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平成28年3月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2018年11月9日更新

 本日ここに、平成28年3月定例市議会が開会されるにあたりまして、所信の一端を申し述べますとともに、提案いたしました平成28年度当初予算案及び平成27年度3月補正予算案の概要を申し上げます。

    
 昨年度の我が国経済は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢を柱とする経済財政政策「アベノミクス」の推進により、緩やかな回復基調で推移しました。
 また、政府は昨年11月26日に、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の実現に向け、「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」を取りまとめました。
 このような施策によって、平成28年度の実質GDP成長率は1.7%程度、名目GDP成長率は3.1%程度、消費者物価は1.2%程度の上昇と見込まれています。

 最初に、国が示した一億総活躍社会の実現に向けた緊急対応について申し上げます。
 去る1月20日に成立した平成27年度補正予算において、一億総活躍社会の実現に向けた緊急対応として創設された地方創生加速化交付金は、各自治体が各々の地方版地方創生総合戦略に基づく先駆的な取組みを進め、施策のレベルアップを加速化することにより、地方における安定した雇用や、地方への新しい人の流れ、まちの活性化など「目に見える地方創生」の実現に寄与することを目的としております。
 勝山市においても、先般、策定し公表した「勝山市地方創生総合戦略」に基づいて、この交付金を「しごとの創生」や「地方への人の流れ」に活用したいと考えております。
 そこで、勝山市のさらなる活力創出につながる意欲的な事業を立案すべく、広く議員各位からもご提案を頂きながら、検討を進めてまいりました。今般、国との事前協議等も踏まえながら事業の選択と精査検討を行ってきたところであり、その内容については今議会中に説明したいと考えております。

 次に、重点“道の駅”について申し上げます。
 12月議会において、道の駅の整備候補地を、荒土町松ヶ崎と表明して以降、国土交通省が募集した平成27年度重点“道の駅”に 仮称「恐竜渓谷ジオパーク」として企画提案書を提出し、去る1月27日に全国56箇所の応募の中から選定した38箇所の重点「道の駅」の1つに選ばれました。
 この道の駅は、「恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク」が包含する山々や九頭竜川など、勝山市の豊かな自然環境や、歴史、文化、伝統、恐竜化石、及びアウトドア活動などの地域資源を素材とする、観光の産業化を担って地域を活性化する 拠点施設として位置づけるとともに、福井県全体の観光総合窓口も目指していきたいと考えています。
 整備に向けて「勝山市道の駅基本計画」を策定するにあたり、2月3日に広く市民と
 関係機関及び有識者の意見を反映することを目的に、第1回「勝山市道の駅基本計画検討会議」を開催しました。
 今後、この中で、「道の駅」に導入すべき機能や駐車場の規模、諸施設の配置、事業の進め方などについて検討し、より実行性のある基本計画を策定したいと考えています。
 コンセプトは、福井県立恐竜博物館やスキージャム勝山の集客力を活かした観光・交流拠点の整備、鮎などの川魚や里芋などの地域ブランド化を図り、素材の販売だけではなく加工や調理を加えた新たな特産品を開発・販売することで、第一次産業の六次化を図っていくこと、また、市内10地区の特色をジオパークに活かしていくことや、コミュニティバスによる周遊ツアーを実施することで、都市住民との交流を促進するなどを基本コンセプトとして、基本計画を策定し、平成32年度オープンを目標に取り組んでいきたいと考えています。

 次に、ジオパークの取り組みについて申し上げます。
 恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークは、昨年12月14日開催の 第25回日本ジオパーク委員会において審議された結果、今後4年間の活動継続が認められました。
 本年1月29日に届いた審査結果報告書には、ジオパーク活動を支える組織体制が強化されるとともに、エコミュージアムとジオパークの連携が進んでいることなどが高く評価されており、改善すべき点としては、ジオツーリズムを意識したウェブサイトの整備やジオパークへいざなう情報提供などについて指摘されております。今後、市民や関係機関と連携を図りながら、恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークの魅力を更に高めてまいります。

 次に、観光動態について申し上げます。
 平成27年の勝山市への観光客の総入込数は前年と比較して約30万人の増加となり、200万人を超える見込みであります。主な要因としましては、北陸新幹線の金沢開業に伴い、北陸三県を舞台として開催されたデスティネーションキャンペーンの展開、さらには大型連休や休み中の天候に恵まれたことにより、県立恐竜博物館への入館者数が大幅に増加したこと、昨春オープンしたディノパークへの入込増、JR東日本のデスティネーションキャンペーンによって白山平泉寺が注目されたことなどがあげられます。
 その中で、県立恐竜博物館は、1月の入館者数も過去最高を記録していることから、勝山市全体の観光客の入込数は今後も増え続けるものと思われます。
 今後は、観光客の増加を好機ととらえ、「かつやま恐竜の森」、「道の駅」、「まちなか」の3つの拠点における連携と、役割分担を明確に進めるとともに、勝山市全体の観光振興をマネジメントする勝山市版DMOの立ち上げを支援し、観光の産業化によって市内の商業、農業の新たな展開のチャンスを創出したいと考えます。

 次に、2月27日、28日に開催された勝山左義長まつりは、2日目は初日の雨を吹き飛ばすようなすばらしい晴天に恵まれ穏やかな日和の中、延べ約10万人の観光客で賑わいました。青い空と周りの雪山を背景に色鮮やかな短冊が風にきらめき、春の到来がより強く感じられる祭りになりました。
 また、今年4回目となる勝山左義長まつり絵行燈用「川柳」では、全国すべての都道府県から700名、3020句の応募がありました。入賞した21作品の中から、「かつやま“左義長”大使」の椎名誠さんに一点選んでいただき、愛知県清洲市の松永智文さんに椎名誠賞を贈り、その川柳は椎名さん直筆の絵行燈に仕上げられて、他の入賞作品とともに“ゆめおーれ勝山”の前に展示されました。
 この事業も回を重ねて勝山左義長まつりの新しい魅力の1つとして定着し、この祭りを全国に発信するツールの1つになっています。

 次に、新体育館について申し上げます。
 市民が長い間待ち望んでいた新体育館が、今月末の完成に向かって、当市の新しいランドマークとしての全容を現してきました。
 このたまご型のファサードデザインは、周囲へ圧迫感を与えることなく、周辺環境にも溶け込むように、羽二重をモチーフとしたアルミスクリーンで外壁をカバーして優しさを演出すると共に、夏冬の外気温を和らげるスクリーン効果を発揮します。
内部デザインはスポーツの躍動感と高揚感を表現したカラーリングと共に、端正さも
併せ持った洗練されたコーディネートとなっています。
 最終的な機器類の調整、及び施設内のクリーニングを行い、各種完成検査に向けての
準備を行っております。今後はフェンス工事、植生工事、及び敷地内のアスファルト舗装工事等の外構工事を完了させ、5月28日土曜日に落成式を行います。
 また、昨年12月10日から1月いっぱいにかけて公募いたしました愛称の募集につきましては、461点の市内からの応募を含め、合計831点の応募がありました。
 これらの応募作品について、審査会での審査の結果、愛称を「ジオアリーナ」と決定
いたしました。この愛称につきましては、新体育館の正式名称「勝山市体育館ジオアリーナ」とすることで、今議会において設置管理条例(案)として上程いたします。
 落成式の1週間後、6月5日日曜日には、NHKのど自慢の開催が決定し、全国放送されます。また、6月29日から7月3日までの5日間にわたって、全日本実業団バドミントン選手権大会の開催が決定しました。この大会には、山口茜選手が再春館製薬所チームから出場する予定となっており、ふるさと勝山での活躍に期待したいと思っています。
 このほかにも全国中学校バスケットボール大会や、北信越大会なども開催されることとなっており、今後も多くの大会やイベント会場として利用するとともに、これまでの体育館にはなかった多目的室やランニングコース、トレーニングルーム等の活用により、多くの市民の皆様方に利用され愛される体育館を目指しております。

 次に、平成28年度当初予算の編成方針と施策について及び平成27年度3月補正予算の概要について申し上げます。

 政府は1月20日に「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」及び「総合的なTPP関連政策大綱」に沿った総額3兆3213億円の平成27年度補正予算(案)を提出し、可決成立致しました。
この補正予算では、地方創生加速化交付金が創設され、地方創生戦略に基づく先駆的な施策のレベルアップと加速化により、効果の実現がより目に見えることが期待されています。
 また、この補正予算では、当初予算を前倒して取組む事業もあるため、勝山市においても一般会計で約1億3000万円、特別会計では5600万円を組み込んだ3月補正予算の活用と併せ、新年度当初予算を編成しました。

 勝山市はこれまで、長期的展望にたった持続可能なまちを目指し、平成23年3月に「小さくてもキラリと光る、誇りと活力に満ちたふるさと勝山の実現」を目指した第5次勝山市総合計画を策定し、その実現に取り組んできました。
 その内容は、今日の人口減少を予測し、それに対処すべく策定した「子育て支援日本一」政策や、勝山市を構成している基礎的コミュニティである各地区の地域力向上、及び、まちづくり観光の推進等を重要な施策として掲げています。
 現在、国から策定を求められた「勝山市地方創生総合戦略」は、第5次勝山市総合計画の延長線上にあると捉え、計画期間十年の中間期に当たる本年度、地方自治体を取り巻く環境の変化も踏まえて総合計画の重点施策を精査し、取り組みに幅と厚みを持たせた独自性を発揮して、国の支援を受けて取組むことを目指しており、今後も引き続き「子育て支援日本一」を始め、ふるさと回帰、定住促進事業、教育環境の充実、健康長寿や、文化芸術・スポーツの振興、働く場の確保やまちづくり観光、循環型農業の推進、林業及び内水面漁業の振興、交通体系の整備と防災対策、雪などの災害に強いまちづくりに取り組んで参ります。

 今年度は、数年に亘る大型プロジェクトである勝山市新体育館の整備が終了し、新たに編成する平成28年度当初予算では、次の大型プロジェクトとなる観光の産業化の重点施設「道の駅」の建設や、(仮称)観光まちづくり会社、および旧料亭「花月楼」の整備利活用等、地域経済の活性化を図る取組みについて、その準備を進めています。
 また、ハード面の観光対策事業として、年々顕著な増加が見込まれる県立恐竜博物館への来館者対策として、長尾山総合公園の維持管理、再整備事業、及び旧城下町周辺整備等を計上しています。

 このような考え方に基づいた勝山市平成28年度一般会計当初予算は、前年度比8.2%の減で、金額にして約10億7400万円減額の約120億3600万円となりました。

 これに国の補正予算によって、平成27年度3月補正予算などに前倒しした公共事業費など、約1億2700万円を加えた一体的な予算額は約121億6300万円となっています。

 それでは、まず、一般会計の歳入について申し上げます。
 市税の柱である市民税では、国の法人税率及び市税では、法人市民税率の引き下げにより法人関係の増が見込めないことなどから、市税全体で前年度比約1900万円減額の約28億600万円を見込んでおります。
 地方交付税については、国の地方財政計画における地方交付税と、臨時財政対策債を合わせた実質的な地方交付税総額は、国全体で20兆5000億円と、前年度比8000億円の減額となっています。
 普通交付税では、経費の積み上げの根拠として人口が重要な係数となりますが、平成27年の国勢調査の人口が今後5年間の新しい係数となるため、その影響減などを見込んだ結果、全体で前年度比、約1億2100万円減額の31億4500万円と見込んでおります。また、臨時財政対策債は、前年度比3500万円減額の3億7800万円を見込んでおります。
 地方消費税交付金は、平成27年度に比べ、9000万円増額の4億6000万円を見込んでおります。
 これらを含めた一般財源の合計は、臨時財政対策債を含めまして、前年度に比べ、約5800万円減額の約76億9400万円となっています。
 財政調整基金繰入金は、約3億8100万円を見込んでおり、この結果、平成28年度末の財政調整基金の残高は、前年度比、約3800万円減額の約10億6100万円となる見込みです。
 このように、歳入面では厳しい状況にありますが、行財政改革を着実に進め、施策の選択と集中により、将来世代が希望と誇りを持って住み続けることができる勝山市を構築してまいります。

 私は、平成22年度から6年間にわたって毎年、市内10地区において「各地区と市長と語る会」を行ってまいりました。
 その中で各地域の要望をつぶさにお聞きし、要望実現のために最大限の努力をしてまいりました。もちろん各年度の財源には限りがあることから、市内全地区の要望から緊急度、優先度を見極め、多額の費用がかかる工事等については、数年にわたって分割して進めるなど、区長さんを中心に地区民の了解を求めながら、さまざまに工夫して要望実現に取り組んできました。
 この取り組みに対する各年度の予算は、過去6年間の平均が約2億6000万円で、本年度は約2億5000万円を計上しております。
 「語る会」では、昨年度の要望に対して今年の進捗状況をつぶさに報告し、達成と未達成を明らかにして進捗率を報告するなど、きわめてオープンな話し合いの場になっています。
 この取り組みによって地区と市役所の間に信頼関係が生まれ、いわゆる「言い放し」、「聞き放し」といった不信感が払拭されたと思っています。また、近隣の道路、河川、公園などのインフラ整備等、地区のことだけでなく、市政全般への関心を深めることになり、市民と行政が同じ目線に立ち、まちづくりに関して共通の意識を醸成することが出来るようになってきたと考えます。
このようなことを踏まえ、市民の要望に最大限応え、きめ細かな施策の展開を図って新年度予算を編成いたしました。
 
 一般会計の歳出について、主要な施策ごとに説明を申し上げます。
 最初に、昨年よりエコミュージアムで培ったまちづくりの成果を、ジオパークの推進力として生かし、エコミュージアムを継承したジオパークによるまちづくりを新年度においても推進し、市民力、地域力をさらに向上させます。その手法として、「ジオツーリズム」、「わがまち助成事業」や「かつやまふるさと検定事業」などに取り組みます。
 「ふれあい市民事業」により、勝山市出身や本市に愛着を感じる「ふれあい市民」や「かつやま大使」に対し、勝山市の情報を発信し、勝山市の魅力を広くPRします。
 本年は、かつやま“恐竜サッカー”大使である「サウルコス福井」の開幕戦を“かつやまTHANKS DAY”とし、小中高校生の試合の運営協力体験などイベントを盛り上げる取組みと合わせて支援し、PRを行います。
 また、ふるさと納税では、インターネットで申込み受付ができるクレジット決済の導入と返礼品の内容も充実し、寄附者の選択方式とするなど、納税意欲を盛り上げる手法を取り入れました。
 U、Iターン移住、定住促進事業では、ふくい移住セミナーなどのPR事業や、市が市内に借りた一軒屋及び平泉寺東尋坊跡体験交流施設「と之蔵」で、移住希望者がお試し移住体験ができる取組みや、多世帯やU、Iターン者の住宅取得に支援するほか、宅建協会と協定し、空き家情報の発信を広く行います。
 また、地域おこし協力隊は、田舎暮らし体験を応援するほか、移住セミナー参加や様々なイベント等を通して都市住民との交流を行い、受入農家の拡大や交流人口の増加、特産品の販路拡大・広報活動を行うなど地域力の活性化を図ります。

 次に、赤ちゃんから高齢者まで、市民一人ひとりが自分自身の健康を意識し、健康づくり活動に取り組むことにより、福祉や健康長寿のまち、子育て支援日本一の実現、安全安心に暮らせるまちを目指します。
 その内容は、障害者への支援である福祉サービス事業を始め、結婚相談事業では、相談員が結婚を希望する双方の紹介や相談、お見合いを設定するだけではなく、出会いのイベントに工夫を凝らし「料理教室」など同一メンバーによる継続的な交流会として、長くフォローできる取組みとします。
 また、市内では最初となる幼保連携型認定こども園「しろきこども園」が開所し、子育て環境の充実につなげます。
 勝山市は、保育料について、国の徴収基準よりも大きく減額した保育料としていますが、新年度より国の制度改定により低所得世帯のうち、多子世帯やひとり親世帯の多子計算に係る年齢制限を撤廃するなど保育料の軽減を拡充します。
 母子保健事業では妊産婦・乳幼児の健康増進に取組み、妊娠から出産を支援する「にこにこ妊婦奨励金」のほか、「子育て世代包括支援センター」を開設し、妊娠期から子育て期にわたるまで、切れ目のない支援を行います。
安全・安心の取組みでは、引き続き防災行政無線の整備や、災害避難所用備品として簡易トイレや非常用電源設備などを整備するほか、LEDソーラー街路灯を市内の指定避難所、予備避難所、指定避難場所に設置し、災害時等の非常時に対応します。
 また、市道街路灯も、移管された各地区集落間街路灯と合わせ、順次、計画的に高効率・長寿命化やLED化を行います。

 次に、農業において、地域農業確立支援事業では「人・農地プラン」により、農業法人や集落営農および担い手に対して、農地集積と農地の集約化を図ることにより、農業の体質強化を図ります。
 中山間地域の農業者から要望が多い有害鳥獣対策では、被害を防ぐ電気柵やネット柵の整備を支援するほか、捕獲の成果を普及させるモデル地区の設定や捕殺した有害鳥獣を搬送する経費に対する補助制度を新設し、地区の負担の軽減を図ります。
 また、継続的に林道の整備及び維持管理を行い、森林環境の整備と保全を図ります。
 内水面漁業の振興では、鮎苗の放流に支援するほか、本年度は「水産業競争力強化緊急施設整備事業」において水産業の競争力強化を図るため、県の「浜の活力再生広域プラン」に基づき、不足している県内産稚魚の出荷量を増加させるための放流用稚苗生産施設の整備を支援します。
 商工業の振興では、引き続き企業振興助成金による事業者の支援を行うほか、まちなか誘客の取組みでは「おもてなし商業施設活性化促進事業」において、店舗の改修や新築に助成するほか「商業施設出店促進事業」では、市内空き店舗などを活用した新規出店などにも支援を行います。
 また、夏祭り事業において、勝ち山ワッショイに加え、市内在住のレベルの高いダンサーの協力を得て、新たにストリートダンスやタップダンスによるイベントを企画します。
 さらに、多くの市民がまちなか散策を楽しむイベントとして、新たに旧料亭花月楼や大清水公園を中心に河原町通りで灯りをともす「勝山灯り祭り」を行うほか、引き続きDINO-A-LIVEを開催し、勝山市の魅力アップを図ります。

 次に、効率的で人にやさしい都市基盤の実現や、交通体系の確立、環境や景観に配慮した快適で雪に強い定住環境の実現を目指します。
 長尾山総合公園では、社会資本整備総合交付金によるアクセス道路の造成、観光交流センターの整備などのほか、来客者の渋滞対策であるパーク&ライドについて、臨時駐車場の拡充とシャルトバスの増便といった対策強化を行うなど、より利用しやすい公園に向け取組みます。
 次にエコ環境都市の推進については、自然環境保全事業、四季折々の花の咲くまちづくり、勝山をきれいにする運動や木質バイオマスストーブの購入助成などのほか、再生可能エネルギー導入について、勝山市雪氷熱エネルギー利用促進協議会が主体となり、雪氷熱エネルギーを活用したまちづくりや、雪室を活用したお酒やお米、野菜などの保実証実験により、農産物や加工品の雪貯蔵品のブランド化といった産業振興について、事業化へ向けた研究・検証等を引き続き行います。
 そのほか雪対策として、冬期間の交通の確保を行うため、更新計画に基づき老朽化したタイヤショベル除雪車の更新を行い、除雪体制の強化を図ります。

 次に、豊かな人間性とたくましさをもったひとを育むまちづくりについて申し上げます。
 これからの勝山市を担う子供たちの教育環境の整備として、小学校においては国語・算数・理科・社会の全教科について、中学校では、国語・数学・理科・社会・英語の全教科について、コンピューターによるデジタル教科書を購入活用することにより、児童生徒が授業に興味や関心を持ち学習の理解を深める取組みを行います。
 また、平成27年度までに全ての小・中学校の校舎において耐震化を進めてきましたが、今回、屋内運動場に吊り下げられている照明やスピーカーなどの非構造部材について落下防止のための耐震補強工事を行います。
 世界遺産登録推進事業として取組んでいる白山平泉寺旧境内について、その魅力をよりPRするため「石造りの宗教都市 白山平泉寺(仮)」を出版し、その出版社のもつ企画力や日本全国流通販売網、宣伝力を活かして、白山平泉寺の魅力を全国にアピールし、知名度の向上を図ります。
 国の重要文化財である旧木下家住宅の保存修理については、引き続き耐震や解体・組立工事を進め、活用について検討していきます。
 新体育館の完成に伴い、かねてより検討を行っていた既存体育施設の再編と機能強化を図る取組の一環として、海洋センタープールを、弓道場とゲートボール場などの多目的広場として整備を行います。併せて既存の市営体育館については取り壊しを行います。
 以上述べましたように、市民の要望に最大限応え、きめ細かな施策の展開を図って新年度予算を編成いたしました。
市民からの市政に対する要請・要望は、「住んでいる人にとっていつまでも住み続けたいまち」を作っていくことであり、次世代がしっかりと継承することが出来るまちであると考えております。この理念のもと、これからも市民の方々が勝山市の未来に希望が持てるまちづくりに取組んでまいります。

 本日の定例市議会に提案いたしますのは、平成28年度勝山市一般会計予算を含む39件であります。これら39件につきましては、後ほど関係部長からそれぞれ提案理由を申し述べます。また、その細部につきましては説明書をご覧いただき、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願いを申し上げます。