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令和4年3月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2022年3月1日更新

3月定例議会

  本日ここに、令和4年3月定例市議会の開会にあたり、所信の一端を申し述べますともに、提案いたしました令和4年度当初予算案および令和3年度3月補正予算案の概要を申し上げます。

第6次勝山市総合計画について

 最初に本定例会に上程いたしました第6次勝山市総合計画について申し上げます。

 本計画は、人口減少、少子高齢化に伴う人口構成の著しい変化など勝山市が直面する課題を見据え持続可能なまちづくりを進め、10年後のまちの姿「わいわい わくわく 安全安心のまち かつやま」の実現に向け、政策推進の方向性を定めるものです。

 「子育て・教育」、「福祉・健康」、「産業・経済」そして「防災減災・生活環境」、この市民生活に直結する4つの分野において、基本的な事業をしっかり進め、ゼロカーボンやデジタル化など新しい考え方を取り入れることで、こどもから高齢者まで、市民の安全安心を守ってまいります。

 この安全安心の上に、「地域の未来を創る」および「まちの楽しさを創る」の2つを柱とした夢のある政策を進め、地域コミュニティの新たな展望と市民が主体性をもち参加できる新しい地域づくり、新しいまちづくりを創造してまいります。

 これからの10年、社会環境の変化を着実にとらえ、私たち自身が新しい時代に対応していく必要があります。

 私が生まれた昭和34年度には、戦後のベビーブーム世代、いわゆる団塊の世代からはすでに10年を経過していましたが、それでも勝山市の年間出生者数は700人を超えていました。
 小学生時代、市内で1番大きかった成器西小学校では在校生が優に1,200人、1,300人を超えていたと聞きます。1学年で700人近くいた中学校時代には、市内の中学生が一堂に会する機会すらありませんでした。隣接していた勝山高校と勝山精華高校を合わせただけでも1学年12クラスはあったでしょうか?いまでも高校生であふれていた朝夕の通学路を懐かしく思い出します。
 しかしながら、今年度の出生者数は110人を下回ろうとしています。わずか2世代の間に勝山市の出生数は6分の1まで減少しています。 人口減少だけではありません、高齢化率は40%に迫ろうとしています。緊迫する世界情勢の中で長く続いた穏やかな日々すらどうなるかわからないのが現状です。

 持続可能な新しい勝山を守り、そして創るために自分が若いころの勝山市のイメージや過去の成功体験に縛られ、古き良き時代を懐かしんでいる時間はないと考えています。 勝山市のこどもたちの将来のために、避けることのできない課題に正面から向き合い、責任をもって新しい勝山を創ってまいりたいと考えます。

県立大学 恐竜学部について

 次に福井県立大学新学部勝山キャンパスの開設について申し上げます。

 去る2月10日に杉本知事が福井県立大学新学部(仮称)恐竜学部をかつやま恐竜の森に開設すると発表されました。
 日本一の恐竜化石発掘地福井県、日本最大の恐竜博物館の隣に、日本初の「恐竜学部」が設置されることは、勝山市にとっても大変喜ばしいことであり、市民の皆様や各地のジオパーク関係者をはじめ多くの方々から恐竜化石発掘地と研究機関そして教育機関との連携にする声が期待が寄せられています。

 勝山市内では初の大学設置により、福井県と勝山市とが連携して進めている新中学校と県立勝山高等学校との連携に新しい可能性と唯一無二の魅力を与えてくれるものと期待しています。

 福井県には恐竜化石だけではなく、若狭町の水月湖の年こうや坂井市の東尋坊の柱状節理など世界に誇る地質遺産があります。全国各地の古生物学や地質学を目指す子どもたちやジオパークの研究者、そして旅行業、観光業を目指す若者にとって福井県勝山市が聖地になると期待しています。

 かつやま恐竜の森では、恐竜博物館の大規模リニューアル、パークPFI事業による飲食宿泊施設の建設が予定されています。市といたしましても、中学校、高等学校の連携も含めて、整合性と相乗効果を上げるよう受入準備を進めてまいります。

中学校再編について

 次に、中学校再編について申し上げます。

 勝山市の小中学校再編については、平成18年度に「勝山市の小中学校の望ましいあり方検討委員会」が取りまとめた報告書を皮切りに、16年にわたり議論を積み重ねてまいりました。
 そして、令和元年度に中学校再編検討委員会から出された「中学校を1校に統合して、勝山高校との併設とし、中高連携を進めるべき」の答申を受け、福井県教育委員会との協議の上、昨年6月に勝山市立中学校再編計画(案)を策定し、各地区での市民説明会の開催、区長会、PTA、中学校・高校の生徒会および教職員の方々との意見交換会を重ねてまいりました。

 そして、皆様から提案されたさまざまなご意見を加えた修正案を12月定例市議会や広報かつやま12月号で市民の皆様に提示し、さらに12月17日から1月16日までパブリックコメントを実施し、その結果を1月に市議会へご報告させていただきました。 また、パブリックコメント終了後にお受けした、ご質問や個別のご意見に対しましても、市の考え方を回答させていただきました。 これら一連の内容については市の公式ホームページに掲載するとともに、その主なものについてはQ&Aを作成し、広報かつやま、公式SNSなどで情報発信し、多くの方に理解を深めていただけるよう努めてきたところです。

 今定例会において令和4年度関連予算案をご審議いただき、計画の着実な具体化に取り組んでまいります。引き続き多くの皆様のご意見をいただきながら、勝山市の子どもたちの未来のために、新しい勝山にふさわしい、夢のある新中学校の誕生を目指してまいります。 

雪対策について

  次に、雪対策について申し上げます。

 今冬は12月から断続的に降雪が続き、1月21日には勝山市消防本部にて積雪が115cmに達し、同日、雪害対策室を設置いたしました。 翌々日1月23日には100cmを切ったため雪害対策室を閉鎖いたしましたが、その後も繰り返し強い寒波に覆われ、そのたび数十センチの降雪がありました。

 幸い大きな被害報告はありませんが、長期間にわたる降雪により市民の皆様には屋根雪下ろしや家周りの除雪作業にご苦労されたものと認識しています。
 特に山間部では雪が解けないまま新たな降雪が繰り返された結果、市街地の倍以上の積雪となっています。こうした状況を踏まえて、今年度策定予定の地域安全克雪計画において、これまで市街地の積雪を基準としてきた雪害対策室等の設置基準を地区単位で設定することを検討してまいります。

 市では雪対策を安全安心の最重要課題と捉え、昨年の豪雪で得た知見を活かし、公助を強化し、自助・共助を支えるための新たな取組を実施してまいりました。さらに今冬の雪で新たな課題となった点についてしっかりと対策を講じ、次の冬の雪対策につなげてまいります。

新型コロナウイルス感染症について

 次に、新型コロナウイルス感染症について申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症は国内で確認されて2年以上経過した今も、依然として収束の兆しを見いだすことができません。特に昨年末から猛威を振るう第6波オミクロン株の感染力は、従来株にくらべ格段に強く、第5波までとは桁違いの感染が広がっています。
 本年2月3日には1日の全国新規感染者数は、10万4,470人を数えることとなりました。勝山市内におきましても年明けから感染拡大が続き、1月の陽性者は13人、2月の陽性者は154人となっています。

 感染予防や重症化リスクの低減には、現在進めている3回目のワクチン接種が有効とされています。勝山市では希望する市民の方が一日でも早く接種できるよう、早い段階から準備を進め、2回目接種から6か月経過後には、接種をできる体制をすでに構築しています。2月28日現在、全体では27.9%、65歳以上の高齢者の方では46.8%が接種を終了しています。

 また第6波の感染者全体に占める小児の割合が急増していることから、国は5歳から11歳のワクチン接種について予防接種法に基づく接種に位置づけ実施することを決定しました。
 これを受け、市では2月25日から本日までに全対象者への接種券の発送終え、予約受付を始めております。3月8日から市内小児医療機関において接種を開始いたします。 新型コロナウイルス感染症に対応するため、勝山市が市民の命と健康を守り、市民の皆さまが家族や周囲の方の感染を防ぐには、ワクチンの早期接種が鍵となります。勝山市医師会と連携し、引き続き、着実な実施を進めてまいります。

3月定例議会 市長

令和4年度当初予算の編成方針と主な施策および令和3年度3月補正予算の概要について

予算編成方針 

一般会計の歳入

一般会計の歳出(主要な施策)

 次に、令和4年度当初予算の編成方針と主な施策および令和3年度3月補正予算の概要について申し上げます。

予算編成方針

 まず、国の地方財政対策では、社会保障関係費の増加が見込まれる中、地方団体が、行政サービスを安定的に提供しつつ、地域社会のデジタル化や公共施設の脱炭素化の取り組み等の推進、消防・防災力の一層の強化などの重要課題に取り組めるよう、地方交付税等の一般財源総額について、令和3年度を上回る額が確保されました。

 先ほども申し上げましたが、令和4年度は、第6次勝山市総合計画(案)のスタートの年度にあたります。

 勝山市が目指す10年後のまちの姿は、「わいわい わくわく 安全安心のまち かつやま」であり、10年後の勝山市に関わるすべての人々が、安全安心の中で、笑顔があふれ、わいわいわくわく暮らしている。そのようなまちを目指していくため、当初予算編成では、新型コロナウイルスに対するBCPを継続しつつ、今後の10年間を見据え、「新しいかつやま」の礎を創ることを最優先課題とし、各地域コミュニティ、市民一人ひとりの挑戦を応援し、すべての世代が安全安心を実感し、いつまでも住み続けたいと感じてもらえるまちにすることに意を用いた編成としました。

 また、国は第5期科学技術基本計画の中で先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、経済発展と社会的課題の解決を両立し、誰もが快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる社会の実現を目指しています。
 勝山市としても、デジタル技術の積極的な活用、効率的で利便性の高い行財政運営を目指し、DXを推進してまいります。 その結果、令和4年度一般会計当初予算は、前年度比約5億4,100万円増額の総額119億2,800万円となり、1月補正予算に計上した、国の「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」関連事業および市単独の「新型コロナウイルス感染症対応地域経済対策」、8億5,500万円を含めた15か月予算で比較すると、対前年度比約9億9,700万円増額の総額127億8,300万円となっております。

一般会計の歳入

 次に、一般会計の歳入について申し上げます。

 まず市税について申し上げますと、法人市民税は、令和3年度決算見込みから増額を見込み、固定資産税のうち、家屋と償却資産についても、令和3年度に新型コロナウイルス感染症対策として実施された、課税標準の特例軽減措置が廃止されることから増額を見込みました。
 軽自動車税のうち環境性能割分についても、消費税率引き上げに伴う需要の平準化のため実施されてきた、臨時的軽減措置が令和4年1月以降廃止されることから増額を見込みました。 以上のことから、市税全体では、前年度比約8千7百万円増額の約26億8,100万円を見込んでおります。

 地方交付税について申し上げますと、普通交付税は前年度と比べ大幅に増額となっております。
 その要因として、令和3年度当初予算では、令和2年国勢調査人口に測定単位が置換えられる影響から、大幅に減額になると見込んでおりましたが、地域デジタル社会推進費の創設などにより減額とならなかったこと、国税および地方税がコロナ禍以前の水準以上に回復してきたことにより、令和4年度地方財政計画では、臨時財政対策債の発行が大幅に減額となったことがあげられます。

 また、特別交付税については、前年度と同額の6億円を計上しており、地方交付税全体では、前年度比4億5,000万円増額の42億5,000万円を見込んでおります。

 以上のことから、主な一般財源額合計は、前年度比約1億6,000万円の増額となっております。

 市債については、建設事業等に充てる普通債は、約2億7,500万円で、前年度比約1億2,500万円の減額となっております。
 これは、国の補正により、道路補助事業および公園補助事業が令和3年度1月補正に前倒しとなったためであります。 臨時財政対策債は、令和4年度地方財政計画の地方財源不足額が大幅に減額となり、国と地方での折半対象財源不足が解消されたため、前年度比3億6,600万円減額の1億8,500万円を見込んでおります。

 新たに発行する市債の額が過去に借り入れた市債元金償還額を大幅に下回ったため、令和4年度末の市債残高は、3月補正後の令和3年度末、残高比較で、約7億700万円減額の約119億7,200万円となる見込みです。
 市債残高が120億円を下回るのは、平成26年度以来8年振りとなります。 財政調整基金繰入金については、2億5,250万円となっておりますが、この取崩し額については、今後10年間の地域の取り組みを支援するため、新たに創設する「にこにこ地域づくり基金」に積み替える額と同額となっており、令和4年度当初予算での実質的な財政調整基金の取崩しは、0円となっております。
 その結果、2億5,250万円取崩し後の令和4年度末の財政調整基金残高は、約15億1,900万円となる見込みです。

一般会計の歳出(主要な施策)

2つの創る 
「地域の未来を創る」 「まちの楽しさを創る」

4つの守る
「子育て・教育を守る」 「福祉・健康を守る」

「産業・経済を守る」  「防災減災・生活環境を守る」

 次に、一般会計の歳出について、主要な施策ごとに説明を申し上げます。

 まず、第6次勝山市総合計画(案)に掲げた政策目標の2つの「創る」のうち、「地域の未来を創る」では、市内10地区の特性を活かし、住民が主体となった地域振興や地域コミュニティ活動を活性化するため「にこにこ地域づくり基金」を創設します。 基金には、今後10年間の地域の取り組みを支援するため2億5,250万円(にこにこ)を積み立て、各地区において、基金で実施する事業計画を考えていただき、計画に沿った内容であれば基金の使途は原則自由とし、地域の笑顔を創出したいと考えております。
 また、北谷町に続き、新たに野向町にコミュニティセンターを開所させ、住民主体のまちづくり活動を支援していきたいと考えております。残る8つの市立公民館については、まちづくり、地域交流、地域防災、地域福祉などのさまざまな分野の拠点となる「まちづくり会館」へと移行し、地域の持続的な活性化を目指してまいります。

 「まちの楽しさを創る」では、多くのイベントが開催され、多くの人が集い、触れ合い、みんな楽しく交流ができるまちを目指し、クラウドファンディングを活用し、いつでも誰でも「やってみたい」にチャレンジできる環境を整え、やる気がある人材の活躍を後押しします。 また、地域おこし協力隊の多彩な人脈を活かし、様々なスキルを持った人材を勝山市に招聘し、市内事業者や組織と関わりを持っていただき、関係人口を増やす活動を支援してまいります。

 次に、政策目標の4つの「守る」のうち、「子育て・教育を守る」では、令和4年9月以降、第2子保育料無償化の対象を年収640万未満世帯に拡充、医療的ケア児の地域生活支援の向上を図るため、医療的ケア児の受け入れを可能とするための体制を整備します。
 また、3歳児健診において、弱視等の視覚異常を早期に発見するため、新たに視力の屈折検査を無料で実施します。

 教育関連としては、児童・生徒の個人情報のセキュリティ強化、学校・教員間での情報共有の促進を図るとともに、教職員の校務処理の効率化やシステム管理の負担を軽減するため校務支援システムを導入、令和9年4月の新中学校開校に向け、校舎等の基本計画を策定、中学校再編準備委員会を開催し準備を進めていきます。

 次に、「福祉・健康を守る」では、令和3年度に引き続き、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種、接種を希望する5歳から11歳の小児への接種、中学1年生、高校1年生の女子生徒に対する子宮頸がんワクチンの積極的勧奨を行い、予防接種を推進してまいります。
 また、がんに罹患した患者の科学療法・放射線療法等による脱毛や手術療法による外観変貌を補完するウイッグや胸部補正下着などの補製具の購入に対し、それぞれ10万円を上限に購入費用を助成します。これにより、がん患者の社会参加や生活の質の向上を図ってまいります。

 介護従事者の不足に対応するため、特定技能外国人を受け入れる介護サービス事業所に対し、一人あたり10万円の「介護人材確保奨励金」を給付します。
 また、生活習慣病予防やフレイル予防事業として、ジオアリーナのトレーニング機器を使用し個別の運動プログラムを組み立て、個人に合わせた運動教室を実施します。

 次に「産業・経済を守る」では、ふるさと納税において、中間事業者を新たに追加するなどし、返礼品等のさらなる充実を図り、勝山市初の1億円突破を目指し、併せて地域経済の活性化を図ります。

 地方創生推進交付金事業として実施する勝山づくり人創造推進事業では、県外・市外で活躍する、一定のスキルを持った人材のダブルワーク事業や市内企業の採用活動の支援を行い、関係人口の創出や市内での就職者の増加に取り組んでいきます。 また、北陸新幹線の福井・敦賀開業、中部縦貫自動車道の県内全線開通を見据え、恐竜のまち勝山のエントランスゾーンである勝山インター付近に「恐竜ランドマーク」を設置、県立恐竜博物館を訪れる観光客の市内への回遊を促すため、店舗全体を、恐竜をモチーフとした店舗に改修する飲食店等に対する助成制度を新設するなど、「恐竜のまちかつやま」を積極的にPRしてまいります。

 農業関連としては、全国的にも有名な奥越のサトイモの生産量の増加、担い手の確保を図るための計画策定、実証実験並びに機械整備への支援、作業の省力化、廃プラスチックの削減を図るため、生分解性マルチの普及を推進してまいります。

 県営土地改良事業では、地元からの要望の多かった、勝山東部、南部地区の土地改良事業に着手いたします。

 また、「九頭竜川勝山あゆ」のPR、内水面への誘客を促すため、フィッシュパス(電子遊漁券システム)やドローンなど、ICTを活用した魅力向上に繋がる取り組みを支援します。

 かつやま恐竜の森関連では、パークPFI事業や福井県立大学恐竜学部(仮称)の開設に対応するため、新たなアクセス道路等の整備に着手します。

 市単独事業として実施する地域経済対策としては、令和3年度1月補正において灯油等燃料価格高騰対策事業、主食用水稲等次期作支援事業、学生応援臨時特別交付金などを計上し現在実施しておりますが、令和4年度当初予算では、令和3年度に実施し好評でありました、「電子マネーポイント還元キャンペーン事業」、「スキー場利用促進事業」を引き続き実施する予算を計上しております。

 なお、地域経済対策につきましては、刻一刻と変化する新型コロナウイルス蔓延による地域経済に与える影響を捉え、機を逃さず、今後の補正予算において積極的に追加してまいります。

 次に「防災減災・生活環境を守る」では、除排雪作業時における安全の確保を図り、死傷事故の防止に向け、自立的で安全な地域を実現するための将来構想を地域ぐるみで設定し、その達成のための取り組みを定める地域安全克雪計画を策定、豪雪時の各地区への貸出用小型除雪機を追加して購入し大雪への備えを強化します。

 また、災害等で停電した時に電化製品に給電ができ、環境にも優しいプラグインハイブリット車2台を購入し、避難所への給電設備ビーグルtoホームを設置し、有事への備えとゼロカーボンシティ実現に向けた準備を進めます。
 さらにゼロカーボンシティ戦略を策定し、市民の環境意識の醸成を図るため、講演会および啓発イベントなどを開催致します。 そのほか、消防団員の士気向上や家族等の消防団活動への理解を得るため、消防団員の報酬を総務省が示す標準額以上に引き上げます。

 最後に、「DXの推進」について申し上げます。 まず、マイナンバーカードの利用促進を図るため、住民票、戸籍、印鑑証明などのコンビニ交付サービスを開始し、市民課窓口に行政キオスク端末を設置します。 また、別途市民課に設置する端末機にマイナンバーカードをかざすことにより、各種申請書に住所、氏名、年齢等が自動的に入力される申請書作成支援システムを導入します。
 さらに、コンビニ交付の対象とならない証明書の発行について、マイナンバーカードを利用しオンラインで申請できるシステムを導入し、市民サービスの向上を図ります。 先月ズーム社との連携協定を締結いたしましたが、市民課窓口とすこやか窓口にそれぞれズームルームズを導入することで相談窓口の常時接続によるワンストップ化を実現します。また、ズームミーティングライセンスを10アカウント取得します。 これに合わせて庁内の内線固定電話を全廃し、スマートフォンに切り替え、電話交換機をクラウド化することで、BCP発動中の分散勤務や今後増加が想定されるテレワークに対応できる体制を整備します。

 ただ今申し上げた事業以外にも、デジタル技術の積極的な活用、効率的で利便性の高い行財政運営を目指した事業を計上しており、DX関連で全25事業、約1億1,400万円を計上しております。 以上、事業の選択と集中を図ることで、新規事業として101事業、約8億2,100万円、拡充事業として12事業、約4,800万円を見込み、「わいわい わくわく 安全安心のまち かつやま」を目指した予算としています。

 なお、令和3年度3月補正予算につきましては、事業費の精算に加え、新型コロナウイルスワクチン接種の前倒しに要する費用、市道の除雪委託料の追加費用などを計上しております。


 本日の定例市議会に提案いたしますのは、令和4年度勝山市一般会計予算を含む63件であります。これら63件につきましては、後ほど関係課長から、それぞれ提案理由を申し述べますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。