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平成27年12月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2018年11月9日更新

 本日ここに、平成27年12月定例市議会が開会されるに当たり、市政運営に係る諸課題について、所信の一端を申し述べます。

 最初に、「道の駅」について申し上げます。
 道の駅につきましては、市政運営の指針として平成23年3月議会において議決を経た第五次勝山市総合計画において設置に向けて検討を進めるとしており、これまでの一般質問にも建設に向け積極的に取り組むとの前向きな答弁を続けてきました。
 そして、この4年余りの期間の中で、勝山における道の駅の基本理念として、「山々や九頭龍川など、勝山の豊かな自然環境や、歴史・文化・伝統及び恐竜などの地域資源を生かした産業の観光化に資する施設であること」及び「完成する中部縦貫自動車道勝山インターチェンジを利用する観光客に向けて、勝山市はもとより福井県全体の観光情報・魅力発信の拠点とすること」というコンセプトのもと来訪者にとっても、市民にとっても利便性に優れた地点に整備することが重要であると考えてきました。
 この考え方に基づいて、勝山インターから、市内に入るアクセス道路を通って建設中の新しい大橋を渡り切った南側地点である荒土町松ヶ崎が勝山市の道の駅整備に最も適した場所であると考えます。勝山市街地に近く、ビジットセンターとして最適地であり、白山や加越国境の山々が一望でき、九頭龍川の水辺環境に親しむことができ、県道勝山インター線と主要地方道勝山丸岡線が交差し、パーク&ライド機能も持たせることができます。
 道の駅の魅力となる地域振興施設としての活かし方については、利用者目線に立って農林産物及び淡水魚など地元産品を直接または加工して販売する。一方では、その地元産品を素材にした食事を提供するなど、農林水産物の六次化の主力マーケットとして位置付けて、観光の産業化の有力な担い手とすることであります。加えて、他の魅力ある商品などを揃える民間事業者の参入をも視野に入れております。
 事業手法として、道路管理者である福井県の理解を得て事業採択となることも前提ではありますが、何よりもまず地権者の方々や地元関係者のご協力が最も重要であると考えます。
 今後、この道の駅計画事業を進めるために、導入すべき機能や駐車場の規模、諸施設の配置、民間参入も含めた事業の進め方などについて検討するため、「勝山市道の駅基本計画」を策定したいと考えます。
 これら策定委託料や関連する諸費用について今議会において補正予算を計上いたしております。

 次に、長尾山総合公園の総合的な再整備については、今年度より事業を開始した都市再生整備計画事業による駐車場整備、トイレ整備、園内道路整備に引き続いて、さらに増え続けるであろう来園者への対策が差し迫った大きな課題であります。
 長尾山総合公園への来園者数は、当初、恐竜博物館への入館者を中心に年間利用者を40万人程度と見込み、駐車場、園内道路等の施設整備を進めてきました。しかし、年々、人気が高まる恐竜博物館に加え、昨年オープンした杉山の野外恐竜博物館、この春オープンした動く恐竜が人気となっているディノパーク、さらにはシルバーウィークに開催されたDINO-A-LIVEなど、アミューズメントイベントが加わって、来園者の滞留時間がさらに長くなる傾向となってきています。
 先の9月県議会においても、第2恐竜博物館も含めた館全体のレベルアップをはじめ、公園内の駐車場やアクセス道路の整備など長尾山総合公園全体の開発、周辺観光地のネットワーク化など具体的に総合的視点に立って進める必要があるとの福井県の見解を踏まえ、福井県と勝山市の担う役割等についても整理して、今後の再整備について県と協議を重ね、来訪者にとってより利便性の高い快適な公園エリアにしていく必要があると考えます。

 次に、旧料亭花月楼の整備に対する支援について申し上げます。
 本年9月に勝山商工会議所が観光協会など市内の観光関連団体等との議論を踏まえて策定した「勝山まちなか観光戦略」は、勝山市の地方創生総合戦略における重点戦略と軌を一にするものであると考えます。
 この仮称観光まちづくり会社を、今後の勝山市における観光振興を戦略的に推進する民間組織としての勝山版DMOつまり(ディストネーション マネジメント&マーケッティング オーガニゼーション)として位置づけて支援していきたいと考えています。
 旧料亭花月楼は、観光まちづくり会社が支援を得て整備し、「食と祭の拠点」として、ゆめおーれ勝山に続くまちなか観光施設になると考えています。
 この花月楼に、長尾山総合公園内の物販施設、松ヶ崎における道の駅の地域振興施設を加えた三極を観光まちづくり会社が勝山版DMOとして関わっていくことで、これから、飲食、物販、宿泊など「おもてなし」を主体とした観光の産業化のマトリックス(基盤)を担っていただきたいと願うものです。

 次に、地方創生に向けた、勝山市版人口ビジョンと総合戦略の策定状況について申し上げます。
 9月下旬から10月にかけ、市内の全ての中学生・高校生および18歳以上の全市民、市外に在住している「ふれあい市民」を対象に、勝山市の「まち・ひと・しごと」づくりに関するニーズや考えを伺うアンケートを実施いたしました。
 また、「勝山市まち・ひと・しごと創生総合戦略会議」では、9月議会にお示しした、「ジオパークの豊かな自然と歴史の中に暮らす魅力を高めて、定住化を促進する」など4つの重点戦略を中心とする「勝山市地方創生総合戦略」の案についてご了解をいただいたところです。
 現在は、パブリックコメントの実施に向けて、市民アンケートの結果を踏まえて、これからの勝山市を担う若い方の意見を反映した修正案を作成しております。その中で中高生若者層の意見として圧倒的に多かったのが、買い物やレジャーの場所が少ない、および娯楽施設の充実を望む多くの意見があり、今後、今議会での議論はもとより、パブリックコメントも踏まえながら年内に最終案をとりまとめ、来年1月には議会にお示しし、公表したいと考えております。

 次に、ジオパークの取り組みについて申し上げます。
 恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークは、平成25年の11月にジオパークとエコミュージアムが別々の活動と位置付けられているなどの課題を指摘され、2年の条件付き再認定となり、先般11月23日、24日の両日に日本ジオパーク委員会尾池委員長ほか2名の審査員による再認定審査を受けました。
 最終日の講評では、3人の審査員から2年前に指摘されたすべての課題に対して積極的な取り組みが評価をされており、最終審査の結果に期待しています。
 また、11月17日には、ジオパークの取り組みがユネスコの正式プログラムとなり、これによりジオパークネットワークが更に強固なものとなったところです。今後も市民が主体となって誇れる地域の遺産を次世代に確実に継承していくため、ジオパークによるまちづくりを更に推進してまいります。

 次に、教育分野について申し上げます。
 当面の重点課題への取組み方針を示す「教育大綱」を10月に策定しました。
 市長である私が、より一層教育委員会と連携するために設置した「総合教育会議」において協議を重ね、学校教育、生涯学習、文化・歴史、スポーツの四分野における基本方針と施策を取りまとめたところです。
 これからの時代を担う次世代の育成に関しては、グローバル社会で活躍するための多様な力を養い、その一環として「話せる英語」を重視した教育を進めていきます。
 また、「かつやまっ子応援プラン」の実践などにより、健全な人間性を涵養するとともに、子どもの頃から四季折々の豊かな自然に触れる体験活動を促し、たくましく生きる力を育みます。さらに、勝山の歴史・文化・産業・自然を学ぶ教育を充実し、ふるさとへの誇りと愛着心を醸成して将来にわたって自分のふるさとを大切にする心を育てていくこととしています。
 今後、この「教育大綱」に基づき、勝山市の特色ある教育がさらに充実するよう取り組んでいく所存です。

 次に、平成28年度予算編成について申し上げます。
 国の平成28年度予算概算要求時の地方財政の状況において、一般財源総額は、62兆円程度で前年と同水準、地方交付税は、16兆4266億円で前年度比マイナス3282億円と減額になっています。
 その後のわが国経済の基調判断は、中国経済の影響で下振れは懸念されるものの「景気は、このところ一部に弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いており、先行きについては、雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される。」としており、今回新しく三本の矢による誰もがより活躍できる「一億総活躍」社会を実現するとしています。
 勝山市の平成28年度予算要求にあたっては、事業開始後3年を経過する事業については必ず検証し見直しを行うこととして、昨年に続き義務的経費や政策的経費などを除く経常経費等は、一般財源ベースで5%マイナスシーリングで予算要求をまとめるよう各部課に指示しております。
 一方、「地方創生特別枠」として平成26年3月補正で前倒しした地方創生先行型事業と現在策定中の「勝山市地方創生総合戦略」の対象となる新規事業及び既存事業の拡充分はシーリングとは別枠での要求を認めることとしました。
 これは「勝山市地方創生総合戦略」は、第五次勝山市総合計画を基に、策定から5年間展開してきた施策の延長線上にあるものと考えており、「第五次勝山市総合計画」及び「勝山市地方創生総合戦略」を着実に推進するため、各種事業の予算要求にあたっては、その計画性、投資効果、緊急性等を十分勘案し、優先順位を検討するなど、限られた財源を重点的、効率的に配分できるよう求めるものです。

 次に、今定例会に上程いたしました一般会計補正予算(第4号)の提案理由の概要について申し上げます。
総額は、510万8000円の減額で、主なものにつきましては、人事異動による人件費の減額補正のほか、LED公衆街路灯設置補助金など市民への補助金につきまして、所要額を増額しております。
 また、道の駅基本計画策定業務のほか、旧料亭花月楼の補強計画等の策定及び勝山市版DMOの基本計画策定助成の経費について、所要の額を計上しております。

 これらを含めまして、本日の定例市議会に提案いたしますのは、平成27年度勝山市一般会計補正予算(第4号)を含む19件であります。
 これら19件につきましては、関係部長からそれぞれ提案理由を説明させますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願いを申し上げます。