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平成23年12月定例市議会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2018年9月19日更新

 本日ここに、平成二十三年十二月定例市議会が開会されるに当たり、ごあいさつを申し上げますとともに、提案理由の説明と市政運営に係る所信の一端を申し述べます。

 最初に、経済情勢について申し上げます。十一月十四日に発表された七―九月期の国内総生産速報値によりますと、年率換算で四 四半期ぶりのプラス成長となっており、物価変動の影響を除いた実質成長率は前期比一.五%増、年率換算で六.〇%の増となっております。主な要因は、東日本大震災で寸断した部品などのサプライチェーンが復旧し、自動車産業を中心に生産活動が正常化し、輸出が急回復したほか、個人消費や設備投資にも波及したこととしております。
 また、十一月二十四日に発表された月例経済報告によりますと、景気は東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、緩やかに持ち直しているとし、先行きについては、景気の持ち直し傾向が続くことが期待されるとしながらも、電力供給の制約や原子力災害の影響に加え、欧州の政府債務危機などを背景とした海外景気の下振れや、為替レート・株価の変動、タイの洪水の影響等によっては、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要であるとしています。

 次に、十一月二十三日には、勝山駅前広場完成式典が、西川一誠福井県知事を始め多くの御来賓列席のもと、盛大に挙行することができました。

 また、式典後のアトラクションには地元三室小学校児童、南部中学校吹奏楽部、そして三室太鼓や縄文料理研究会など地元の皆様の多くのご協力を頂きました。今後この勝山駅前広場がえちぜん鉄道終着駅として、利用者の利便性向上はもちろんのこと、観光面でも活用されるよう国内最古級の電気機関車「テキ六」の動態展示と併せて、来年度にミニ博物館を備えた駅舎整備を進める予定です。

 また、十一月四日、五日には、当市におきまして「第九回スローライフまちづくり全国都市会議」を開催いたしました。会議には、全国の加盟都市をはじめオブザーバー都市の市長や市議会議員など十六都市から六十四人が集い、北谷地区を中心とする当市の取り組み状況を視察した後に、スローライフを指針としたまちづくりについて意見交換をいたしました。

 会議には「勝山左義長大使」の、作家の椎名誠氏の講演の後、パネルディスカッションを行い、充実した会議となりました。また、このことが後日、椎名氏執筆による週刊誌の連載記事に掲載され、勝山市の紹介とともにエキシビジョンで演じた勝山左義長囃子が絶賛されて当市のPRに大いに寄与したところであります。

 次に、はたや記念館ゆめおーれ勝山は十月一日に開館以来二年二か月で三十万人目の入館者を迎えました。
  九月十七日から一ヶ月間、秋の特別展を開催し、また、毎月第三日曜日は、ゆめおーれDAYとして、この日だけの特別企画を催し、市内外の方々に親しまれる施設として、ミュージアム機能と交流機能の充実を図ってまいります。
  十月二十四日には県内のトップを切ってイルミネーションの点灯を開始しました。今年のコンセプトは、カラフルファンタジアとし、積雪時には雪をブルーに、建屋をオレンジに染めるなど時節に合わせたディスプレイとしております。来年の左義長まつりが終わる二月末まで市民の方々の目を楽しませ、心をいやす冬の華やかなスポットにしていきたいと考えております。

 一方、昨年開館十周年を迎えた福井県立恐竜博物館は、特別展の充実も図られ、十月末までの入館者数は、四十万人を超えました。

  また、十月二十二日と二十三日の両日には、勝山の秋の恒例行事となっている勝山うまいもん祭りが開かれ、二日目の雨にもかかわらず二日間で一万七千人の人出でにぎわい、多くの来訪者が勝山の秋の味覚を楽しみました。

  また、昨年から実施している越前大仏周辺の賑わいを図って複合開催しているもんぜん市は、九月二十五日に歯みがきロボットコンテストを大仏殿で、勝山市産業展を奥越地域地場産業振興センターで、健康フェステイバルを勝山市営温水プールで同日開催し、二,〇〇〇人を超える人出でにぎわいました。

  十一月二十三日に、もんぜん市で開催された新そばまつりも、昼食時には、そばを待つ長い列ができるほど盛況となったほか、十一月二十六日、二十七日の二日間開催となった奥越地域地場産業振興センター主催の手作り市in奥越前も盛況となり、越前大仏周辺の賑わい創出に効果があったと考えております。

 次に環境施策について申し上げます。六月から市内小学校の子どもたちと取り組んできた赤とんぼの調査・保全活動について、「赤とんぼの舞う里を守るために」と題して、その成果を発表するフォーラムを十月一日に開催いたしました。フォーラムでは、四つの小学校で取り組んだ赤とんぼの羽化殻の数の調査や、マーキングによる移動調査の取り組みについての発表があり、これらの取り組みを通して、赤とんぼの生態や自然観察の魅力など、それま で気づかなかったことや、新たな発見をしたことが紹介されました。

 石川県立大学の上田哲行教授の講演では、赤とんぼが古くから私たちの生活と密接に関係してきたことが紹介され、日本の原風景である赤とんぼの舞う勝山を守ることの大切さを、市民の皆さんとともに共有することができました。
 また、勝山市の赤とんぼを保全する取り組みは全国的にも珍しいことから先月、関西テレビで、兵庫県の赤とんぼの里のまちづくりをすすめる“たつの市”で、赤とんぼがほとんどいなくなっているという現状と対比する形で紹介されるなど、メディアからも注目を集めています。
  今回の赤とんぼの保全活動は、上田哲行教授の指導と市の環境保全推進コーディネーターの前園泰徳氏の適切なサポートによるもので、この他にも、北郷小学校においては、バイカモの貴重な生息環境を守るため、バイカモの育つ河川の保全を呼び掛ける看板を設置するなど、子どもたちによる自然環境を守る新しい取り組みが生まれ環境意識に対する大きな成果となっていることは、大変意義深く、エコ環境都市を目指す勝山市の、自然環境を保全し、次代につながる活動として育ちつつあることを力強く感じています。このことを踏まえて来年開催する環境自治体会議に向けて川にごみを捨てている大人はその行動を大いに恥じるとともに、川にごみを捨てない運動をさらに徹底して、これらの活動内容を勝山市のエコ環境都市のまちづくりの重要な取り組みの一つとして情報発信をしていきたいと考えています。

 次に、新体育館整備について申し上げます。
  九月定例市議会では、その候補地を昭和町二丁目とし測量等の調査費について決議をいただきました。
 この事業を進めるため十月には、建設部にあらたに新体育館整備課を設け、これまでに平面測量、用地測量、基本計画策定、遺構調査の各業務をすでに発注し、地権者等の方々にご理解をいただきながら、現地立会や各業務の打合せに入り、整備の第一歩を踏み出したところです。
  一方、市民への説明については、十月四日に行われました「市長となんでも語ろう会」や十月から始まっている「各地区区長会と市長と語る会」でも、全地区にわたって説明申し上げ、また、十一月十四日に開催しました北部中学校校下での説明会を皮切りに中学校校下ごとに説明会を開催し、市民のみなさまに理解を頂いているところであります。
  今後、議会に設置されました新体育館建設特別委員会及び市民で組織される新体育館建設委員会においても議論を重ね、お示ししましたスケジュールに基づき平成二十八年度オープンを目指してまいります。

  次に、先般、勝山市雪害対策会議を開催し、関係機関がより連絡を密にして、市民生活の安全・安心を図ることを確認したところであります。除雪機械や散水等による道路除雪、歩道除雪や流雪溝の水量維持、狭隘な道路の排雪など、市民のニーズに応えた細かな除雪体制の下、冬の交通網の確保に努めてまいります。

 次に、一般会計補正予算案の概要について申し上げます。
  主なものといたしまして、まず国の人事院勧告に準ずる改定及び職員の異動等に伴う人件費関係の経費について計上いたしております。
  また、国の第三次補正予算を活用し、来年度予定しておりました成器西小学校の校舎及び成器南小学校の校舎・給食棟の耐震及び大規模改修事業を前倒しで取り組みます。
  市民生活では、健康増進のため予防接種事業を増額としたほか、住宅の太陽光発電設備導入やリフォームに係る補助金を増額しております。
  また、平成二十四年度に向けては、中学校教科書が新しくなるための経費や原動機付自転車の恐竜ナンバープレート作成のほか、「債務負担行為」では、来年七月に横浜市で開催されます「ヨコハマ恐竜展二〇一二」における「かつやまフェア」開催のための経費のうち、今年度中の契約が必要なものについて所要額を計上いたしております。

 本日の定例市議会に提案申し上げますのは、ただいま説明いたしました勝山市一般会計補正予算案を初め十四件であります。これら十四件につきましては、後ほど関係部課長からそれぞれ提案理由を申し上げますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願いを申し上げます。