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令和7年9月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2025年9月9日更新

令和7年9月定例議会

 本日ここに、令和7年9月定例市議会の開会にあたり、所信の一端を申し述べますとともに、9月補正予算案の概要について申し上げます。

山口茜選手の世界選手権優勝について

 初めに、山口茜選手の世界選手権優勝についてお祝いを申し上げたいと思います。

 去る8月31日にパリで開催されましたバドミントン世界選手権女子シングルス決勝において、山口茜選手が東京オリンピックで金メダルを獲得した中国のチェン・ユーフェイ選手をストレートで破り、2大会ぶり3度目の優勝を達成されました。

 度重なる怪我を乗り越え、不屈の精神と技術で三度世界の頂点に立った姿は、市内小中高等学校で学ぶ多くの子どもたちに勇気と夢を、そして私たち勝山市民に大きな感動を与えてくれました。
 素晴らしい偉業を成し遂げた山口茜選手に心からの敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 9月4日には、山口茜選手後援会、勝山市バドミントン協会、勝山市スポーツ協会、そして勝山市の4者で相談の上、市役所庁舎正面と勝山市体育館ジオアリーナに日本人初の3度目の優勝をたたえる懸垂幕を掲げたところです。

 今後も市を挙げて山口茜選手を応援していきたいと考えています。

今夏の市内観光地への入込状況について

  次に、今夏の市内観光地への入込状況について申し上げます。

 福井県立恐竜博物館では、旧盆期間中、連日1万人を超える入館者が訪れるなど、8月中の入館者数は、北陸新幹線開業効果により過去最高を記録した昨年を上回る約24万1千人となりました。
 特にスピノサウルスの空中展示で話題の開館25周年記念特別展「獣脚類2025」が好評を博しており、8月28日には特別展としては過去最速での入場者20万人を突破しています。

 また、道の駅「恐竜渓谷かつやま」には約11万人、はたや記念館ゆめおーれ勝山は約7千人、越前大仏は約2万2千人、5月に三十三式年祭を実施した白山平泉寺には約1万4千人と、多くの方に訪れていただきました。

 8月10日、11日には、北陸初となる第9回「山の日」全国大会FUKUI2025が開催され、当市においてもスキージャム勝山で歓迎フェスティバルが実施されました。
 スキージャム勝山では、これを機に8月13日から17日まで 夏山リフトを運行したところ、標高約千メートルから眺める絶景を目当てに5日間で約6千人を超える方がリフトを利用されたと聞いています。
 今回の夏山リフト運行は試験的に実施されましたが、東急不動産から勝山高原開発の株式譲渡を受けたアジア・パシフィック・ランド・(ジャパン)・リミテッドは積極的な誘客促進を検討中とお聞きしていますので夏山リフトについても、来年以降はグリーンシーズンの魅力アップに向け継続的に実施いただけるものと期待をしています。

 こうした観光地の賑わいに伴い、市内のホテルや民泊等の宿泊施設では旧盆期間中は連日満室となり、中でもホテルハーヴェストや勝山ニューホテルでは8月中80%を超える稼働率となったほか、民泊施設等の中には、ほぼ満室となった施設もあったとお聞きしております。

 引き続き、部屋数が大幅に不足している勝山市内への宿泊施設の誘致を積極的に図ってまいります。

 勝山市の活性化に向け期待される観光の産業化を目指し、勝山商工会議所、DMO法人勝山市観光まちづくり株式会社と共に、市内観光事業者との連携・協力を進めてまいります。

生産者米価を取り巻く状況について

 次に、農業、特に生産者米価を取り巻く状況について申し上げます。

 JA福井県は、本年度産米の生産者概算金をコシヒカリは1等米60キログラム当たりの税込み価格は2万9千円と、前年より1万1千8百円引き上げると発表しています。また、いちほまれ、ハナエチゼンなど他の品種につきましても同様に大幅に引き上げられています。この米価水準は、反収の低い中山間地域である勝山市の生産コストを踏まえると、ようやく生産者が持続可能な価格に 達しつつある水準と考えています。

 一方、令和5年度までは、ふるさと納税における米の返礼品は 約10トン前後の取扱量でしたが、令和6 年度は約22トンと2.2倍に大幅に増加しています。
 この好機を活かすため、今年度は新米の先行予約を例年より 2カ月前倒しの5月から開始したところ、予約数はすでに500件に達していると、今年度からふるさと納税を委託している一般社団法人KICS(キックス)から報告をいただいています。。

 作柄につきましては本年度のJA福井県の早生品種ハナエチゼンの品質検査状況報告によりますと、1等米の比率が90.6%に上がっており、懸念された高温障害による品質低下、収量低下はありませんでした。
 ただし、暑さの影響を受けやすい中生(なかて)のコシヒカリについては、収量低下の懸念があり、場合によっては価格がさらに上昇する可能性もあるとの見込みです。

 長期的な農業経営の観点から、国の米政策の方向性、今後の需給バランスや消費者の購買動向等を注視してまいります。

 また、DMO法人が道の駅隣接地に建設中の青果市場は10月中旬にオープンの予定です。
 新しい青果市場が生産者の所得向上や市内農産物の流通に寄与し、農業の振興と地域経済の活性化が一層進むことを期待しています。

 勝山市の農業は、基幹産業であると同時に農村集落を維持するための中核となっているため、農業が衰退すれば地域コミュニティの維持が困難になります。
 米をはじめとする中山間地域の農業を守り、持続可能な地域コミュニティを守り、そして勝山市の未来を守ってまいりたいと考えています。

市長と語る会の実施状況について

 次に、各地区と市長と語る会の実施状況について申し上げます。

 本年度の市長と語る会は、「高齢者が暮らしやすい地域づくりを目指して」をテーマとして先週までに全10地区中9地区で開催を終えたところです。 

 地区ごとに30年前と比較した年齢構成の変化や、高齢化率などの統計データを踏まえ、現在実施している高齢者の健康づくりや生きがいづくり、地域福祉・高齢者福祉の拠点として位置づけたまちづくり会館の機能強化について説明するとともに、高齢者対策・こども対策のひとつとして令和9年4月導入を計画している市内全域でのフルデマンドバス運行による交通手段確保などについて意見交換を行っています。

 参加者からは小学校の統廃合への市の考え方、中学校の跡地利用計画の進捗状況、さらには地域防災、空き家対策など多岐にわたりご意見や夢のあるご提案をいただいています。
​ 特に人口減少に伴う地域コミュニティの活力低下、地域の担い手不足を懸念するご意見が多く寄せられています。

 今後は地域コミュニティの活性化を図り、持続可能な勝山市を目指すため、寄せられたご意見をもとに課題に向き合い空き家の効果的な活用や危険空き家対策、各地区の区長さんにお願いしている行政協力員制度の見直しを進めてまいりたいと考えています。

応援金115、115プロジェクトの状況について

 次に、応援金115、115プロジェクトの状況について申し上げます。

 未来の勝山市を担うこども達の夢を応援するため、0歳から18歳までのこども達に毎年6万円を支給する応援金115の給付をスタートしております。
 8月末までに対象者2,555人中2,312人、9割が申請を終え、うち2,226人の子どもたちに本年度分を振り込ませていただきました。

 4月以降、勝山市に転入された子育て世帯へのアンケートによりますと、転入子育て世帯の5世帯がこの「応援金115」や「保育料無償化」など子育て支援策をきっかけとして転入を決めたと伺っております。

 応援金115の効果を最大限に発揮し、市の様々な施策を総合的に展開することで、若年層の転入増加を図り、出生数増を図ることを目的に「115プロジェクトチーム」を庁内に設置し、市の子育て・移住施策の効果測定、先進市町との比較研究を行い、勝山市の課題の洗い出しを行っています。

 115プロジェクトチームを中心に市役所全体で更に知恵を出し合い、庁内の横展開を図り、順次新たな施策を実施してまいります。

 市民の皆様や各種団体、事業者の協力をいただき、市全体で子供の夢や自主性を育み、子育て世代にやさしい勝山市を目指してまいります。

勝山中学校の建設、開校に向けた進捗状況について

 次に、勝山中学校の建設、開校に向けた進捗状況について申し上げます。。

 市民の皆様にご心配をおかけした土壌汚染対策法第4条に係る事前の届出ミスにより、勝山市立中学校建設工事および地下横断歩道建設工事につきましては6月23日から7月23日まで30日間の工事中断を余儀なくされました。
 7月24日には無事に工事再開することが出来ましたが、この間、開校を心待ちにしている子どもたちをはじめ、市民の皆様に一方ならぬご心配をおかけしたことについて重ねてお詫び申し上げます。

 現在、勝山市立中学校建設工事につきましては中断していた杭工事を実施、地下横断歩道工事につきましては一次施工分のコンクリート構造物の設置を終え、埋め戻しを実施しております。

 引き続き、令和9年4月の開校に向けて、安全と品質の確保に努めながら、着実に準備を進めてまいります。

 また、中高一貫教育推進協議会では、三中学校および勝山高等学校の教職員がそれぞれの専門性を生かしながら、中高6年間を通して生徒を育成する視点を共有し、高校卒業後の生徒の姿をイメージしながら、教科指導や進路指導のあり方等、具体的な教育活動について議論をしています。
 円滑な学校生活を実現するために、始業時刻をはじめとした 校時表の統一や、中学校・高等学校が使用する教材・備品の精査や管理方法等、さらには環境面においても具体的な検討・作業が進められています。

 中学校再編準備委員会および各部会では、校章および校歌の選定やスクールバス等についての協議を進めるとともに中高一貫教育推進協議会での協議結果についての議論を深めていただいています。

 令和9年の4月まで残り1 年半、勝山市の子どもたちの夢を育む学び舎となる勝山中学校の開校に向けハード、ソフトの両面から鋭意努力してまいります。

令和7年度普通会計決算における主な財政指標について

 次に、令和7年度普通会計決算における主な財政指標について申し上げます。

 財政構造の弾力性を判断する指標である経常収支比率は、前年度と比べ、普通交付税及び地方消費税交付金等の一般財源が増額となったことにより、経常一般財源等総額が2億9千3百万円の増額となったことが大きく影響し、前年度から2.4ポイント改善し90.1%となりました。

 なお、地方財政健全化法に基づく健全化指標については、いずれも早期健全化基準を大きく下回っており、極めて健全な数字となっています。


 本日の定例市議会に提案いたしますのは、国・県等の補助事業確定等のほか、4事業者が実施する多様な宿泊施設整備に対する支援事業、また、国に要望し第1次分として配分決定のあった過疎対策事業債等について計上した「令和7年度勝山市一般会計補正予算 第2号」を含む20件であります。

 これら20件につきましては、後ほど関係課長からそれぞれ提案理由を説明させますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。