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平成28年6月定例市議会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2018年11月9日更新

 本日ここに、平成28年6月定例市議会が開会されるに当たり、市政運営に係る諸課題について所信の一端を申し述べますとともに、6月補正予算案の概要について申し上げます。

 初めに、安居久繁、山田安信両議員には、4月に行われました第91回北信越市議会 議長会及び5月に行われました第92回全国市議会議長会におきまして、それぞれ議員在職20年以上の特別表彰の栄を受けられました。お祝いを申し上げます。

 さて、わが国の景気は足踏み状態が続いており、内閣府が発表した1月から3月の国内総生産(GDP)は、実質の季節調整値で前期比0.5%増の成長にとどまりました。これは個人消費の横ばいと海外経済の減速や金融市場の混乱をうけ企業の投資も慎重になった事が主な要因として挙げられますが、先行きについても厳しいものがあり、熊本地震の影響による生産性の低下、円高により今後も個人消費や企業の設備投資が慎重になると予想されます。

 安倍首相は、5月に開催された伊勢志摩サミット後において、将来予想される世界経済の危機を回避するため、消費増税の実施時期を延期し、熊本地震などの理由により衆参同日選挙を見送る意向を示しました。

 次に、4月14日発災の熊本地震から早や50日余りが過ぎました。いまなお7,000人余りの被災者が避難所生活を余儀なくされ、終わりが見えてこない状況が続いており、被災地の1日も早い復興を祈念いたしております。

 勝山市が設置した市役所とすこやかでの義援金の受入れ窓口には、先週末までに175万円の寄付をいただき、日本赤十字社を通じ被災者へ順次お届けをしております。

 また、被災地からの支援要請を受け、4月22日から24日にかけて熊本県菊池郡菊陽町、及び大分県由布市にミネラルウォーターなどの支援物資を届けました。その後、全国市長会からの要請により、4月30日から1週間、熊本県 阿蘇郡 南阿蘇村の避難所に保健師2名を派遣いたしました。

 また福井県災害ボランティアセンターが募集した、熊本市災害ボランティアセンター運営スタッフの派遣には、職員3人を派遣いたしました。これには5名の市民の方も参加されているということです。

 これら被災地の状況を鑑みますと、地域コミュニティがしっかりしていることがいかに大切かということを再認識させられます。地域において普段から、お互いが顔見知りであり、声を掛け合える関係を構築しておくことが、有事の際に自助、共助の力となり、さらには、公助がスムーズに発揮されることにつながります。このことから、勝山市が目指している地域力、市民力の充実が、減災、防災の面でも必要不可欠であるという強い認識をもって市政を推進していく所存です。

 次に、5月28日には、市民が長年待ち望んでいた勝山市体育館「ジオアリーナ」が落成いたしました。当日開催した落成式には、西川福井県知事、山崎参議院議長をはじめ、多くの来賓の方々のご臨席を賜り、また多くの市民の皆様も会場にお越しいただき「ジオアリーナ」の完成を盛大に祝うことができました。完成にいたるまで、国、県を始め議員各位や、多くの関係者の方々にご支援を賜り、深く感謝を申し上げます。

 翌週の6月5日には、「NHKのど自慢」が開催され、全国に実況中継されて、「ジオアリーナ」と共に、また勝山左義長祭りと九頭竜川でも、勝山市を広くアピールすることができました。

 今後は、平成30年福井国体をはじめとする、全国規模の大会開催や、市民の体力づくり・健康づくりに加え、各種イベント会場として活用して参りますとともに、このたびリオ・オリンピック出場を決めた山口茜選手に続く選手が育っていくことを期待しています。

 勝山で生まれ、勝山で世界レベルにまで成長した弱冠十九歳の山口茜さんが、バドミントンの日本代表の一員としてオリンピックに出場するということは、勝山のみならず、日本にとっても大変な快挙であります。本人の素質とたゆまない努力の賜物でもあり、地元である勝山南部ジュニアクラブから始まり、勝山南部中学校、勝山高校、勝山市バドミントン協会など、地元の先輩、先生方から一貫した指導により、実力をつけてきました。

 文字通り勝山のまちが生み育てた選手であり、私達市民にとって大きな誇りであります。

 8月11日から開催されますリオデジャネイロ・オリンピック・バドミントン競技女子シングルスで、彼女の持てる力を十分に発揮して勝ち進み、日本中を沸かせる大活躍を期待するものであります。

 山口茜選手が、今年の4月から所属している再春館製薬所は、熊本県の益城町(ましきまち)に本社が有り、バドミントンチームの練習の拠点ともなっています。

 熊本地震の被災後、再春館製薬所チームの今井彰宏監督は、自身が生まれ育ったふるさとである勝山市に、4月17日~4月28日までの12日間、チームの選手5名とコーチ1名を一時避難させました。

 この再春館製薬所チームは、勝山市体育館ジオアリーナで6月29日から開催される第66回全日本実業団バドミントン選手権大会に出場します。この大会は、団体戦で行われ、山口選手も出場することとなっており、里帰りした茜ちゃんを市民みんなで応援したいと思います。

 また、この機会に、7月5日(火曜日)の午後6時30分から、勝山市体育館ジオアリーナにおきまして、リオ・オリンピックに向けて山口茜選手の壮行会を開催いたします。

 多くの市民の激励を期待しております。

 次に、今年のゴールデンウイークである4月29日から5月8日までの10日間における市内の観光客入込数などについて申し上げます。

 昨年の同時期である4月25日から5月6日までの12日間と比べましても、今年は総入込数で14,909人増え、134,498人となっています。

 特に、福井県立恐竜博物館には82,373人の来館者があり、過去最高を記録しております。博物館やかつやまディノパークを含めた長尾山総合公園内では、全体で129,673人が訪れ、期間中の市内の観光客全体の96パーセントを占めました。

 5月4日には、過去最高の15,456人の来館者があり、最長3.2kmの渋滞となりましたが、今年度渋滞緩和策として、JAテラル越前勝山中支店周辺の駐車場に加え、越前大仏駐車場でパーク&ライドを実施したことや、長尾山総合公園内で駐車場を増設したことにより、全体的に昨年より渋滞緩和の効果を図ることが出来ました。

 また、博物館への公共交通機関での来場者の増加に対応するために、4月1日から、博物館方面の市内観光バス「ダイナゴン」と、えちぜん鉄道デマンド便を集約・強化し、「恐竜博物館直通便」の運行を開始しました。

 車両は32人乗りから75人乗りに変更し、運行便数を1日6便から17便に増便しました。

 電車利用で長尾山へのお客様は、昨年のゴールデンウイーク期間中の乗降者数 1,911人に対して、今年の同期間の乗降者数は3,432人となり、利用者は8割増となりましたが、今回の対応により、昨年発生したような乗り残しもなく、スムーズな対応ができました。

 一方、白山平泉寺についても観光客が増えています。5月2日と3日に、平泉寺に訪れた観光客105人に対しアンケートを行った結果、43パーセントの方が関東圏からとなっています。

 今年は、北陸新幹線金沢駅開業や、昨年秋に放映された女優の吉永小百合さんを起用したJR東日本の白山平泉寺のテレビコマーシャルや、ポスターの効果が大きいと思われ、白山平泉寺への誘客は着実に増えてきております。

 また、福井県の観光新戦略ではトップブランドの「恐竜」を基本戦略として位置づけ、世界に冠たる「恐竜王国 福井」を国内外に発信し、100万人の入館者を目指した計画も策定されておりますので、今後も県と協議を行いながら、継続して長尾山総合公園の再整備を行うほか、観光客等の動向と利用者ニーズを把握し、勝山市全体の更なる観光客増に向け、まちなか誘客の施策を実施するなど、ハードソフト両面での対応に努めてまいりたいと考えております。

 次に、「勝山市観光まちづくり株式会社」について申し上げます。

 勝山商工会議所が中心となって、観光の産業化を進めるべく「勝山市観光まちづくり株式会社」が、先月31日に発起人会を開催し定款などを定め、6月中旬に設立登記申請を行って会社設立の運びとなりました。

 この「勝山市観光まちづくり株式会社」は、旧料亭花月楼を改修し、食と伝統文化の拠点施設とすることによってまちなかへの誘客をはかり、また、長尾山総合公園内に便益施設を設けて、まちなかへの観光案内と飲食物販を行います。さらには今後建設される道の駅での地域振興施設に何らかの形で関わり、日本版DMOとして、官民金一体となって勝山市の観光の産業化の主体となる第3セクターであります。地方創生の取り組みとしても総力を上げて、勝山市の観光躍進を成し遂げなければならないと考えます。

 次に、道の駅(仮称)「恐竜渓谷ジオパーク」について申し上げます。

 勝山市道の駅は、その整備に向けての基本計画を策定するため、今年の2月から市民と関係機関、及び有識者からなる勝山市道の駅検討会議を開催し、道の駅の導入機能や配置計画など様々な道の駅に関するご意見を頂いてまいりました。

 そして、国土交通省の重点道の駅に選定されたことに伴い、この4月に、それまでの勝山市道の駅基本計画検討会議に、国及び県の関係行政機関を含めた勝山市道の駅(仮称)「恐竜渓谷ジオパーク」基本計画協議会に移行し、基本計画策定に向けて議論を重ねているところであります。

 今後も、この協議会で、「道の駅」に導入すべき機能や駐車場の規模、諸施設の配置、事業の進め方などについて検討する中で、より実効性のある基本計画を策定し、平成32年オープンを目標に取り組んでいきたいと考えております。

 次に、5月22日 日曜日に開催されました「九頭竜川クリーンアップ作戦」について申し上げます。この事業は、平成17年から昨年まで11年間、勝山青年会議所が中心となって実施してきた「クリーンアップ九頭竜川」を今年から、九頭竜川流域全体の取り組みとなるよう、名称も改め、勝山青年会議所がNPO法人「ドラゴンリバー交流会」と合同での呼びかけにより開催したものです。「市民が主体的に参加する事業にしていきたい」という趣旨から、チラシ等による広報のみで開催されたことから、参加者は昨年より少なくなりましたが、主催者の想定を越える約620人が参加しました。これは、これまでの「クリーンアップ九頭竜川」の実績と市民意識の向上によるものであると考えております。

 清掃を指定された6箇所の会場ではそれぞれ、一般参加者のほか、市内各事業所や漁業協同組合会員、学校の生徒らがごみの回収作業に当たり、約1トンのごみが集められました。

 これまで青年会議所が中心になって継続してきた事業が、市民や事業者が主体となって取り組む事業に成長し、さらには九頭竜川流域の自治体住民の主体的な事業となるよう、市としても一体となって取り組んでいきたいと考えています。

 本日の定例市議会に提案いたしますのは、「勝山市観光まちづくり株式会社」が実施する旧料亭花月楼の改修事業補助金などを計上した、平成28年度勝山市一般会計補正予算(第2号)を含む4件であります。これら4件につきましては、後ほど関係部長からそれぞれ提案理由を説明いたしますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願いを申し上げます。