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平成24年3月定例市議会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2018年11月6日更新

 本日ここに、平成24年3月定例市議会が開会されるに当たり、ごあいさつを申し上げますとともに、提案いたしました平成24年度予算案の概要と新年度より取り組む新規事業を中心にご説明申し上げ、所信の一端を申し述べます。

 本年1月中旬から降り始めた雪による積雪深が市街地で110cmを超え、さらなる降雪が見込まれたため、1月27日には勝山市雪害対策室を設置いたしました。
 今冬は、若狭地域など嶺南を中心に大雪となり、大きな混乱はありませんでしたが、JR北陸線が1時全面運休するなど、県内の高速や主要道路は1部の区間で通行止めや、渋滞が発生しました。
 このような状況の中、勝山市では市民生活の確保のため、民間委託を含めた120台余りの除雪車による除雪、及び排雪作業に全力で取り組みました。その結果、民間事業者への除排雪委託経費は2億5千万円を超え、この経費の財源支援を求めるため、1月24日には、国会議員と総務省に、また1月28日と2月13日には民主党に対して、さらに2月8日には全国市長会雪寒都市対策協議会会長として川端総務大臣及び津島国交省政務官ほか総務省、国交省に対して、全国雪寒都市への特別交付税の大幅な増額について要望をいたしました。     
 一方、市民の皆様には、防災行政無線や広報車によって屋根雪おろし時の事故防止を呼びかけておりましたが、これまでに屋根からの転落等により、死者2名、負傷者9名の人的被害があったことは誠に遺憾であり、亡くなられた方へのお悔やみと被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。

 次に、2月16日に内閣府が発表した月例経済報告によりますと「景気は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるが、緩やかに持ち直している。」としており、また、先行きについては、「各種の政策効果などを背景に、景気の緩やかな持ち直し傾向が続くことが期待される」としています。ただし、「欧州の政府債務危機による金融システムや、金融資本市場への影響等により、海外景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスク、また、電力供給の制約や原子力災害の影響、さらには、デフレの影響、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。」としております。

 さて、ことしも2月25日、26日の両日、奥越地方に春を呼ぶ勝山左義長まつりが盛大に開催され、2日間で約12万人の人出でにぎわいました。 
 今年は、交流が深く左義長への関心が高い岐阜市、美濃市、小松市、あわら市の市長や他近隣自治体の関係者をお招きし、「勝山さぎっちょ」を見ていただきました。いずれの方々からも絶賛の言葉をいただき、椎名誠氏による「日本一の祭り」を堪能していただきました。勝山市の魅力の一端を紹介でき、今後の展開にもつなげていきたいと考えております。
 また、1月29日に開催された「年の市」は、好天に恵まれ、約3万人の来訪者で賑わいました。「村の達人コーナー」では、今年も百1歳の中森よしさんのござぼうしの実演は、人気を博し、なれずしをはじめ、どの地元産品も飛ぶように売れて、訪れた皆さまに満足していただけたものと思っております。なお、同日開催された奥越前・郡上市観光連盟主催の「なれずし・漬物味自慢大会」では、今年は84点もの多数の出品があり、毎年持ち回り開催による保存食の食文化をテーマに、自治体の交流連携をさらに強めていきたいと考えております。
 この左義長と年の市は、勝山市の冬を彩る伝統行事であり、誇るべき民族文化財です。受け継いできた伝統の力を、市民の意欲と行政のバックアップによって次の世代に確実に引き継いでいかなければならない思いを新たにしております。

 次に、今年度も勝山の次代を担う小・中学生や若者が、全国の舞台ですばらしい活躍をみせてくれました。
 勝山南部中学校2年生の山口茜さんは、ANAアジアユースジャパンバドミントン選手権大会2011でU15女子シングルスとダブルスの両方に優勝し、全日本総合バドミントン選手権では、14歳の最年少記録で本戦出場を果たして善戦し、現在日本代表のバックアップチームに選出されています。
 また、平泉寺小学校6年生の大林拓真君、成器南小学校6年生の斎藤楓君、南茂蓮太君の3人は、全国小学生バドミントン選手権大会の都道府県対抗男子団体の部で、福井県男子選抜チームの主力メンバーとして活躍し、初優勝を成し遂げるとともに、個人戦でも活躍してくれました。
 また、本市出身の大学生、宇田崇二君は第26回全日本チャンピオンスキー大会及び第39回全日本旭川大会において、ともにクロスカントリ―競技男子フリーの部で優勝しました。
 このように勝山の次代を担う小・中学生、若者たちの活躍は、「小さくてもキラリと光る誇りと活力に満ちたふるさと勝山」を全国に発信し、勝山市民の自信と誇りにつながる快挙であり、心からの拍手を贈ります。
 そのような中、昨年12月22日には平成30年に開催される福井国体バドミントン競技大会の会場として勝山市が選定されました。昭和43年の福井国体以来、バドミントン競技が勝山市の伝統スポーツとして根付き、これまで多くの優秀な選手や指導者を輩出して「バドミントンなら勝山市」と認められるまでに発展してきたことを踏まえて、2巡目国体バドミントン競技の勝山市開催を関係機関に強く要望し働きかけてきたところであり、このたびの決定は市民とともに喜びたいと存じます。

 次に、平成22年10月から、「えちぜん鉄道活性化連携協議会」で協議を重ねてきたえちぜん鉄道の今後の支援のあり方と利活用について、2月14日に開催された第6回会議で、その方向性が決定いたしました。
 今回の計画では、えちぜん鉄道を「生活関連社会資本」と位置付けて、経営の自立性を高めつつ、沿線市町をはじめとする地域住民が、積極的に利活用を図ることとしました。具体的には、今後10年間で、県は安全運行に必要な設備投資等に国費を含めて22億1千万円を、沿線市町は鉄道施設の修繕等、社会資本の維持に必要な経費21億9千万円を負担するとともに、会社はより利用者のサービスに努め平成33年に3百33万人の利用者を目指すなど、事業者と県、沿線市町、地域住民など多様な参画により役割分担をより明確にして利用促進を進めていくこととしています。
これらの内容をまとめた「えちぜん鉄道公共交通活性化総合連携計画」の計画期間を、平成24年度から平成33年度までの10年間と定め、「鉄道でつながる 人・まち・くらし」を基本理念に様々な事業を進めていきます。
 今回の計画の策定に際しては、県、国の多大なご理解とご協力をいただき、あらためて感謝申し上げ、これからの10年間、沿線自治体はもちろん、サポーター団体や商工関係者など様々な方々との結束をより強固にし、地域になくてはならない公共交通として末長く次世代に引き継ぐことができるよう、取り組んでいきます。

 それでは、平成24年度当初予算の概要について申し上げます。
 国においては、少子高齢化による労働力人口の減少下で、産業構造の転換の遅れや東日本大震災と原発事故、円高、世界的な金融市場の動揺といった危機のなか、平成24年度予算を「日本再生元年予算」と位置付け、新たな産業の創出をはじめ成長力の強化に尽力するとともに、雇用創出や人材育成等に戦略的に取組むとしています。
 当市においても、現在の経済状況下では、納税者数や地価の伸びが見込めないなど、今後も市税においては厳しい状況が続くものと予想されます。一般財源の柱である市税および地方交付税について、いずれも、平成24年度以降、不透明な状況にあるとは言え、市民サービスに必要な財源については、地方が確保できる仕組みづくりを、国に求めていく必要があります。
 平成24年度は、「第5次勝山市総合計画」の計画期間2年目となり総合計画に位置づけた政策実現を基本として、市民のニーズに沿った新規政策、事業の再編、見直しに積極的に取り組みます。さらに、耐震事業などの防災事業については、国の平成23年度補正予算を活用し、新年度当初予算で予定していた公共施設の耐震補強などの防災事業について前倒しするなど、平成23年度3月補正予算と一体的に編成いたしました。
 そこで、新年度に計画していた教育会館の耐震補強工事を大規模改修工事と合せて行い、より使いやすい施設を目指すことや、年次計画で行う予定であった「防災行政無線」の増設工事を一気に取組むなど、平成23年度に前倒しして計上し、事業の早期着手を図りました。
 これらの結果、平成24年度一般会計当初予算の予算規模は、前年度比1.9%増、金額にして2億2千万円増額の115億7千6百万円となりました。
 この予算総額は、平成16年度から始まった国の三位一体改革により影響を受けた平成17年度以降の予算では最大額となっております。

 次に、一般会計の歳入について申し上げます。
 市税について、市民税では、個人市民税が、一部の扶養控除の廃止等により増額となりましたが、法人市民税の減額がこれを相殺する形となり、市民税については、ほぼ前年度と同規模程度になりました。
 しかし、3年に1回の評価替えの年である固定資産税では土地価格の下落、また家屋では再建築価格の低下により、いずれも評価額が下がることとなり、税額も大きく減額となりました。この結果、前年度に比べ約1億3百万円減額の約28億9千9百万円となっています。
 平成24年度の地方財政計画では、平成24年度から平成26年度までの中期財政フレームに沿って、地方の一般財源総額を平成23年度と同水準となるよう確保するとした結果、一般財源は59兆6千億円であり、地方交付税においても同水準の17兆5千億円となっています。これに基づき、勝山市の一般会計当初予算においても、地方交付税で前年度とほぼ同額の38億2千6百万円、「臨時財政対策債」でもほぼ同額の約4億7千8百万円を計上いたしました。
 地方譲与税や各種交付金等については、国の地方財政計画等を参考として所要の金額を見込んでおります。
 市債について、「臨時財政対策債」は、前年度とほぼ同額としたものの、主な新規事業として、「新体育館建設事業」や「消防救助工作車」の更新、「勝山駅舎整備」、「中学校のエアコン整備」などに取組んだことにより、款全体では、前年度に比べ、約2億3千6百万円増額の、約9億7千2百万円となっております。
 これらの結果、平成24年度末の一般会計普通債残高は、前年度末と比較して、約2億千4百万円減額の約53億9千3百万円となる見込みです。
 また、財政調整基金では、本年度は3年ぶりに約2億6千8百万円余りを繰り入れた結果、平成24年度末残高につきましては、約12億千百万円の見込みとなります。

 勝山市では政策の決定にあたって、PDCAサイクルを組み込んだ政策ヒアリングによって、重要政策の実現に取り組んでいます。
 新年度は、平成16年度に策定した「勝山市行財政改革実施計画」の最終年度であるため、平成25年度から10年間の新しい行財政改革の計画を策定する年であります。そこで、これまでの行革の取組みや平成16年度から平成21年度までの効果額、28億2千4百万円の成果をしっかり検証し、平成25年度からの新たな行財政改革計画の策定に活かせるよう、今後も引き続き厳しく政策や事務事業の見直しを進める中で財源を確保し、健全財政を堅持しております。

 次に、新年度の主要な事業について、説明を申し上げます。
 「第5次勝山市総合計画」の基本計画にある「市民力」と「地域力」の向上を目指し、安全で安心なくらしのため、地域の防災力を高めることは重要な取組みと考えます。
 勝山市では防災リーダーの養成を目指し、平成23年度に192人が参加する防災士養成講座を開講し、自主防災組織の担い手となる多くの防災士が誕生しました。
自主防災組織への支援として、設立及び設立にかかる備品購入と毎年の運営費を継続的に助成し、「地域支え合い体制づくり」を構築いたします。
 高齢者が安全・安心に暮らせる地域社会を目指して、ひとり暮らし高齢者等の「地域ぐるみ雪下ろし支援事業」は、補助単価を上乗せし、さらに、緊急通報システムは対象世帯全てを完全無料化とし、高齢者にやさしい施策としました。
 そのほか、児童生徒などが安心して通学できるよう、集落間等の通学路のLED街路灯設置に助成し、普及促進を図るのをはじめ、防災に向けては、新たに砂防事業に取組むほか、昭和町2丁目の浸水対策として公共下水道事業を活用し雨水の排水に向けても取組みます。

 また、北谷町の活性化に向けた取組みとしては、今年2月に完成した河合、木根橋の両集落センターに引き続き、新年度は小原に休憩トイレを整備します。
 昨年、「北谷地区活性化及び各地区の特色ある地域づくり基金」を新設した特色ある地域づくり事業では、野向町において「(仮称)野向町活性化交流センター」を設立するため、この基金を活用する本格的な事業が展開されることとなりました。今後、北谷町を始め各地区も積極的にこの基金を活用する事業を行って、より一層、地域力を高めて参ります。

 さらに、新規事業の主なものにつきましては、まず、長年にわたる市民の願望であった新体育館の整備について、福井国体バドミントン競技の会場決定を受け、新年度では、基本設計・実施設計による本格的な取り組みに着手することになります。具体的なかたちが事業の進捗によって次第に見えてくることになり、より一層、新体育館の完成に市民の夢が膨らむものと考えます。また、同時に国体に向けた選手強化にも取組みます。

 次に、本年5月25日から27日にかけて、「第20回環境自治体会議 かつやま会議」を開催します。平成21年の「第17回多治見会議」において勝山市での開催を表明してから、「かつやまをきれいにする運動」を中心に以前にもまして環境対策に取り組み、その準備を行って参りました。今回、開催日を従来の平日ではなく金曜日から日曜日としたことによってより参加しやすい日程となったと考えております。県内外や市民を合せて千人、3日間で延べ3千人以上の参加を予定しており、全国の自治体関係者ばかりでなく、市民をはじめ環境に関心のある多くの皆様の参加を得て交流を深め、情報交換によって更にそれぞれのレベルを高めて、環境問題に先進的に取り組む多くの事例を全国に発信できることを期待しております。この会議を成功させることによって、市民の環境意識のさらなる醸成を図りたいと考えます。
 大会では市内の団体等の事例発表も多数予定しているほか、観光地巡りをガイドしたり、物産品を販売することにより、勝山市の多彩な魅力をアピールしてまいりたいと存じます。
議員の方々、また数多くの市民の皆様にご参加をいただき、共に盛り上げを図っていただきたいと願っています。

 次に、安心して出産できる取り組みについて、福井社会保険病院での産婦人科医療を確保するため、福井社会保険病院で妊婦健診を受け、県内の医療機関で出産した人に助成する「出産連携支援 にこにこ妊婦奨励金」を創設いたしました。
 これは、福井社会保険病院で妊婦健診を妊娠23週以上受診し、出産支援連携体制により出産する市民1人に10万円を支給するものです。これにより地元で健診を受け、出産は高度な医療体制が整った医療機関で行うという安心して子どもを産むことができる体制の確立を目指します。加えて、“子育て支援日本1”を目指して、不妊治療助成や子宮頸がんワクチン、Hibワクチン、小児肺炎球菌ワクチンの予防接種の無料化に加え、保育料の軽減など市単独事業を継続します。
 また、昨年、中学生まで対象を拡大した子ども医療費は、中学生の自己負担額を下げて小学生と同じ1回5百円とし、医療費の助成を拡大します。

 次に、「エコ環境都市の実現」について、勝山市内の小中学校では、「かつやまスクール・エコ・プロジェクト」に基づき、それぞれの学校で特色ある環境教育を積極的に進めてきました。
 その内容は、勝山市の恵まれた自然環境を再発見してその持続的な環境保全に取り組むことです。具体的活動として、ミチノクフクジュソウやバイカモなど貴重な植物の保全、勝山市域で植物生態系が唯一残る湿原である池ヶ原湿原の保全、大学と連携した赤トンボの調査、勝山市固有の植物生態系を変えてしまう恐れのある特定外来種のオオキンケイギクの駆除、学校近くの河川清掃を通してごみを減らす活動等であり、これらの活動はこれまでにも新聞等に70回を超える回数で広く紹介されて、その活動が、学校から周辺地域へと広がり、市民の環境に対する意識が向上してきました。また、昨年より取り組んでいる「赤とんぼと共に生きるプロジェクト事業」など、国内における貴重な特質を生かした事業にも継続的に取り組んで参ります。このように環境教育については、今後も学校と環境保全推進コーディネーターとの連携を深め、「子ども達が進んで環境について学び、活動していくことのできる力」「地球環境・自然環境に優しい生活スタイルを追求しようとする態度」「学校生活の中で身につけた環境保全に関する知識を、家庭や学校や地域の中で実践していける力」の育成を目指し、本年5月の環境自治体会議において、これらの活動を児童生徒が発表することにより、次世代にその考え方と取り組みが引き継がれ、市民の更なる環境に対する意識の高揚を図っていきたいと考えております。

 また、「省エネリフォーム促進事業補助金」を拡充し、市民の省エネ対策を促進するとともにくらしの利便を図ります。公共交通関係については、勝山駅舎を改修し、利用者の利便性を図って駅機能を充実し、観光客などのニーズに応えるなど、誰もが利用しやすい駅舎を目指すほか、きめ細かな生活バス路線のため、運行体系をさらに充実させるとともに、新たな交通システムについて引き続き取組みを進めます。

 次に「子育て環境モデル都市、人間性豊かな教育環境の実現」では、小学校の耐震化について、本年度は「成器西小学校校舎」及び「成器南小学校校舎」の耐震補強計画と実施設計委託費を計上し、耐震化整備促進を図り平成27年度までに100%施工を目指して継続的に取り組んで参ります。
 また、中学校では、全ての普通教室にエアコンを整備するほか、校内ネットワークを活用した授業に使用する52型TV等視聴覚機器を整備し、昨年に引き続き小学校にクロスカントリースキーを、中学校にはブラスバンド楽器を整備いたします。このほか「東日本大震災復興支援事業」として、夏休みを利用して被災地である岩手県陸前高田市、福島県南相馬市と浪江町の児童と市内の児童との交流事業を行います。

 また、「健康長寿のまち勝山の実現、文化振興、スポーツの振興」では、市民が安心して医療を受けられるよう「地域医療推進協議会」を設置し、地域医療のあり方を検討し、医療の現状等について市民に普及啓発を図りたいと考えます。

 また、平成20年度から5か年計画で整備を進めてきました史跡白山平泉寺旧境内総合整備事業は、平泉寺の総合案内施設である「白山平泉寺歴史探遊館まほろば」の本体工事が12月に竣工いたしました。平成24年度に、展示工事や外溝整備を進め、10月に完成オープンを目指しています。
 この施設は、平泉寺及び白山の歴史、自然、文化に関することを展示紹介し、来訪者が平泉寺への理解を深めるとともに、文化財を活かした学習、交流と地域づくりの拠点施設となります。
5か年計画の最終年度となる平成24年度は、南谷の発掘地において、中世の門・土塀の復元、トイレの建設、見学路等の各種整備工事を実施いたします。

 また、県の「ふるさと創造プロジェクト事業」を活用する「国史跡白山平泉寺全国発信プロジェクト事業」は、平泉寺の魅力について様々なPR事業を行い、それと併せて精進坂前や「まほろば」周辺を総合的に整備いたします。
 さらに、国史跡白山平泉寺旧境内を含む「霊峰白山と山麓の文化的景観」の世界遺産登録の推進に向けて、4月17日にユネスコ前事務局長の松浦晃一郎氏をお招きして世界遺産講演会を開催いたします。

 次に、まちなか整備事業として、中央公園の再整備を行います。
この公園は、広く市民に愛された公園でありますが、昭和51年供用開始以来31年が経過して老朽箇所の修復が必要なこと、市民ニーズにあったユニバーサルデザインによる公園機能の再整備、また、災害時に備えた避難場所として必要な機能に対応した整備を図ります。


 また、中国友好都市交流事業では、日中友好40周年にあたる本年、越前大仏と古い縁があって勝山市とは幾度か交流の歴史がある洛陽市とは、インバウンド観光誘客へのインセンティブ効果も考慮した交流再開を、さらに杭州市へは、地元小中学校と勝山市の小中学校の交流に向けた協議のため、公式訪問します。

 「循環型農業の推進、林業および水産業の振興」では「かつやま逸品開発・販路開拓事業」や「田舎暮らし体験交流事業」、「食育推進活動事業」に引き続き取組むほか、農林業の後継者育成や、水田農業の活性化、利用合理化事業に取組みます。
 また、「鳥獣害対策」や「おいしい米づくり事業」に取組むほか、森林の多面的機能を発揮させるため、間伐促進事業や、林道等の整備を進めます。

 次に、「働く場の確保、まちづくり観光の推進」では、新規企業や地元企業の活性化のため「工業振興助成金」を交付し、企業誘致や雇用拡大を目指すとともに、「ものづくり技術・研究開発事業」に引き続き取組み、地域の新産業の創造、技術の発展や雇用の創出など産業活性化を図ります。  

 「着地型観光」の実現に向けて、「はたや記念館 ゆめおーれ勝山」でミュージアム用の展示映像を制作するほか、「温泉センター」では計画的に修繕を行い利用者の利便を図ります。
 また、「恐竜発見、ダイナソーカードを集めよう」では恐竜を活用して、まちなか誘客を図ります。一方「観光PR事業」では、7月20日から39日間にわたって開催する「ヨコハマ恐竜展 2012」において、初日から10日間「かつやまフェア」を開催し、勝山市のPRと誘客を図るほか、「勝山おろしそば」PR事業では、有名俳優を活用して全国展開に取り組みます。

 次に、「雪などの災害に強いまちづくりの推進」については、「総合克雪・利雪・親雪計画」を策定し、市民、行政および事業者が一体となって雪対策を進めるほか、克雪に向けた地域住民による共助の体制や日常の見守り活動の体制を支援するため、自主防災組織の除雪機購入に対し補助を行います。
 また、消防では高度な機能を備えた救助工作車を更新し、多様化する救助現場や迅速な災害救助に備えるほか、3月補正では、全国瞬時警報システム(J―アラート)事業に取組みます。

 さて、本日の定例市議会に提案いたしますのは、平成24年度勝山市一般会計予算を初め37件であります。これら37件につきましては、後ほど関係部課長からそれぞれ提案理由を説明いたしますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願いを申し上げます。