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本日ここに、令和8年3月定例市議会の開会にあたり、所信の一端を申し述べますとともに、提案いたしました令和8年度当初予算案及び令和7年度3月補正予算案の概要を申し上げます。
令和8年は年明けから福井県知事選挙、衆議院議員総選挙が相次いで執行され、福井県知事には新人の石田嵩人氏が、初当選されました。そして衆議院議員総選挙は、与党の自由民主党、日本維新の会の圧勝、福井1区では稲田朋美氏が8期目の当選を果たされました。
高市早苗首相は、2月20日の衆参両議院本会議で就任後初の施政方針演説に臨まれ、与党の安定多数を背景に政策のあり方を根本的に転換し、責任ある積極財政を進めるとされています。
見事当選を果たされた稲田議員におかれましては、戦後安定した国際情勢の中で発展してきた日本を守り、引き続き日本国民が平和な生活を享受できる強くて優しい国づくりに取り組まれるようご期待を申し上げる次第です。
また石田嵩人知事は、同じく2月20日に開会した福井県2月定例会の就任あいさつの中で「全世代リスペクト」を基本方針に掲げ、今後の政策立案にあたって市町との双方向でのコミュニケーションを重視するとありました。
この分野では、全国一の規模と知名度を誇る福井県立恐竜博物館や、いよいよ4月6日に開設記念式典が予定されている県立大学恐竜学部勝山キャンパスが設置される勝山市としては、福井県のトップブランドである恐竜研究、恐竜学習を活かした観光戦略の継続と、具体的かつ骨太の子育て政策の実現に期待をしています。
【項目一覧】
次に勝山左義長まつりについて申し上げます。
21日・22日の両日、上後区の一番太鼓を合図に「勝山左義長まつり」が開催されました。春の陽気を感じさせる2日間、市内外から約8万5千人の方々に足をお運びいただきました。
今年は大相撲安治川部屋の安治川親方ご夫妻をお招きし、本祭をご覧いただくとともに、本年秋に予定しております市内での安治川部屋の合宿に向け、関係者と懇談をしていただきました。
来場者の皆様には、各地区の櫓を巡り、左義長ばやしや趣向を凝らした「作り物」、絵行燈などを心ゆくまで楽しんでいただけたものと存じます。
22日夜には、弁天緑地にて五穀豊穣を願う「どんど焼き」が行われ、盛況のうちに幕を閉じました。
開催にあたり多大なるご尽力をいただいた実行委員会、並びに各地区の関係者の皆様に、改めて感謝を申し上げます。
次に、この冬の雪の状況について申し上げます。
今冬12月は比較的穏やかな天候が続きましたが、1月21日から25日にかけてJPCZの影響で国内各地が寒波に見まわれ、勝山市を含む福井県内各地でも大雪となりました。
この間、昼夜を問わず除排雪作業にあたられた建設業者の皆様に深く感謝申し上げます。
近年、人口減少や高齢化によるオペレーター不足が深刻な課題となっていますが、本市としては積雪の有無に左右されない除雪体制を構築するため、建設業者の皆様と協議し、国、県との連携やICTの活用による効率的な除排雪の検討を進めてまいります。
次に観光について申し上げます。
勝山市の冬季観光の核であるスキージャム勝山につきましては、年末年始の雪不足の中でのシーズンインとなりましたが、1月中旬には全面滑走可能となり、現在は多くの来場者で賑わいを見せております。今シーズンは新エリアとして「JAM MID BASE(ジャム・ミッドベース)」を展開。スキーやスノーボードをされない方でも、リフトでゲレンデ中腹までアクセスできる環境を整え、標高約1,000メートルからの大パノラマやスノーラフティングを楽しめる新たな魅力を創出しています。
本年4月に迫った「JAM福井勝山マウンテンリゾート」へのリブランドを見据え、今後は通年型リゾートとしての価値がさらに高まることを期待しております。
一昨年3月の北陸新幹線の県内開業により、本市を訪れる観光客はコロナ禍前と比べ大幅に増加していますが、令和11年春に予定されている中部縦貫自動車道の県内全線開通により、中京・関東方面からの新たな観光需要の拡大が見込まれています。令和7年度の入館者数が過去最高の130万人を見込む福井県立恐竜博物館を中心に 福井県の観光は更なる成長の局面を迎えています。
勝山市の長年の課題である市内の宿泊キャパの不足を解消するため、宿泊施設の誘致に取り組んでまいりました。その結果、今般、道の駅隣接地の恐竜渓谷かつやまエリアへの株式会社アーキビジョン21によるムービングハウス50棟の誘致が決まったところです。
また、温泉センター水芭蕉を譲渡する予定のサンフロンティアホテルマネジメント株式会社に対して敷地内での宿泊施設建設を働きかけているほか、さらに複数の事業者を対象に宿泊施設の誘致に取り組んでいるところです。引き続き勝山商工会議所、DMO法人勝山観光まちづくり株式会社、及び一般社団法人KICSとともに、観光・商工事業者や団体等との意見調整を図り、商品開発や観光PRを展開しながら、引き続き「観光の産業化」を力強く推進してまいります。
次に、移住・子育て施策について申し上げます。
勝山市は、子どもたちの夢を応援する「応援金115」を柱とした移住・子育て施策「115プロジェクト」を展開しています。
令和7年4月から先月末までの18歳以下の転入出状況を見ますと、転入18人に対し転出は10人と、差引き8人の子どもたちが増加となっています。転入時のアンケートによると、転入された56世帯中7世帯が「応援金115」や「保育料無償化」といった本市の子育て支援を移住のきっかけに挙げており、115プロジェクトの取り組みが徐々に成果を結びつつあると考えています。
新年度は、新たに小中学校の給食費完全無償化、保育園・認定こども園給食の実質的無償化を新たに実施するほか、子どもたちが安心して学業に専念できるよう4年間で115万円を給付する給付型奨学金「115奨学金」を創設し、令和9年度からの給付開始に向けた募集をスタートさせることで全国トップクラスの子育て支援、子どもの夢支援のまちを目指します。
その他、結婚・不妊治療・子育て・移住・仕事・教育等といった各分野の施策を総合的に展開し、若年層や子育て世代に「住みたい、働きたい」と選ばれるまちを目指し、教育・子育て環境のさらなる充実に努め、出生数や転入児の増加による人口減少の緩和、年少人口の増加を目指してまいります。
次に、勝山中学校の建設および開校に向けた進捗状況について申し上げま す。
勝山中学校の建設工事につきましては、1月下旬の降雪により数日間の除雪対応を要しましたが、概ね計画通りに進捗しております。
また隣接する勝山高等学校の特別教室棟リノベーション工事については、福井県、同校、および受注業者との定例調整会議に出席し、緊密な情報共有を図っております。今後も双方の進捗状況を共有し、安全かつ円滑な施工に努めてまいります。
中高連携推進委員会では、生徒会活動や部活動の地域展開を見据えた放課後活動の在り方について、各部会において詳細な検討を重ねているところです。
また、令和9年4月の統合を見据え、三中学校体制の最終年度となる令和8年度の教育計画や数学・英語の指導案、中高6年間を通じたキャリア教育・探究学習のカリキュラム作成など、両校の現場教員による具体的な協議を別途進めております。
勝山市の子どもたちの夢を育む新たな学び舎の完成に向け、引き続きハード・ソフトの両面から鋭意取り組んでまいります。
次に、令和8年度当初予算及び令和7年度3月補正予算の概要について申し上げます。
令和8年度一般会計当初予算は、143億5千万円となり、前年度比10.9%の減額となりました。この当初予算は中学校建設と中間処理施設の建設費が集中した令和6年、令和7年に次いで過去3番目の規模となっております
まず市税につきましては、個人市民税は、税制改正による減税の影響があるものの、給与所得の増加などから大幅な増額を見込みました。
また、法人市民税は、令和7年度の決算見込みから減額を見込みました。固定資産税のうち、土地は今後も地価の下落傾向が続くと見込み減額、家屋及び償却資産は、住宅等の新築が堅調に推移するものとして増額を見込みました。
たばこ税は、加熱式たばこの増税により増額を見込み、軽自動車税は環境性能割が本年3月末をもって廃止されることを踏まえ減額を見込みました。
以上のことから、市税全体では、前年度比1億1千2百万円増額の28億9百万円を見込んでおります。
次に、地方交付税につきましては、普通交付税については、公共サービス等への価格転嫁、地方公務員の給与改定に要する経費などで増額算定されるものと見込んだほか、過疎対策事業債をはじめ公債費が増額となることから、前年度比1億6千2百万円増額の40億7千2百万円を見込みました。
特別交付税6億円と合わせた地方交付税全体では、前年度比1億6千2百万円増額の46億7千2百万円を見込んでおります。
以上、主な一般財源合計は、前年度比3億8千3百万円増額の84億7千3百万円となっております。
次に市債につきましては、建設事業等に充てる普通債の発行額は9億2千2百万円で、前年度比マイナス16億3百万円の大幅な減額となりました。
これは、勝山中学校校舎等建設事業に関し前年度がピークだったこと、また、ビュークリーンおくえつ基幹的設備改良工事が完了したことが主な要因となっております。
令和8年度に市債を発行する主な事業は、勝山中学校校舎等建設工事、防災行政無線の屋外拡声子局の設備更新、橋梁補修工事や市道拡幅工事等、長尾山総合公園ネイチャーポジティブ公園事業、災害発生時に避難所となる小学校体育館の空調設備設置工事、福祉健康センターすこやかの照明LED化工事、勝山南部中学校及び勝山北部中学校プール解体工事などとなっております。
これにより令和8年度末の市債残高は、普通債分が前年度比1億百万円の増額となるものの、臨時財政対策債分が前年度比マイナス3億8千3百万円減額となることから、全体では前年度比マイナス2億8千2百万円減額の150億1千万円となる見込みです。
第6次勝山市総合計画に掲げた政策目標の2つの「創る」、4つの「守る」の6つの柱に沿った施策を申し上げます。
まず、2つの「地域の未来を創る」、「まちの楽しさを創る」では、全国の恐竜好きの中高生が集い、市内中高生と共に学べる場として、「恐竜ジュニアアカデミーin勝山」を開催し、勝山市を恐竜学習の中心となるような育成の流れを創出していきます。この事業開催にあたっては、今年度実施のクラウドファンディング型ふるさと納税で勝山市に縁のある企業経営者から今後5年間の継続を目標に多額のご寄付をいただきました。ご寄付の趣旨に沿って活用させていただきたいと考えております。
また、県内外におられる恐竜研究で著名な大学教授等を招聘して開催する恐竜に関する講演会「学ぼうダイナソー」を継続的に実施し、市民の皆様に恐竜についてより親しみや興味をもっていただく機会を提供します。
その他、子どもたちが英会話に親しむ機会を提供するため、現在2名配置している国際交流員(CIR)を1名増員し、児童センター等で無料の英会話塾を開催します。また、邦楽演奏家を招き中学生を対象とした地域交流プログラムやコンサートを開催するほか、宝くじ文化公演としてMayJ.(メイジェイ)さんらによるコンサートの開催を予定しています。
次に、政策目標の「子育て・教育を守る」では、「115奨学金」の創設や、小学校・中学校給食の完全無償化並びに保育園及び認定こども園の給食費実質無償化のほか、結婚支援では、民間の婚活アドバイザーによる個別相談や婚活イベント等と連携した伴走型のサポートの実施、「ふく恋マッチングシステム」の利用登録料の助成などを行い、結婚支援体制の強化を図ります。
英語教育では、学校生活の中で子どもたちが英語に触れ親しむ機会を増やすため、現在2名配置している外国語活動支援員(ALT)を1名増員し、さらなる英語力の強化を図ります。
また、子どもたちの英語力向上や異文化理解の増進に向け、より多くの生徒が海外研修を経験できるよう、勝山高校が実施する海外研修旅行を支援します。
次に、「福祉・健康を守る」では、高齢、障がい、子ども、生活困窮など、各制度で分断されている支援を一体的に提供する仕組みを整備して、多機関協働のもと、課題を抱える方を地域全体で支える切れ目のない包括的な支援体制を構築していきます。
そのため、すこやかの施設内に分散している社会福祉協議会を含むすべての受付窓口を集約し、相談体制の一本化による連携強化を図ります。
スポーツ分野では、スポーツへの夢や憧れを抱く子どもたちにプロスポーツを身近に感じてもらうため、福井ユナイテッドFCの勝山市ホームタウンデーを開催するほか、大相撲で現在大関として活躍されている安青錦関が所属している安治川部屋合宿 誘致、プロバスケットBリーグで活躍する福井ブローウィンズのホームゲームに市内の親子115名を無料招待します。
さらには、バドミントンのオリンピック出場選手が所属する実業団チームを招き、トップアスリートによるバドミントンクリニックを開催します。
次に「産業・経済を守る」では、中山間地域等直接支払制度において、多くの集落が制度に参画できるよう傾斜地等の要件を 緩和します。有害鳥獣対策では、国の補正予算で措置された指定管理鳥獣対策事業交付金の拡充を受け、猟友会に委託し実施する計画的な個体数調整捕獲や、センサーカメラやドローンの整備など危険鳥獣出没時の体制構築、柿などの獣害支障樹木の伐採など国庫補助対象事業を3月補正予算に計上しておりますが、これらに加え、新たに猟銃免許を取得する方に、猟銃の所持に必要となる初期経費や猟銃購入経費を支援し、有害鳥獣捕獲の担い手の 確保に努めます。
観光分野では、令和11年春の中部縦貫自動車道の県内全線 開通に向け、中京圏からの新たな観光需要を呼び込むため、全線開通及び周遊観光をPRするイベントをTOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジなどに合わせて開催します。
また、温泉センター水芭蕉を譲渡する民間事業者のサンフロンティアマネジメント株式会社に対し、耐用年数が超過している基幹設備等の改修費用を助成します。
次に「防災減災・生活環境を守る」では、令和9年4月からの市内全域でのフルデマンドバス運行に向け、令和11年度までの債務負担行為を設定し運行事業者を決定していきます。
あわせて、利用者の利便性の向上を図るため、バス停留所を増設するとともに、人工知能を活用した配車システムを導入し効率的な運行体制の確保を目指します。
また、環境保全、安全確保及び獣害対策等を目的として新たな奨励金制度を創設し、区や団体等が実施する空き地等の草刈活動を支援します。
このほか、建設中の勝山中学校から長山公園に至るスロープを新設、及び老朽化した既設の階段を改修するとともに、荒廃している日本庭園を多目的に利用が可能な芝生広場に再整備します。
長尾山総合公園については、新たに国のネイチャーポジティブ公園事業を活用し、広場及び駐車場の整備に向けて測量及び詳細設計を行います。また、 第1期エリアの未買収地を取得し公有地化を進めます。
次に財政調整基金繰入金については、前年度比3億7千8百万円増額の5億3百万円となり、令和8年度末の財政調整基金残高は、19億4千5百万円となる見込みであります。
以上、事業の選択と集中を図ることで、新規事業として104事業、約11億9千300万円、拡充事業として15事業、2億6千103万円を見込み、「出生から進学まで切れ目ない子育て・教育・子どもの夢応援プログラム ~日本トップクラスの”給付と完全無償化”のまち~」に向けた予算としています。
令和7年度3月補正予算につきましては、各事業の精算によるもののほか、国の令和7年度第1次補正の成立に伴い前倒しして実施することになった事業や、市道除雪費用の増額などを計上しております。
本日の定例市議会に提案いたしますのは、今ほどの令和8年度勝山市一般会計予算を含む29件であります。これら29件につきましては、後ほど関係課長から、それぞれ提案理由を申し述べますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。