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令和7年12月定例議会市長招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2025年12月2日更新

 本日ここに、令和7年12月定例市議会の開会にあたり、所信の一端を申し述べますとともに、提案いたしました令和7年度12月補正予算案の概要を申し上げます。​

クマへの対応について

 最初に、クマへの対応について申し上げます。

 10月以降、ほぼ連日クマの出没が確認される中、市では朝夕の広報車、柿の実の収集、早朝からのジオアリーナウォーキングコースの解放などの対策を講じてまいりましたが残念ながら、 11月27日に平泉寺町において人身事故が発生いたしました。負傷された方、そのご家族に心よりお見舞いを申し上げます。
 今年は例年以上に、市街地や住宅地といった日常生活圏におけるクマの出没が頻繁化しており、人身被害の危険性が高まっています。
 また、緊急事態において、市民の生命と身体を守ることを最優先とするため、国の「緊急銃猟ガイドライン」に沿って、勝山市緊急銃猟実施マニュアルを制定し、10月29日および11月8日の2度の「緊急銃猟」を実施いたしました。
 福井県、勝山警察署、福井県猟友会勝山支部と連携し、県内では初めて、自治体の判断として行われた緊急対応となりました。
 今後もクマの出没を抑制し、安全を確保するために、予防対策や情報提供、注意の徹底等の対策を継続・強化してまいります。

今冬の雪への対応について

 次に、今冬の雪への対応について申し上げます。​

​ 勝山市にとって雪対策は、市民の生命と財産を守り、市民生活や経済活動等を維持していく上で最重要課題の一つであると捉えています。
 本格的な降雪のシーズンを迎えるにあたり、11月18日に は勝山市雪害対策会議を開催、国・県をはじめとする関係機関と勝山市雪害対策計画を再確認して、雪害から市民生活を守るための情報を共有しています。
 福井地方気象台によりますと、12月から2月までの3か月は、冬型の気圧配置が強まる時期があるため、降水量は平年並みか平年より多く、降雪量はほぼ平年並みの見込みとのことです。ただし、一時的に強い寒気が入ると大雪となる可能性が高くなるため、今冬も予断を許さない気象状況が予想され、最新の気象条件に留意する必要があると考えております。
 道路交通の確保につきましては、勝山市直営と37の委託業者で市道を含めた公共施設等の除雪体制を構築し、出動基準10センチに達した場合の迅速な除雪作業を確実に行い、一昼夜の降雪量が30センチを超えることが予想される場合は、早期に警戒態勢を取り、大雪に対処してまいります。
 また、まちづくり会館等、公共施設に中型除雪機40台を配備し、地域ぐるみ雪下ろし支援事業の作業員を確保することにより高齢者、障がい者世帯へのすばやい対応や、市内29箇所に監視カメラを設置して積雪時の状況把握等を行ってまいります。
 除雪をお願いしている事業者並びに国・県など関係機関と連携いたしまして、雪害への対策を講じることにより、安全安心な市民生活の確保に取り組んでまいります。

山口茜選手の優勝報告会について

 次に、山口茜選手の優勝報告会について申し上げます。

 去る11月18日、山口茜選手の3度目の世界選手権優勝報告会が勝山市民会館大ホールにおいて開催されました。当日は、山口選手を育てられた勝山市バドミントン協会の関係者や小・中・高等学校でバドミントンを学ぶ多くの後輩たちをはじめとする市民やファンの方々約300人が会場に訪れました。
 山口選手からは、小さい頃から現在に至るまで多くの方の指導や応援、サポートのおかげであり、これからも皆さんに明るい話題、良い結果が報告できるよう精一杯頑張り、福井県、勝山市を盛り上げていきたいと決意を語られました。
 トークショーでは、来場者の質問に答え会場を大いに沸かせ、山口茜選手の試合以外での意外な一面も伺うこともできました。
 また、今回の報告会に合わせ福井県栄誉賞の贈呈式が行われ、山口選手に福井県栄誉賞が贈られました。素晴らしい偉業を成し遂げられた山口選手に改めて心からの敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 バドミントンのまち勝山市で育ち、多くの先輩に学び、多くの後輩の憧れであり、市民に大きな感動を与え続けてくれる山口茜選手を、引き続き、市を挙げて応援して参ります。

​​観光の産業化の状況について

 次に、観光の産業化の状況について申し上げます。

 まず、長尾山総合公園で実施しているPark-PFI事業ですが、令和9年秋の星野リゾート「リゾナーレ福井」の開業を目指し、順調に工事が進んでいます。恐竜博物館に隣接するこのリゾートホテルは、滞在型観光の核となり、市内での長期滞在が期待できる施設であります。自然と調和した宿泊施設と、多様なアクティビティ、そして恐竜との連携により、来訪者に「想像を超えて記憶に残る体験」の提供により、地域経済に大きな波及効果をもたらすものと確信しております。
 またパーク&ライドにつきましては、将来的な道の駅隣接地の売却を見据え、新たな臨時駐車場として、駐車台数やトイレの有無などを総合的に検討し、10月12日と11月2日に試行的に、スキージャム勝山を発着とするパーク&ライドを実施しました。
 その結果、スキージャム勝山のみを臨時駐車場とした11月2日は、10,519人の来館者がありましたが、博物館に至る市道や周辺の寺尾集落内での渋滞は発生せず、実施の方向性としては妥当なものであったと考えています。
 一方、当日利用者のアンケートでは、「臨時駐車場への案内が不足している」、「シャトルバスの待ち時間が長い」等のご意見もあり、今後、園内での駐車場の増設などと並行してパーク&ライドの改善を図ってまいります。

 そして、11月7日には、道の駅隣接地に「かつやま青果市場」と「CAFE MOOI」がオープンいたしました。オープン以降、市内外から多くの皆さまにご来場いただき、地元農産物の販売と地域の魅力発信を担う新たな拠点として、スタートしました。
 青果市場では、市内生産者が丹精込めて育てた農産物を安定的に出荷できる環境が整備され、販路拡大、販売機会の拡大と所得向上につながることが期待されます。
 また、併設のCAFE MOOIでは、市場で取り扱う新鮮な青果類を使用したメニューが提供されており、地域の食の魅力を感じていただける施設として親しまれつつあります。道の駅を訪れる方々にとっても気軽に立ち寄れる場所となり、市内農産物への理解を深めていただく機会につながるものと受け止めております。
 こうした新たな施設の活用を通じて、農業と観光が相互に連携し、地域全体の活力向上に寄与することを強く期待しております。市といたしましては、今後も出荷農家等への支援などを行い、地域農業の振興と観光面での交流人口の拡大に努めてまいります。

 西日本最大級のスキー場として冬の賑わいを牽引していますスキージャム勝山につきましては、来春よりJAM福井勝山マウンテンリゾートへと、ホテルは東急ホテルズ&リゾーツとしてリブランドが図られることが発表されました。通年型リゾートとしての魅力を高め、四季を通じて楽しめる施設として、その価値をさらに高めていただくよう期待をしております。
 明日12月3日にスキー場開きが行われる予定となっており、今年は新たなツリーランエリアも設けられるとのことで、早期の営業開始を期待し、多くの来訪者の皆さまをお迎えできることを楽しみにしています。
 さらに観光の産業化を推し進めるため、引き続き不足する宿泊事業者誘致に取り組み、勝山商工会議所、DMO法人勝山市観光まちづくり株式会社、一般社団法人キックスと共にその役割を果たす中で、地域経済の活性化と持続可能な観光振興を推進してまいります。

​115プロジェクトについて

 次に、115プロジェクトについて申し上げます。

 結婚や出産、子育てに対する理解や子育て世代が働きやすい 職場環境づくりを推進する「応援金115応援企業」の募集を行いましたところ、11月末時点で市内23の企業に応援企業として登録いただいています。
 それぞれの企業が結婚や子育てを応援する取り組みを行い、市の結婚・子育て支援策等の社員等への周知にもご協力いただいております。引き続き、応援企業の募集を行い、地域全体で子どもたちの夢や子育てを応援するマインドを醸成してまりたいと考えております。
 新年度に向け新しい施策を立案し、行政、市民、事業所が一丸となりこどもの夢を応援するまち勝山市を積極的に周知することで出生数や若年層の転入数の増加を図ってまいります。

勝山中学校の建設、開校に向けた進捗状況について

 次に、勝山中学校の建設、開校に向けた進捗状況について申し上げます。

 勝山中学校建設工事は、現在、杭工事を終え、基礎工事を進めております。冬期間に入ることから、降雪や低温の影響を踏まえ、除雪計画や養生、冬期コンクリートの品質管理を徹底してまいります。
 地下横断歩道工事につきましては、工事のため国道の交通規制を実施していましたが、冬期間は道路除雪に伴い、通行の安全を確保するため、交通規制を一旦解除します。
 さらに、隣接している勝山高等学校の特別教室棟リノベーション工事も始まったことから福井県と連絡を密にして、令和9年4月の開校に向け、安全と品質の両立を図りつつ、着実に工事を進めてまいります。 
 中高連携推進委員会におきましては、高等学校と中学校が近接して立地する利点を最大限に生かすため、中学校教員が高等学校教員と視点を共有し、中高6年間を通した生徒育成の在り方について協議を進めております。英語・数学をはじめとする教科指導だけでなく、進路指導や探究的な学びを一体的・系統的に扱うカリキュラムの作成など、具体的な教育課程の構築に向けて議論を深めているところです。
 生活面につきましては、円滑な学校生活を実現するため、中高での校時表の統一や中学生の基本的な生活ルールの整理を進めるとともに、生徒の主体的な活動の場を確保する観点から、部活動の設置種目を定め、地域展開が円滑に進むよう関係団体との調整を行っております。さらに、中学校・高等学校が使用する教材・備品の精査や管理方法の検討、環境整備についても具体的な協議を重ねております。
 中学校再編準備委員会および各部会におきましては、校章・校歌の選定、スクールバスの運行計画等の協議を進めるとともに、中高一貫教育推進協議会での検討内容を共有し、多様な視点から議論を深めていただいております。
 また、再編の当事者となる児童・生徒・保護者の皆さまが、安心して中学校再編を迎えられるよう、交流会や説明会を順次実施しております。開校時に3年生となる現在の中学1年生につきましては、過日、三中学校の宿泊体験学習において、交流の輪を広げました。今月には、中高一貫教育を含めた2年次以降の学校生活について、生徒・保護者向け説明会を予定しております。また、開校時2年生となる現在の小学校6年生とその保護者に対しましても、昨年度に引き続き、ジオアリーナにおいて交流会と勝山中学校の説明会を開催したところです。
 勝山市の子どもたちの夢を育む新たな学び舎となる勝山中学校の令和9年4月の開校に向け、ハード・ソフト両面から鋭意取り組んでまいります。

​​国の物価高対策への対応について

 次に、国の物価高対策への対応について申し上げます。

 高市内閣は、11月21日の臨時閣議におきまして、「強い経済を実現する総合経済対策」を閣議決定いたしました。
 そのうち、物価高対応の予算規模は11兆7千億円となっており、具体な対策としては、子ども1人当たり2万円を給付する「子育て応援手当」、来年1月から3月の冬期間の電気・ガス料金の負担軽減支援、ガソリン税の暫定税率の廃止、また、地方自治体が行う物価高対策への支援である「重点支援地方交付金」として2兆円が含まれており、物価高から暮らしを守る支援を行うとされています。
 市では、早急に物価高に対応するため、国が定めた重点支援地方交付金を活用した独自の対策について準備を行っており、重点支援地方交付金を活用して、消費下支えの取り組みや、エネルギー価格や食料品価格の物価高支援等の市民生活の安全安心の確保および負担軽減を図っていくための施策を展開してまいりたいと考えております。​


 さて、本日の定例市議会に提案いたしますのは、人事院勧告 および異動等による人件費の増減のほか、ふるさと納税寄附額の増加に伴います業務委託料等を計上した「令和7年度勝山市一般会計補正予算 第3号」を含む12件であります。
 これら12件につきましては、後ほど関係課長からそれぞれ 提案理由を説明させますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。