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旧木下家住宅は、江戸時代後期に庄屋を務めた上層農家です。
修理前の旧木下家住宅
間取りは、福井市東部から永平寺町、勝山市、大野市に分布した前広間型の平面を基本とし、玄関を入ると広い土間空間、その奥に八畳の和室が4部屋、さらにブツダンノマやボウズベヤなどを配置した、この地域に特徴的な姿を残しています。
また、建物は、正面の両側(東西方面)にウマヤやナガシなどの張り出し部をもち、当地域の大型民家の発展する過程を見ることができます。
さらに、永平寺門前の大工集団(永平寺大工)が普請に関わっており。木材の高い加工精度にも価値が認められます。その時の普請帳も残されており、当時の築造の過程がよみとれます。
地域の特徴的な姿を残していることや木材の高い加工精度などが認められ、平成22年6月29日付けで国の重要文化財に指定されました
1839年(天保10年)に建てられてから約180年が経過し、建物のゆがみ、各所で沈下・雨漏りが発生したため、2015年より本格的な修理工事を開始しました。
工事は4か年計画で、国・県の補助を受けました。
修理期間:2015年8月1日~2018年10月31日