力ある学校を中学生と語る会では、勝山中部中学校と勝山北部中学校の全生徒からの聞き取りやグループ協議を終え、今月21日からは勝山南部中学校生徒からの聞き取りを予定しています。
教室、図書室、部活動など多岐にわたる要望や意見を聞いていますが、中でも給食に関する要望を多くいただいています。
市議会をはじめ保護者の皆様から、長年にわたり要望を受けて参りましたが、新中学校での給食自校調理方式の採用について、検討してまいります。
基本設計については11月末、そして実施設計については来年6月の策定を目途に準備を進めてまいります。
また、中学校再編準備委員会では各部会において、校舎の設備や備品、通学方法などについて活発な議論や意見をいただいています。委員の皆様には、建設に向け引き続き協力をお願いいたします。
今週の金曜日9月15日を期日に、広く市民の皆さまから新中学校の校名を募集中ですが、最終的に700件前後の応募が見込まれています。併せて、新中学校の制服や体操服について、子どもや保護者、教職員を対象にアンケートを行っていますが、こちらも500件前後の応募が見込まれています。
それぞれの結果をふまえ、再編準備委員会にてとりまとめていく予定です。
再編準備委員会での協議内容、中学生や教職員と語る会での意見等につきましては、総務文教厚生委員会において報告させていただきます。
今後も新中学校の建設、そして開校に向けて、子ども達や教職員の意見を反映するととともに、新中学校が今後の勝山市の教育の中核となるよう建設に向けて遅滞なく準備を進めてまいります。