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令和3年12月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2021年11月26日更新

 本日ここに、令和3年12月定例市議会の開会に当たり、市政運営に係る諸課題について所信の一端を申し述べますとともに、12月補正予算案の概要について申し上げます。

新型コロナウイルス感染症について

 最初に新型コロナウイルス感染症について申し上げます。

 2年近くにわたり全世界で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症ですが、10月下旬以降、日本国内においては落ち着いてまいりました。 しかし、国は予想される第6波に備え、入院病床の増床をすすめるとともに、自治体に対して12月を目途に18歳以上の方を対象としたメッセンジャーRNAワクチンの3回目の接種を開始するよう要請をしています。

 3回目の接種は、2回目の接種日から8か月以上の間隔が必要となりますので、まず最初は12月初旬から福井勝山総合病院において医療従事者、次に高齢者施設の入所者や従事者、その後、75歳以上の高齢者を皮切りに徐々に年齢を下げて接種していくことになります。

 3回目の追加接種につきましては、国は同じメッセンジャーRNAワクチンであるファイザー社製ワクチンとモデルナ社製ワクチンの交互接種を前提としてワクチン供給計画をたてていますので、勝山市でも交互接種を実施してまいります。併せて現在は接種対象になっていない5歳以上12歳未満の子どもたちに対するワクチン接種についても国が準備を進めているとお聞きしています。

 勝山市としましては、国、県の動向を的確に把握し、1日でも早く市民の皆様に接種の機会を提供できるよう準備を進めているところです。 しかしながら、国外では比較的ワクチン接種率の高い国においても感染の再拡大が報告されています。引き続き、市民の皆様には、マスクの着用、手洗いなどの基本的な感染対策の徹底をお願いいたします。

 一方、冷え込んでいた国内経済に回復の兆しが見えてまいりました。福井県立恐竜博物館の営業再開により、市内飲食店や宿泊施設に県内外からの観光客が戻ってまいりました。今後、一層人の流れが活発になると予想されますので、引き続き感染症対策と地域経済の活性化の両立を図ってまいりたいと考えています。

 勝山市独自の地域経済対策としまして、現在、「30%のプレミアム付きお食事券の販売」「勝ち山宿泊割引キャンペーン」、「市内の店舗で電子マネー決済を利用した場合に、決済額の20%のポイント還元が受けられるキャンペーン」等を実施しています。10月30日から販売を開始したプレミアム付きお食事券の売り上げは11月25日までで59,810,000円(85.4%)と多くの皆様にご利用いただいています。

 まもなくスキーシーズンがスタートしますが、12月25日から土日、年末年始には勝山駅などからリフト券の割引き付き無料送迎バスの準備も進めているところです。感染状況を注視しながら積極的に地域経済を守ってまいります。

勝山左義長まつりについて

 次に、勝山左義長まつりについて申し上げます。

 令和2年度の左義長まつりは、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、やむなく中止となりました。来年2月の左義長まつりまであと3カ月余りとなりましたが、現在の国内、県内の感染状況や国や県のイベントの開催状況を踏まえた結果、先般の勝山左義長まつり実行委員会では感染症対策を徹底することを前提として開催するとお聞きしています。PR先を県内に限定し、出店、スタンプラリー等のイベントは中止し、御神火送りも見合わせるとのことです。

 市といたしましても、どんど焼きの観覧場所制限や櫓周りの三密対策などを行い、実行委員会や関係地区の皆様とともに伝統行事としての文化財「勝山左義長」を実施してまいりたいと考えております。

雪対策について

 次に雪対策について申し上げます。

 本年1月7日から降り続いた雪は、市内全域で平成30年豪雪および昭和56年豪雪を上回る速さで降り積もり、市民生活を麻痺させるとともに人的、物的被害が各地で発生しました。先頃発表された10月の気象庁観測では大雪をもたらす要因の一つである「ラニーニャ現象」がこのまま続く確率が60%との発表があり、2年連続の大雪となる可能性が指摘されています。

 勝山市では、1月の大雪での苦い経験や平成30年豪雪の教訓を生かし、市道除雪体制の強化、各世帯の支援、地域コミュニティの支援の三つを「公助」の柱として位置づけ、各種の雪対策を準備しているところです。

 しかしながら少子高齢化に加え生産年齢人口の減少により、各家庭の自助そして各集落の共助の力の衰退が顕著となっています。こうした社会環境の変化による影響は本年1月の大雪でより鮮明となり、新たな課題も浮き彫りとなりました。 雪に対する備えは、安全安心なまちづくりにおける喫緊かつ最優先の課題であると考えますが、各地域や各家庭におかれましても本格的な降雪に対する備えをお願いいたします。

機構改革に伴う公民館の(仮称)まちづくり会館への移行について

 次に機構改革に伴う公民館の(仮称)まちづくり会館への移行について申し上げます。 本議会で行政組織条例の一部改正案を提案させていただいていますが、令和4年度に向けて、これまで教育委員会部局と市長部局とで別々に行っていた様々な事業を一つに合わせることを柱にした機構改革を予定しています。

 その一環として社会教育施設としての公民館の(仮称)まちづくり会館へ移行を実施したいと考えています。 市内10地区のうち、すでに指定管理での運営がされている北谷地区と来年4月から新たに指定管理に移行する野向地区については、コミュニティセンターとして指定管理による管理をお願いしてまいります。この2館を除く8つの地区の市立公民館について、市直営の体制を残したまま名称を「(仮称)まちづくり会館」に変更し、現在の諸機能に加え、まちづくり、地域交流、地域防災、地域福祉などのさまざまな分野の拠点となる新たな施設として運営してまいります。

 特定社会教育施設であるが故にさまざまな場面で活用に制限がかかっていたくびきを外し、地域にとって利活用しやすい体制を目指してまいります。

中学校再編について

 次に中学校再編について申し上げます。

 8月に各地で開催した14回の市民説明会及び、10月から11月にかけて開催した各地区区長会との意見交換会においても、意見をいただいてまいりました。また、10月に開催した市内3中学校と勝山高校の生徒会と教育委員会との語る会では、中学校再編と中高併設・連携に関する生徒たちの率直な生の声が寄せられました。また、勝山高校および小中学校の教職員からは、教育現場の視点からの意見や提案等をいただいています。さらにこの後、市PTA連合会と市長と語る会も予定しているところです。

 今定例会においては、こうした様々な方面からいただいたご意見・ご要望の内容をご報告するとともにこれらのご意見をふまえた中学校再編計画の修正案をお示ししたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

長尾山総合公園のパークPFI事業の進捗状況について

 次に長尾山総合公園のパークPFI事業の進捗状況について申し上げます。

 勝山市が進める観光の産業化の中核となる長尾山総合公園のパークPFI事業につきましては、8月初めに公募設置等指針を公表して民間事業者の公募を開始したところ、締切日の11月22日までに複数の民間事業者から計画・提案書の提出がありました。

 今後、11月30日には、プレゼンテーション審査を実施し、12月初旬に事業者を選定し、市議会へのご報告の後、12月末までに基本協定を締結いたします。その後、事業者との詳細な協議を実施して来年3月末には市議会の承認を得て事業実施協定を締結し、4月から本格的に事業に着手する予定です。

 これにより、勝山市の課題である滞在型観光の推進を目指し、パークPFI事業により長期的視野にたった民間事業者の豊富な経験とノウハウを活かした宿泊機能、飲食・物販機能、遊戯機能等の公園施設整備を進め、既存事業者と連携した管理運営を図ってまいります。


 本日の定例市議会に提案いたしますのは、人事異動による職員人件費の増減のほか、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種に要する費用などを計上した「令和3年度勝山市一般会計補正予算(第4号)」を含む18件であります。 これら18件につきましては、後ほど関係課長から提案理由の説明をさせていただきますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。