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令和3年9月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2021年9月7日更新

 本日ここに、令和3年9月定例市議会の開会に当たり、市政運営に係る諸課題について所信の一端を申し述べますとともに、9月補正予算案の概要について申し上げます。

 最初に、新型コロナウイルス感染症について申し上げます。 新型コロナウイルスの感染が国内で初めて確認されてから約1年8か月になりますが、いまだ終息の兆しは見えず、国内における累計の感染者数は150万人を超え、感染拡大が続いています。

 福井県は、県境を超えた人流増加による感染の拡大を受け8月6日に発出した県独自の緊急事態宣言を9月12日まで延長し、県外との往来の中止を呼び掛けるとともに、飲食店に対し、午後8時以降の営業自粛を要請しているところです。県立恐竜博物館の閉館もあり、勝山市内の人の流れも大幅に抑制された状況が続いています。

 一方で、勝山市のワクチン接種につきましては、勝山市医師会の協力のもと、順調に推移し、昨日までに、市内の12歳以上の方の78%が1回目を、70%の方が2回目の接種を完了し、接種開始が早かった60歳以上の方については、接種を希望される方のほぼ全員が2回の接種を終えています。

 引き続き市内でのクラスター発生を防ぎ、感染拡大を抑制するために、1日でも早く、1人でも多くの方のワクチン接種を推進することが重要であると考えております。今後はワクチン接種の対象外となっている12歳未満の子どもたちへの感染を防ぐために、比較的予約率の低い若者世代に対する接種の啓発を進めてまいります。

 また、全国的に感染の第5波が続いていること、ワクチン接種が完了していないこと、さらには新たな変異株が続々と発生していることなどを勘案し、市民の皆様には引き続きマスク若しくはフェイスシールドの着用、手指消毒など基本的な感染予防の徹底及び、公共施設の利用制限についてのご理解とご協力をお願いいたします。

 長引くコロナ禍により勝山市の地域経済は大きな打撃を受けています。感染症対策を徹底し、感染リスクをコントロールしながら、地域経済の循環を図ってまいります。

 新たな地域経済対策として、勝山市事業維持支援金事業及び勝山市時短等実施事業者支援事業を新設し、県立恐竜博物館の休館や県境をまたぐ旅行や帰省の中止の影響が及んでいる幅広い市内事業者への支援を予定しています。

 また、農業事業者向けの新たな経済対策といたしまして、外食産業における農産品需要の落ち込みによる農業収入の減少等に備える農業保険の加入者に対し、農業経営収入安定事業補助金を新設し支援いたします。

 今回の新型コロナウイル蔓延をきっかけに、働き方の見直しや生き方そのものを考え直す動きが全国的に広がっています。こうした変化をとらえ、勝山市の持続的発展に向けて取り組んでまいります。

 次に第6次勝山市総合計画及び勝山市立中学校再編計画案について申し上げます。

 7月28日から8月27日にかけて、市内全10地区において、「第6次勝山市総合計画」及び「勝山市立中学校再編計画(案)」をテーマに、「未来のまちづくりを考えよう」と題した市民意見交換会を開催いたしました。

 また、これとは別に、中学校再編計画(案)についての説明会を7月31日、8月1日及び8月8日の3日間にわたり、市内4か所において開催いたしました。

 福井県独自の緊急事態宣言の発出を受け、開催時間の前倒しや参加人数の制限を実施しましたが、Webを通じた資料の事前公開、当日のライブ配信及び録画配信、さらにはホームページやメール等を通じた随時の意見募集など、当日会場にお越しになれない市民の皆様に対する情報の受発信を積極的に行いました。

 このうち総合計画につきましては、少子高齢化社会における地域コミュニティのあり方や、子育て支援策、農業や観光業をはじめとする産業振興の方向性などについて、活発なご意見をいただきました。特別委員会において、まちの将来像、まちづくりの基本的視点などを含めた計画骨格案をご提示させていただき、10月中を目途に、この計画骨格案をもとに再度各地区に入り素案を煮詰めてまいりたいと考えております。

 また、中学校再編計画(案)につきましては、新中学校の施設面を含めた教育環境や勝山高校との連携のあり方などについてさまざまなご意見、ご提案をいただきました。

 本議会におきまして、これら市民意見交換会を通じていただいた中学校再編についてのご意見、ご提案を踏まえた現時点での市の考え方をお示しさせていただきます。

 目まぐるしく変化する社会経済状況及び、少子高齢化による人口構成の変化を受け、市の考え方、方向性をしっかりと定めるとともに、実効性のある計画づくりに努めてまいります。

 次に長尾山総合公園のパークPFI事業の進捗状況について申し上げます。

 アフターコロナにおける観光の産業化推進の核となる長尾山総合公園のパークPFI事業につきましては、8月初めに「かつやま恐竜の森再整備・管理運営事業公募設置等指針」を公表し、現在民間事業者の公募を開始したところです。

 当事業は、観光の産業化を進めるうえで課題のひとつとなっています滞在型観光の推進を目的とし、パークPFIを活用して長尾山総合公園内に新たに宿泊機能、飲食・物販機能、遊戯機能等を誘致し、民間事業者の豊富な経験とノウハウを活かした整備と公園の一括管理運営を行うものです。

 全国的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けて8月25日に予定していた事業説明会を急遽オンラインに変更したところ、予想を上回る多くの事業者の参加をいただきました。引き続き9月末日を期限とする応募登録申し込み、さらには事業者からの企画提案の提出を受けて、プレゼンテーションによる審査を行い、今年度末には事業者の決定を目指してまいります。

 次に、令和2年度普通会計決算における主な財政指標について申し上げます。

 財政構造の弾力性を判断する指標である経常収支比率については、算定の分子にあたる経常経費充当一般財源等が、令和2年度より会計年度任用職員制度が導入されたこともあり人件費充当分が増額、特別会計への繰出金充当分も増額となったことから全体で約1,700万円の増額となりました。また算定の分母にあたる経常一般財源等総額が、普通交付税の増額に加え、令和元年10月からの消費税増税の影響から地方消費税交付金も増額となり、約3,400万円の増額となったため、経常収支比率は前年度から0.2 %改善し、92.5%となりました。

 また、地方財政健全化法に基づく健全化指標については、いずれも早期健全化基準を大きく下回っており、極めて健全な数字となっております。

 本日の定例市議会に提案いたしますのは、国・県等の補助事業の確定等のほか、新型コロナウイルスの感染拡大を受け発令された福井県緊急事態宣言により影響を受けている事業者等への支援、今冬の除雪体制強化に向け除雪車の稼働状況を管理するシステムの導入、消雪設備の故障等を常時監視するための遠方監視装置の整備費などを計上した「令和3年度勝山市一般会計補正予算(第3号)」を含む14件であります。

 これら14件につきましては、後ほど関係課長から提案理由の説明をさせていただきますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。