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平成25年12月定例市議会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2018年9月18日更新

 本日ここに、平成25年12月定例市議会が開会されるにあたり、所信の一端を申し述べますと共に提案いたしました12月補正予算案の概要について申し上げます。

 当市において、現在最も大きな課題は、新体育館建設用地で見つかりました廃棄物の処理についてであります。この処分費につきましては、11月18日の臨時市議会において可決成立しましたので、今後さらにその対応を迅速かつ適正に進めるために、12月1日付で建設部新体育館整備課内に廃棄物対策室を新設し、その課題解決に向け万全を期す体制を整えました。直面する廃棄物の運搬・処分を進めるとともに今後想定される諸課題の解決に向けて、この対策室を中心に庁内あげて取り組みます。

 次に、毎年恒例となりました「各地区と市長と語る会」を、10月8日の猪野瀬地区を皮切りに約2か月間に渡って開催し、11月27日の勝山地区を最後に市内10地区での開催を終えました。
 今年で4年目となるこの語る会は、当該年度の当初から6月末までに各地区から出された要望を各担当部課が現地に出向き、直接話しをお聞きし、担当する部署でその要望実現について検討した結果をこの「語る会」で回答することを基本としています。
 各会場では、これに先立ち、前年度に回答した要望がどの程度進捗、または実現しているかをお示しして、要望に対する取り組みの成果を説明しています。
 この「各地区と市長の語る会」を始めた当初は、各地区から、長年要望していることが未だ実現していないことに対しての不満や、対応の遅さを問う声が多く聞かれましたが、毎年、どのような要望にも真摯に耳を傾け、すぐにできることはすぐに、時間のかかることは年次計画で進め、困難なことには、さまざまに手法を考えて地区との話し合いを進めるなど実直に取り組んできました。このような取り組みの結果、地区の皆さんからの要望について市は、必ず向き合ってくれると言う安心感が醸成され、行政に対する信頼関係ができてきたという感触を強く持っています。
 その現われとして4年目となる本年のこの会では、過半数以上の6地区において、要望への回答は事前に書面のみで行い、本番の語る会ではその地区の課題を地区自らが整理をし、テーマを決めて地区が主体となって進行する手法により行われました。
 話し合いのテーマのほとんどが「自分たちの地域のまちづくりをいかに進めるか」と言うことが中心となっており、これは、地区の人たちが自ら進めてきたエコミュージアムによるまちづくりの成果であり、今後も市としては、現在進めている「わがまち魅力事業」と「特色ある地域づくり事業」で市民力と地域力を力強くサポートしていきます。
 今年の「語る会」において意見交換を進める中で浮き彫りになった課題が3点あります。 
 まず1点目は、市内にある不在家屋や空き工場の管理についてです。特に地域の方々が最も心配をされているのは朽ちてしまった建物の管理です。基本的には、個人の財産であり、行政が手を出すことが出来ないものですが、市民の安全・安心を確保する緊急なものについては地域の皆様の情報をいただき関係機関と連携し対応していかなければならないと考えます。
 2点目に、防災面における防災行政無線の音達不能区域の解消についてです。今年も全国的に多くの災害が発生し多くの方々が被災されました。 当市は幸いにして大きな災害は発生しませんでしたが、緊急事態に備えることは重要なことであり、災害情報の伝達手段のひとつである防災行政無線の音達不能地域の解消は、喫緊の課題であると認識し、新たな伝達チャンネルについて鋭意研究し早急に対処する必要があると考えます。
 3点目は、農村地域の各地区で多く聞かれた鳥獣害対策です。
 山林地と近接する農耕地の割合が極めて高い当市にあって、農耕者は、その対策としてネット柵・電気柵あるいは動物の捕獲檻の設置などあらゆる対策を講じているところですが、毎年のように収穫前の農作物が荒らされており、イノシシなどの出没頻度の増大や学習能力の進化などともあいまって、各地でその対策と、捕獲後の後処理に対する要望が強くなっています。このため支援について国・県と連携すると共に、さらなる支援について強く要請し、この対策に力を入れていきます。

 次に、市街地を中心としたまちづくりについて申し上げます。
 本年は、旧まちづくり交付金事業である都市再生整備計画事業の2期目の最終年となり、その仕上げとして、平成23年11月の勝山駅前広場の供用に続き、国の登録有形文化財として登録されている勝山駅舎のリニューアル整備が完成し、10月19日には、えちぜん鉄道の全線開業10周年とあわせて、完成記念式典が多くの来賓、関係者の出席のもと盛大に開催されました。
 新装なった勝山駅は、当市の玄関口であり、市民にとって通勤・通学等に必要不可欠な施設である一方、恐竜博物館や白山平泉寺などへのターミナル機能としても重要な役割を担っており、この駅舎の新装を契機に、えちぜん鉄道との連携をさらに強化綿密にし、利用客の増大を図ります。
 この都市再生整備計画事業は、旧勝山城下周辺地区55haを歴史的まちなみや、伝統行事が息づくまちなかを活性化し、にぎわいのある中心市街地を目指すものであります。
 最終年度である平成25年度において事後評価を行い、議会のご理解を得ながら平成26年度から第3期事業に着手し、歩いて暮らせるまちづくりと、生活文化を活かした快適な居住の推進を図ることを目的としております。
 具体的には、狭い道路の消雪設備の整備、建設後35年が経過した中央公園に避難施設としての機能を加えた再整備、本町通りの旧市民活動センターの跡地利用などを計画に加え事業化してまいります。

 次に、白山平泉寺周辺の整備計画について申し上げます。
 昨年オープンしました「白山平泉寺歴史探遊館まほろば」は開館1周年を迎え、これまでに、12月2日現在、41,712人の入館者があり順調に推移し、その知名度もアップしているところです。この秋の行楽シーズンの週末には1日の入館者数も900人を超えるなど、白山平泉寺の案内機能に大いに寄与しているところです。
 また、まほろばを中心とした周辺施設の整備も平成24年度から開始した白山平泉寺全国発信プロジェクト事業により、本年度は精進坂前誘客拠点施設整備、東尋坊跡交流拠点施設整備等のハード事業に着手しました。また、ソフト事業では、観光特任大使によるウェブ動画やJR西日本のポスター作成など情報発信や観光客をもてなす仕組み作りに取り組み、新規訪問者やリピーターの増加を図り、平泉寺ファンの確保を目指しています。

 次に市民交流センターについて申し上げます。
 旧平泉寺荘、本町の旧市民活動センター、旧奥越地域地場産業振興センターの3施設を集約し、その施設のひとつである旧地場産センターに新たに健康増進を目的とした入浴施設を整備する複合施設としての勝山市市民交流センターが本年4月に暫定的にオープンいたしました。
 一方、旧施設2棟の解体工事も順調に進み、市民交流センターの入浴施設改修工事も平成26年度中完成を目指して12月から本格化する予定です。議会にもお示ししている運営形態、運営経費をさらに検証しその準備を進めます。
 旧平泉寺荘入浴ご利用のみなさまには、しばらくご不便をおかけしておりますが、新たに健康増進を目的とした入浴施設の再整備の早期の完成を目指しています。

 次に平成26年度予算編成について申し上げます。
 平成26年度の予算編成は、国、県、地方とも、平成25年度当初予算以上に厳しい編成となることが見込まれることから、第5次総合計画に示された重要施策の実現に向け、本年5月に策定いたしました第2次勝山市行財政改革実施計画に沿って、行革の更なる取り組みを推進し、事業の集中と選択により、効果的に政策の実現に取り組みます。
 今後の国の予算編成と地方財政計画の動向によっては、弾力的に見直すことも有り得ますが、基本方針として義務的経費や建設事業費を除く経常経費等に一般財源ベースで5%マイナスシーリングを基本として予算要求をまとめるよう、各部課に指示しております。
 こうした財政を取り巻く厳しい環境の中にあっても、さらに市民力、地域力を結集し、創意と工夫を凝らた「小さくてもキラリと光る誇りと活力に満ちたふるさと勝山」の実現に向けて、市民と一体となって施策を進めてまいります。

 次に、今定例会に上程いたしました一般会計補正予算(第五号)の提案理由の概要について申し上げます。
 まず、人件費の補正につきましては、人事異動による補正に加え今年度は、国が地方交付税の算定で人件費を減額したため、本年7月から今年度末までの間に限った給与削減措置をとったことによる補正をしております。
 人件費以外では、新たに電気自動車用の急速充電器を整備いたします。
 また「勝山市住宅リフォーム促進事業補助金」、「景観整備事業補助金」等、市民の方への補助金につきましては、補助申請の増加等により所要額を増額しております。

 これらを含めまして、本日の定例市議会に提案いたしますのは、平成25年度勝山市一般会計補正予算(第五号)を含む19件であります。これら19件につきましては、後ほど関係部長からそれぞれ提案理由を説明いたしますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。