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令和4年9月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2022年9月6日更新

招集あいさつ

  はじめに、8月28日に東京で開催されましたバドミントン世界選手権女子シングルスの部で勝山市出身の山口茜選手が2連覇を達成、そして先日9月4日に大阪で開催されたジャパンオープンでも競合を退け2連覇を達成されました。東京オリンピック、リオオリンピックのゴールドメダリストたちを次々と破っての堂々とした勝利に市民の一人として大きな感動を覚えました。日本のバドミントン史に残る偉業を成し遂げた山口茜選手に心からの敬意と感謝を申し上げたいと思います。 9月19日には山口茜選手後援会とバドミントン協会の主催で市中パレードと報告会を開催するとお聞きしていますので、共にお祝いを申し上げたいと思います。

 それでは、令和4年9月定例市議会の開会にあたり、市政運営にかかる諸課題について所信の一端を申し述べますとともに、9月補正予算案の概要について申し上げます。

大雨災害について

 去る8月4日、線状降水帯による局地的豪雨が勝山市を襲いました。 幸いにして人的被害はありませんでしたが、想定を超える大雨によって皿川、野津又川、暮見川、滝波川などの水位が急激に上がり、これが氾濫したため、伊波地区、北野津又地区を中心に65軒の住宅への床上、床下浸水など甚大な被害が発生しました。 被害にあわれた方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。被害の程度に応じた見舞金の支給や固定資産税などの減免制度を設け、生活再建に向けきめ細かな被災者支援を実施してまいります。

 また、200か所を超える農地、農道、農業用水路など、農業を営んでいくうえで不可欠な生産基盤および河川、市道、上下水道施設といった社会インフラ施設についても、多くの箇所で被害が発生し、完全復旧には多くの労力と時間を要する状況となっています。福井県土木部、農林水産部、大野勝山地区広域行政事務組合、勝山永平寺衛生管理組合からの人員派遣により算定した勝山市の被害総額は最大で約36億円にのぼります。市では1日も早い復旧に向けて、全力を挙げて取り組んでまいります。 発災から1か月が過ぎましたが、被災者宅の泥出しなどに取り組まれた災害ボランティアの方々をはじめ、県内外の多くの企業、団体による物心両面からのご支援、ご協力をいただきました。また、クラウドファンディングによる勝山市への災害寄付金は377万9千円となっています。支援をいただいた皆様に心より感謝を申し上げます。

 また、被災直後から杉本知事をはじめ、地元選出の衆議院議員稲田先生、参議院議員山崎先生、同じく滝波先生、県議会議員の田中先生、さらには公明党から衆議院議員中川先生、参議院議員の山本先生、県代表の西本県議会議員が勝山市にお入りになり、被災状況をつぶさに確認され、それぞれのお立場から関係機関に働きかけていただきました。 8月9日には自由民主党政務調査会災害対策特別委員会の武田委員長一行が県庁を訪問され、被災地を代表して勝山市の被災状況を説明、8月26日には、杉本知事、南越前町の岩倉町長と共に寺田総務大臣、野村農林水産大臣、谷内閣府防災担当大臣、豊田国土交通副大臣に対し、激甚災害の早期指定、復旧支援をお願いしてまいりました。 市議会議員各位におかれましては、酷暑の中、被災状況の確認、災害ボランティアとして被災現場での直接支援をはじめ、国会議員の案内等にご協力を賜りましたことに対し、この場をお借りして厚くお礼を申し上げます。

 大雨の被害による復旧事業にかかる地元負担について基本的な考え方を申し上げます。 今回のような激甚災害では被害額が膨大となるため、通常の地元負担率を適用しますと地元負担が大きくなり復旧を著しく妨げることになります。農地並びに農道、農業用水路などの農業用施設につきましては地元負担を極力軽減する方針です。 地区や組合等で管理する林道につきましては、通常の地元負担を半分程度まで圧縮したいと考えています。大きな被害を受けた内水面水産施設につきましては、福井県と相談しながら復興支援に向けた新たなスキームを検討をしています。 こうした地元負担の軽減の考え方につきましては、本日の市議会災害対策本部会議でご説明申し上げます。

 今回の集中豪雨、それに伴う河川の氾濫により、自然災害の脅威をもう一度思い知らされるとともに、自助・共助・公助一体となり「備える」ことの重要性を痛感いたしました。市民の皆様の安全・安心を第一に掲げ、市議会や区長会とこれまで以上の信頼関係を深め、地域防災力の向上を図ってまいります。 当日は午前9時30分に市内10か所で一時避難所を開設し、事実上の緊急体制を敷き、午前10時に市内全域を対象に避難指示を発令、午前10時30分には正式に災害対策本部を設置いたしましたが、勝山市は今回のような大雨災害の経験が乏しく、避難指示のタイミングや対象地域が適切であったか、避難情報の伝達手段、さらには組織体制、本部機能、関係機関との連携体制、被災者への支援活動が適切であったかなどについて、検証してまいります。 地球温暖化などの要因により世界各地で異常気象、自然災害が頻発するなか、災害対応は勝山市民の命、財産を守る大変重要な役割を担うこととなります。予定している10月1日付け人事異動において安全安心に向けた地域防災力の一層の強化を図る予定です。  

新型コロナウイルス感染症について

 次に、新型コロナウイルス感染症について申し上げます。

 7月から始まりました新型コロナウイルス感染症の第7波は、新規感染者数・病床利用数ともに高止まりの状況が続き、「福井県感染拡大警報」が9月30日まで延長されています。 勝山市の累計感染者数約2000人弱のうち、先月8月だけで半数以上の1000人を超える方が感染しています。 年代別に感染率を見ますと、5歳から11歳の28.6%が最も高く、次いで12歳から17歳の17.3%と子どもたちの感染割合が非常に多くなっています。一旦家庭にウイルスが入りますと子どもから大人へと家族内で感染が広がり、高齢者が重症化するケースが増え、医療現場や介護現場等に大きな影響が出ています。 夏休み明けにより一層の感染拡大が予想され、引き続きマスク、手洗いなど基本的な感染症予防対策の徹底と新型コロナウイルスワクチンの推進が重要となってきます。 市内の新型コロナワクチン接種状況は、12歳以上の方は、3回目接種を80%以上の方が終え、65歳以上につきましては、4回目接種を70%以上の方が終えています。一方で、感染率の高い5歳から11歳のワクチン接種率は約30%にとどまっています。 国は、こうした感染状況を踏まえ、9月上旬にもこれまで任意としていた5歳から11歳の小児のワクチン接種への努力義務を適用するとともに小児に対する3回目接種の承認を予定しています。 報道によりますと10月に予定していたオミクロン株対応ワクチンの接種についても、前倒しでできるよう調整が図られているところです。 勝山市といたしましては、勝山市医師会の協力のもと小児のワクチン接種を推進するとともにオミクロン株対応ワクチンの接種に向けた準備を進めてまいります。

中学校再編の進捗状況について

 次に中学校再編の進捗状況について申し上げます。

 6月定例会以降、新中学校建設に向けた学校像や施設の考え方を中心に各専門部会、ワーキングチームをそれぞれ数回ずつ開催し、活発な議論・ご意見をいただいています。こうした議論を踏まえ、7月末から8月上旬にかけて市民の皆様を対象にした説明会を4回開催しましたところ、延べ200人の方に参加いただくとともに、Youtubeによる配信は約1200回以上視聴されております。 また、8月18日に開催しました第3回勝山市立中学校再編準備委員会において基本計画内容の説明を行い了承いただきました。今議会におきましては、新中学校建設基本計画(素案)の中間報告を説明させていただき、ご意見をいただきたいと考えています。

市立幼稚園のあり方検討委員会および市立保育園のあり方検討委員会
の進捗状況について

 次に、勝山市立幼稚園のあり方検討委員会および勝山市立保育園のあり方検討委員会の進捗状況について申し上げます。

 まず、幼稚園のあり方検討委員会につきましては、6月16日及び8月22日に会議を開催し、市内園児数の状況や今後の少子化の見込みを説明するとともに、認定こども園制度が始まった状況下における幼稚園の役割の変化や市として今後進めていくべき全ての就学前児童に対する幼児教育の考え方についてお示ししました。今後、必要に応じて保護者からご意見をお聞きする場を設ける予定です。 勝山市立保育園のあり方検討委員会につきましては、6月16日に第1回目の会議を開催し、勝山市の少子化と市内に11施設ある保育園、認定こども園を取り巻く状況について説明し、ご意見をいただきました。 7月には、平泉寺保育園・野向保育園の保護者の方を対象にそれぞれ説明会を開催し、勝山市全体の保育を取り巻く環境の変化やコロナ禍や社会の変化により想定を超えたスピードで進行している勝山市の少子化の現状と、それによる集団保育ができなくなっているといった影響などを説明し、保護者の方からご意見等をいただきました。 さらに7月27日及び8月29日に会議を開催し、適切な保育環境について検討をいただきました。 勝山市立幼稚園のあり方検討委員会及び勝山市立保育園のあり方検討委員会共に10月中に予定している次回の会議では、さらに議論を深め、それぞれが答申の取りまとめに入る予定とお聞きしています。 なお、両検討委員会の検討経過については、本定例会中の総務文教厚生委員会に報告させていただきます。

本市を取り巻く観光の状況について

 次に、本市を取り巻く観光の状況について申し上げます。

 本年7月は、新型コロナウイルス感染症による行動制限がなくなったこともあり、昨年、一昨年と比較して、市内への入込みは非常に好調でしたが、8月4日の豪雨災害による北陸自動車道の土砂崩れによる通行止めや北陸本線のダイヤの乱れなどにより、一週間程度入込客数が落ち込みましたが、現時点では、回復傾向にあります。 道の駅に隣接する恐竜渓谷かつやまエリアについては、2社との間で立地協定に向けた協議を進めてまいり、うち1社約2800平方メートルにつきましては、7月6日に正式に立地協定を締結し、来春のオープンを目指し準備を進めているとお聞きしています。 一方、グランピング等を計画していた、もう1社につきましては、円安やウクライナ情勢による資材高騰等の影響から先日正式に計画断念の申し出がありました。 これを受け、約11,600平方メートルにつきましては、9月1日から12月27日までの期間、公募提案型よる用地分譲の募集を開始しています。 勝山市の玄関口に位置するロケーションの良さや、土地取得費に対する補助金等を周知し、観光振興に資する事業者からの応募を期待したいと考えています。

令和3年度普通会計決算における主な財政指標について

 次に、令和3年度普通会計決算における主な財政指標について申し上げます。

 財政構造の弾力性を判断する指標である経常収支比率は、国の補正の影響も有り、普通交付税と臨時財政対策債が合わせて約4億6千万円の大幅な増額、さらに、地方消費税交付金、法人事業税交付金なども増額となり、算定の分母となる経常一般財源等総額が約5億5千万円の増額となったため、経常収支比率は前年度から7.5%改善し、85.0%となりました。 また、地方財政健全化法に基づく健全化指標については、いずれも早期健全化基準を大きく下回っており、極めて健全な数字となっております。

 


 本日の定例市議会に提案いたしますのは、国・県等の補助事業の確定等のほか、肥料や配合飼料の価格高騰により経営が圧迫されている農業者及び畜産農家の負担軽減を図るための支援金、また、本年4月1日付けで過疎地域に指定されたことを受け、国に要望し配分決定のあった過疎対策事業債などを計上した「令和4年度勝山市一般会計補正予算 第3号」を含む18件であります。

 これら18件につきましては、後ほど関係課長からそれぞれ提案理由を説明させますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。