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令和5年3月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2023年3月1日更新

市長あいさつ

 本日ここに、令和5年3月定例市議会の開会にあたり、所信の一端を申し述べますともに、提案いたしました令和5年度当初予算案および令和4年度3月補正予算案の概要を申し上げます。

新型コロナウイルス感染症

 最初に新型コロナウイルス感染症について申し上げます。

 厚生労働省では、新型コロナウイルスの新規感染者数は、全国的に減少傾向にあり、現時点で昨秋の感染拡大前の水準を下回っていると分析しています。 こうした状況を受け、3月13日からマスクの着用基準を緩和し、屋内外を問わず個人の判断に委ねるとし、5月8日には感染症法上の位置づけを2類感染症から5類感染症へ移行するとしています。
 しかしながら新型コロナウイルス感染症が完全収束したわけでありませんので、今後も施設や事業者側から着用を促された時のマスク着用などの配慮が必要となっています。
 勝山市としては市民の皆さまが混乱しないよう適切な情報提供に努めてまいります。

 勝山市の12歳以上の新型コロナワクチン接種状況を申し上げますと、83.3%の方が3回目の接種を終え、オミクロン株対応ワクチンの接種率は、57.7%と県平均 49.2%を上回っています。厚生労働省の指針に基づき、勝山市医師会と連携し、今後もオミクロン株対応ワクチン接種を積極的に推進してまいります。
 一方で、数年来流行から遠ざかっていたインフルエンザが猛威を振るい、2月8日には、「インフルエンザ警報」が発令されています。感染者の約9割が14歳以下の子供となっており、県内の学校等での学級閉鎖等が続いています。 基本的な感染対策の徹底を呼び掛けることで新型コロナウイルス、インフルエンザウイルスなどの感染症予防に対応してまいります。

令和4年機構改革

 次に、昨年4月に実施した行政組織機構改編後の状況について申し上げます。

 市長部局と教育委員会部局を横断した行政組織機構の改編は、これまで行政組織の壁に阻まれ、一本化が難しかった業務を一元的に所管し、一体的に推進をすることで現在の社会ニーズに合った行政サービスの提供を目的としたものです。
 社会教育と地域づくり、あるいは文化活動と市民活動の一本化、スポーツによる健康づくり推進、文化財の観光分野への利活用などを進めることで、効率的な意思決定や事業実施を図り市民サービスの向上を目指しています。

 公民館を廃止し、総務課所管のまちづくり会館へ移行し、まちづくり活動、地域防災、地域福祉など、幅広い地域自治の拠点として地域の皆さまが利活用しやすい施設運営に取り組んでいます。
 課長級職員と若手職員をペアにした地域担当職員を各まちづくり会館に配置し、行政によるバックアップ体制を強化してまいりました。
 こうした支援体制のもと現在全10地区において、にこにこ地域づくり交付金の活用についての話し合いが行われており、地域の人づくりが徐々に進んでいるものと感じています。

 未来創造課では、人口減少による各地区の社会教育活動の縮小に対応するため、市全体を対象とした講演会や講座によって社会教育の推進を図り、市民の皆さまに学ぶ機会を均等に提供できるよう努めてまいりました。
  また「ちょいチャレ応援事業」や「わくわくクラウドファンディングイベント応援事業」を活用し、地域の太鼓サークルの復活イベントや軽音楽サークルの発表会、俳句の小学生への普及事業などを実施するとともに、音楽家の皆様の協力を得て市内の文化芸術活動を市民に知っていただく機会を増やす取り組みを進めてまいりました。

 また、4月から性的マイノリティの皆さまを対象とした「パートナーシップ宣誓制度」を導入し、人権教育、男女共同参画、国際交流などを相互に関連付けることで、多文化共生社会の実現に向けた啓発活動に取り組んでまいります。

 商工文化課におきましては、勝山市の豊富な文化財を観光資源として位置付け、文化財の保護保全から文化財の利活用へシフトを図っています。
 市史編纂事業、白山平泉寺、三室遺跡、旧木下家住宅などの史跡部門、さらに繊維ミュージアムのゆめおーれ勝山、そして恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークを商工文化課に統合し、庁内の学芸員を一つの所属に集約することで、文化財に関連する業務の連携を進めてまいりました。
 昨年12月には、国の文化審議会文化財分科会の答申を経て、「勝山市文化財保存活用地域計画」が文化庁長官の認定を受けました。北陸新幹線の県内延伸や恐竜博物館のリニューアルを好機ととらえ、文化財の観光活用を推進してまいります。

 健康部門とスポーツ部門を合わせて新たに健康体育課を創設し、スポーツを健康事業に利用することで市民の健康づくりを推進しています。
 勝山市体育館「ジオアリーナ」のトレーニング器具を使った個別プログラムや運動指導により生活習慣病予防やフレイル予防に努めてまいりました。
 また、高血圧予防として、健康運動指導士による運動プログラムや管理栄養士による食事指導、看護師による健康管理・指導を行い、市民の健康づくりへの運動利用に取り組んでいます。

 今年度の行政組織機構の改編は、過去にない大規模なものとなりましたが、この1年間で市民の皆さまに徐々に浸透してきていると考えています。引き続き庁内全体で成果が上がるよう努めてまいります。

こども政策

 次にこども政策の充実に向けた令和5年4月の行政組織機構改編について申し上げます。

 令和5年度はこども政策の充実に向けたスタートの年と位置付けています。
 勝山市の令和4年度の出生数は120人弱と見込まれ、令和3年度の109人を若干上回るものの、出生数の減少は今後も続く見込みです。
 少子化対策の新規事業として不妊治療に係る費用の自己負担全額を助成する予算を上程しています。年齢制限、年間回数制限、補助上限額などをすべて撤廃し、不妊治療に取り組む市民の皆様を支援してまいります。持続可能な勝山市を目指し積極的に人口減少対策を講じてまいります。こうした人口減少緩和事業と並行し、少子による人口減少社会の現実に向き合い、これに積極的に対応していくことが最重要課題となっています。
 国においても、急速な少子化に対応するため、本年4月1日に「こども家庭庁」の創設が予定され「こども施策」の充実および一元化に着手するとしています。

 当市においても、昨年12月議会でお認めいただいたとおり、市内のすべてのこども達に豊かな成長環境を提供していくために、教育委員会部局ならびに市長部局の福祉児童課および健康体育課に分かれている「こどもに関する政策」を教育委員会に集約し、これを一元的に担当する部署として新たに「こども課」を設置します。
 幼稚園、保育園および認定こども園を一元的に支援し、市内の小学校就学前の全てのこどもに、より質の高い保育・教育の環境を提供します。
 また、教育委員会にこども政策を一元化することで就学前児童の小学校へのスムーズな移行、小学校と児童センターとの連携の強化により、保護者の不安の解消を目指してまいります。

 さらに、子育て支援センターの機能を拡充し、妊娠・出産・子育てに関する切れ目のない相談支援を整え、こどもに関する相談窓口や申請窓口の一本化を行い、子育て世代にとり安心安全な環境づくりに努めてまいります。 

中学再編

 次に勝山市立中学校建設基本計画策定の進捗状況等について申し上げます。

 勝山市は、昨年3月策定の勝山市中学校再編計画に沿って本年度は「勝山市立中学校建設基本計画」の策定作業を進めています。
 本年1月から2月にかけて市内9校の小学校区単位で15歳未満のお子さんをお持ちの若い保護者の方を対象に「子ども子育て保護者説明会」を開催いたしました。
 教育委員会にこどもに関する政策を一元化する行政組織機構改編や、教育会館のこども会館化および中央公園のこども公園化の構想について説明し、ご意見を伺うとともに、勝山市中学校再編計画および勝山市立中学校建設基本計画案をもとに中学校再編について改めて説明させていただきました。
 参加された保護者の皆さまからは高校との併設などについて不安の声がありましたのでていねいに説明をさせていただきました。その他基本計画案に対する具体的な質問や建設的なご意見を多くいただき、若い保護者の声をお聞きする貴重な機会となりました。
 今後も若い保護者世代の皆様と繰り返し対話を重ねて参りたいと考えています。
 また、会場では説明内容に関するアンケートを実施しており、その結果につきましては、今議会中にご報告する予定です。

 また、1月11日から2月10日にかけて「勝山市立中学校建設基本計画」案についてパブリックコメントを実施したところ19名の方からご意見をいただいておりますので、こちらも今議会中にご報告させていただきます。

 上程中の令和5年度当初予算案では、新中学校実施設計等に関する予算を計上させていただいておりますので、妥当なご審議をよろしくお願いいたします。

令和4年8月4日大雨災害をうけて

 次に、昨年8月4日に発生した大雨災害の振り返りについて申し上げます。

 長らく大雨被害に見舞われることのなかった勝山市ですが、8月4日には線状降水帯の発生に伴う突然のゲリラ豪雨により大きな被害を受けました。
 災害査定終了ののち、すぐに降雪期に入ったこともあり、本格的な復旧はこれからとなります。
 改めて不便な生活を余儀なくされている市民の皆さまにお詫びとお見舞いを申し上げます。

 今回の大雨において、人的被害が皆無であったのは運に恵まれた偶然であったと考えており、今後に向けたさまざまな反省点があると認識しています。
 これらの反省点について、総務課を中心とした庁内での検証、さらには県のふりかえり会議などを通じ改善点の抽出に鋭意努めているところであります。

 検討の中で特に改善が必要とされているのは、被災状況の情報収集、集約および市民の皆さまへの情報伝達方法についてであります。
 今回のような予測が困難なゲリラ豪雨の場合、市内の中小河川の水位及び被害状況の把握など、リアルタイムでの情報収集が重要となります。
 勝山市としては水位計や監視カメラの増設や被害の発生した地区のまちづくり会館に地区災害対応支部としての機能を付加し、地区の情報収集能力を含めた防災能力の向上に努めてまいります。
 同支部においては、区長、自主防災組織、消防団、民生委員などの皆様との連係を深め、情報収集および避難した市民の皆さまに対するきめ細かい支援活動等を実施してまいります。

 また、かねてより悪天候時や屋内において聞き取りにくい等の指摘をいただいている防災行政無線については今後のあり方を考えてまいります。当面は既設のモーターサイレンを使ってサイレンを連吹することにより、市民の皆様の注意を喚起する手段として活用し、サイレンを聴いた市民の皆さまが各自のスマホ等で状況を確認し、避難行動等の対応行動がとれるよう検討してまいります。

 総合防災訓練では、市の災害対応能力を向上させるため、これまで以上に実践的な訓練を実施してまいります。

 また現在、固定電話を廃止し、クラウドPBXを利用した市職員の借上げスマホ、または貸与スマホを活用した庁内電話システム網の刷新を進めています。
 専用アプリケーションを利用して仮想的に内線通話および外線通話網を構築するものですが、同アプリケーションを活用することで災害時における市職員の即応体制強化を図ってまいります。

観光政策

 次に観光政策について申し上げます。

 去る2月10日に地域DMOである勝山市観光まちづくり株式会社の臨時株主総会と取締役会が開催され、平成28年6月の発足以来初めてとなる取締役社長が交代し、現在、新年度に向け経営体制の強化に取り組んでいるところです。

 また、同日、観光まちづくり株式会社、勝山商工会議所および勝山市の3者が中心となり、市内の観光関連施設、宿泊施設、飲食事業者、交通事業者など17団体が加盟する「勝山観光戦略協議会」が発足いたしました。
 観光まちづくり会社、観光戦略協議会及び勝山商工会議所と連携しオール勝山で北陸新幹線県内開業などによる観光需要の増加を念頭においた観光の産業化推進に取り組んでまいります。

令和5年度当初予算の編成方針と主な施策および令和4年度3月補正予算の概要

 次に、令和5年度当初予算の編成方針と主要な施策および令和4年度3月補正予算の概要について申し上げます。

予算編成方針 

一般会計の歳入

一般会計の歳出(主要な施策)

予算編成方針

 令和5年度は、アフターコロナ、大雨災害からの復興を見据え、今後のこども政策の充実に向けスタートを切る大事な一年になると考えています。

 また、勝山市においては、令和5年度に県立恐竜博物館リニューアルオープン、北陸新幹線金沢敦賀間開業、令和6年度にデスティネーションキャンペーン、令和7年度に平泉寺白山神社三十三年のお開帳、令和8年度にかつやま恐竜の森Park‐PFI施設オープン、中部縦貫自動車道県内全線開通、県立大学恐竜学部(仮称)勝山キャンパス開校などの大型プロジェクトが控えています。

 令和5年度当初予算案においては、物価高対策、安全安心の推進、こども政策の充実を最優先課題と位置付けた上で、このチャンスを逃すことの無いよう「新たな勝山市の実現へ」多方面にわたり積極的な投資を行なう編成としました。

 令和5年度当初予算額は、前年度比2,800万円減額の総額119億円となり、昨年10月に閣議決定された、「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」関連事業約3億900万円を令和4年度3月補正予算に前倒し計上しておりこれを含めた総額で比較すると、対前年度比約5億7,400万円減額の総額122億900万円となっております。

一般会計の歳入

 次に、一般会計の歳入について申し上げます。

 まず市税について申し上げますと、市民税のうち、個人市民税は3年振りに10億円超を見込み、法人においても増額を見込みました。
 固定資産税、都市計画税のうち、土地は減額となっておりますが、家屋については新築家屋の増、令和4年4月に勝山ニューホテルを民間に譲渡した影響から増額を見込みました。

 以上のことから、市税全体では、前年度比約7千2百万円増額の27億5千3百万円を見込んでおります。

 地方交付税のうち普通交付税は、前年度当初予算算定時と比べ基準財政需要額が高齢者保健福祉費の減などの影響から減額、基準財政収入額が市税の増などの影響から増額となり、7千万円減額の35億8千万円を見込みました。

 特別交付税は、前年度当初予算と同額の6億円を見込み、地方交付税全体では、前年度比7千万円減額の41億8千万円を見込んでいます。 以上のことなどから、主な一般財源額合計は、前年度比約7千2百万円の減額となっております。

 市債については、建設事業等に充てる普通債は、約4億1千6百万円で、前年度比約1億4千1百万円の増額となっております。これに国の補正により令和4年度3月補正に前倒しとなった、道路(補助)事業、公園(補助)事業、国県道改良事業負担金及び県営事業負担金に係る市債約1億5千5百万円を合せると、約5億7千1百万円となります。

 臨時財政対策債は、令和4年度に引き続き地方財政計画の地方財源不足額が大幅に減額となり、前年度比1億3千5百万円減額の5千万円となっております。

 令和5年度末の市債残高は、新たに発行する市債額が、過去に借り入れた市債元金償還額を大幅に下回ったため、令和4年度末残高見込みと比べ、約6億9千5百万円減額の119億3百万円となる見込みです。

 財政調整基金繰入金については、主な一般財源が、前年度比約7千2百万円減額となったことに加え、物価高対策、こども施策を始め、新たな勝山市の実現に向け多方面に積極的な投資を行った結果、前年度比約2千7百万円増額の2億8千万円を取り崩すこととなりました。

 財政調整基金の令和5年度末残高は、約14億4千6百万円となる見込みです。

一般会計の歳出(主要な施策)

次に、一般会計の歳出について、主要な施策ごとに説明を申し上げます。

 まず物価高対策では、昨年来の電気料燃料調整費の高騰に加え、4月1日以降に見込まれる、北陸電力の電気料金改定により家計圧迫が見込まれることから、総額約1億3千万円を「電気料高騰対策支援交付金」として各家庭に実質負担増相当額全額を交付します。

 次に第6次勝山市総合計画に掲げた政策目標の2つの「創る」(地域の未来を創る、まちの楽しさを創る)、4つの「守る」(子育て・教育、福祉・健康、産業・経済、防災減災・生活環境)の6つの柱に沿った施策を申し上げます。 

2つの創る 
「地域の未来を創る」 「まちの楽しさを創る」

4つの守る
「子育て・教育を守る」 「福祉・健康を守る」

「産業・経済を守る」  「防災減災・生活環境を守る」

  まず、2つの「創る」のうち、「地域の未来を創る」では、地域の特性を活かし、住民が主体となった地域振興や地域コミュニティ活動を活性化するため、令和5年度は全10地区に「にこにこ地域づくり事業交付金」を交付し、地域の取り組みを支援します。
 また、まちづくり会館を各地域における福祉・防災の拠点とするため、まちづくり会館の全職員が福祉関連及び防災士養成研修を受講しスキルアップを図ります。

 「まちの楽しさを創る」では、市内で開催される式典、イベント及び会議等に、勝山市出身の音楽家を招き、市民の方々が音楽にふれあう場を創出、すべての人が性の多様性について、正しく認識し理解を深めることを目的に講演会を開催し、性的マイノリティの方々が安心して暮らせる社会づくりを目指します。
 令和4年度から取り組んでいる「わくわくクラウドファンディングイベント応援事業」、「ちょいチャレ応援事業」では、令和5年度より、勝山市の特産品を使った商品開発をわくわくクラウドファンディング応援の対象に追加、ちょいチャレ応援事業も予算規模を拡充して助成します。
 また、在留外国人が増加してきていることを受け、各種相談窓口の強化、市民との交流の場の創出及び認定こども園や小学校1.2年生を対象とした英語教育の充実を図るため、国際交流員を1名増員して2名とし、多文化共生社会の実現を目指します。

 次に、政策目標の4つの「守る」のうち、「子育て・教育を守る」では、上野こども園が実施する園舎の改築等に対し助成するほか、新規に保育環境の向上等を図るため、保育環境改善等事業補助金を交付するなど助成制度の充実を図っております。

 また、安心して出産・子育てができるよう伴走型支援として、面談・相談を行うとともに出産応援金として5万円、子育て応援金として5万円を支給、不妊治療ついては年齢、回数、補助上限などすべてを撤廃し自己負担全額を助成し完全無料化を図り支援を行います。

 教育関連では、小学校のプール授業を天候に左右されず専門家による指導を受けられる市営温水プールで実施します。
 給食調理員の人手不足および物価高騰による小学校給食費保護者負担を現行の金額に抑制するため、炊飯業務等を民間事業者に委託します。
 また、教員の業務負担の軽減を図るため、休日における部活動の一部を地域の活動に移行、物価高騰による中学校給食費の増額分を全額公費で負担します。

 中学校再編関連では、令和9年度の新中学校の開校に向け、校舎等の基本設計及び実施設計等を行い、令和4年度に引き続き、中学校再編準備委員会を開催し準備を進めてまいります。

 次に、「福祉・健康を守る」では、80歳までに約3人に1人が患うといわれている帯状疱疹について、予防接種費用の一部を助成し、発症や重症化を予防します。

 恐竜クロカンマラソンについては、ジオアリーナ起点に平泉寺町大矢谷を折り返しとする新たなコースに変更して開催、小学校のプール授業を受け入れるため市営温水プールの更衣室、備品等を整備し、老朽化した温水ボイラー等を改修、また、B&G海洋センターの屋根塗装、LED化工事を実施、B&Gインストラクターを新たに養成するなど運営体制の強化を図ります。

 次に「産業・経済を守る」では、法恩寺山エリア関連事業として4年振りとなるTOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジを5月21日に開催、令和4年度に引き続き秋のイベントに合せた花火大会を9月30日に実施します。

 かつやま恐竜の森関連事業として、ゴールデンウイークを中心に子ども向けのイベントを開催し、県による恐竜イベントと勝山市内観光施設を結ぶスタンプラリーを実施します。
 また、Park-PFI や福井県立大学恐竜学部(仮称)の開校に対応するため、新たな避難経路等の整備を引き続き進めていきます。

 その他、観光バスツアー支援、勝山橋上流での鯉のぼりあげ事業を復活するなど勝山市への集客とにぎわいの創出を図ります。

 ふるさと納税については、データ分析や新たな返礼品の掘り起こし等を積極的に行い、寄附額1億5千万円を目指していきます。

 また、農林水産業政策としては、中山間地域において畦畔の草刈りが農業者の大きな負担となっていることから、草刈りにかかる労力と経費を削減するため、防草シート購入に対する助成制度を新設、儲かる農業体験のモデル事業を実施し農業者の所得向上を図ってまいります。
 さらに、「九頭竜川勝山あゆ」の魅力と地域ブランドであることを市民に周知し知名度を高めるため、市内の全小中学校の学校給食に「九頭竜川勝山あゆ」を提供、勝山淡水漁業生産組合で養殖している清流サーモン(仮称)を勝山市の新規特産品とすることなどにより、内水面漁業の推進と地域経済の活性化を図ります。

 防災の観点からは、大雨災害時の浸水被害リスクを低減させるため、水田の雨水貯留機能を高める田んぼダムを整備、県営事業においては、新たに農村地域防災減災事業で妙金島用水路の改修工事に着手します。
 また、森林の有する水源涵養機能が持続的に発揮されるよう、地域の実情に応じ実施する林道等の減災対策・維持管理等を支援するため、林道愛護組合等に対し「豊かな森づくり推進事業交付金」を新設し継続的支援を目指します。

 次に「防災減災・生活環境を守る」では、防災の専門知識・経験等を有する「地域防災マネージャー」を配置、緊急時一斉メールサービスを機能強化、地域の防災活動等の指導的な役割を担う人材を養成し、地域防災力の向上を図るため、市民が防災士資格取得に必要となる経費を全額助成します。

 建設事業としては、昭和町2丁目地係において、消雪設備整備工事等を実施、昭和町3丁目地係において、急傾斜地崩壊対策工事を実施するほか、元禄線歩道整備工事及び中央公園再整備に向けた実施設計、長山公園勝山高校側法面に、令和9年春の新中学校開校時の開花を目指し、市内の中学生の協力を得てさくらを植樹する「長山公園さくらプロジェクト」などを実施します。

 その他にも、監査事務のペーパーレス化、5年振りの自衛隊音楽隊コンサート開催、知事および県議会議員選挙、市議会議員選挙における期日前投票所をショッピングセンターに設置、マイナンバーカードの交付率100%を目指し、ショッピングセンター等において出張申請受付の実施などを行います。

 

 以上、事業の選択と集中を図ることで、新規事業として107事業、約6億8,300万円、拡充事業として30事業、1億8,300万円を見込み、「わいわい わくわく 安全安心のまち かつやま」を目指した予算としています。

 なお、令和4年度3月補正予算につきましては、各事業の精算に加え、国の令和4年度第2次補正の成立に伴い前倒しして実施することになった事業などを計上しております。


 本日の定例市議会に提案いたしますのは、今ほどの令和5年度勝山市一般会計予算を含む38件であります。これら38件につきましては、後ほど関係課長から、それぞれ提案理由を申し述べますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。