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平成30年12月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2018年11月9日更新

 本日ここに、平成30年12月定例市議会の開会に当たり、ごあいさつを申し上げますとともに、市政の概況と諸課題について、所信の一端を申し述べます。

 まず初めに、50年ぶりの「福井しあわせ元気」国体・障害者スポーツ大会において、福井県は開催県としては、3年ぶりとなる天皇杯を獲得し、初の皇后杯にも輝くすばらしい成績を残しました。

 勝山市では、パラグライダーを皮切りに、クレー射撃、綱引、ウオーキング、バドミントン、障害者バスケットボールの6競技が行われ、山口茜選手を始め多くの勝山市出身選手が活躍いたしました。

 大会期間中は、ボランティアの皆さんや多くの市民の皆様にご協力ご声援をいただき、大会が大いに盛り上がりました。

 また、市内の各学校からも多くの生徒が、高いレベルの競技を観戦し、その技術や気迫を目の当たりにした感動が、これからの生きる力の糧になることを願っております。

 さらに、今大会に向けて様々な市民活動も展開されました。全国から参加した大勢の選手団や来訪者を温かくお迎えするための「花いっぱい運動」や「そばの植栽」、「道路環境美化活動」など、全市民あげてのおもてなし活動に取り組みました。

 他にも「ハピネスダンス」の普及活動、「炬火リレー」の実施、総合開会式での左義長ばやしの演舞披露をはじめ、全都道府県の応援のぼりの作成、バドミントンのシャトルコックやクレー射撃の薬莢を再利用したマスコットキーホルダーの作製などの活動が、多くの市民の協力によって行われました。

 今後、この発揮された市民力を勝山市の未来に繋がる力として、ふるさと勝山の発展に繋げていきたいと考えています。

 次に、勝山商工会議所が勝山市の支援で、毎年行っている勝山産業フェアについて、申し上げます。

 10回目を迎えた勝山産業フェアが、10月28日に、今年から会場をジオアリーナに移し開催されました。

 当日は、曇り空で、肌寒い一日でしたが、例年より数多くの企業や団体が参加し、約三千人もの来場がありました。「企業紹介」や「物販・展示」、「企業の技術の体験コーナー」などのブースが設置され、特に体験コーナーでは、普段接することができない市内企業の進んだ技術を体験しようと、行列ができたところもありました。

 また、アリーナ玄関前には、勝山の名物グルメが集合する「勝山マルシェうまいもん祭り」が開催され、おろしそばやあゆなどの勝山の味を求める市民で大変にぎわいました。

 勝山市には、国内はもとより世界で使われている製品のオンリーワン技術を持つ事業所が多数存在していますが、今年の産業フェアにおいては、例年以上に、このような情報をはじめ、勝山市の産業情報を発信することができました。来年も今年以上の参加を募り、勝山市の産業を力強くアピールしていきたいと思います。

 

 次に、「九頭竜川勝山あゆ」と「えごま」のブランド化について申し上げます。

 かねてより勝山市漁業協同組合が申請していた「九頭竜川勝山あゆ」が本年9月に商標登録され、11月11日に記念セレモニーが開催されました。

 白山からの雪解け水が育む良質のコケによって育った、大型で身が引き締まっている九頭竜川のアユは、「全国清流めぐり利き鮎会」において、2年連続で準グランプリを受賞するなど高い評価を得ています。

 また、第24回県中学生郷土新聞コンクールで、最優秀賞の知事賞に輝いた勝山南部中学校2年の木田恋菜さんによる「えごま新聞」は、古里勝山の文化や産業、携わる人々を現地で丹念に取材したものです。

 「えごまを勝山の特産物にしたい」という農家の方の熱い思いが紙面から伝わってくるとともに、木田さんが「風がいい。土がいい。人がいい。」とタイトルに凝縮したように、当市のえごま特産化のストーリーが非常にわかりやすくまとめられており、次世代からのえごま特産化のエールとして心強く受け止めています。

 今後とも「九頭竜川勝山あゆ」や「えごま」のブランド化推進と道の駅での販売に向けた特産品、加工品の開発を支援していきます。

 

 次に、平成32年春の開業を予定している道の駅について申し上げます。現在、敷地造成工事を進めており、建物の本体工事は来年春に着工を予定しています。

 そのような中、「物販コーナー」において販売する農林水産物の出荷者登録説明会を、先日の11月27日から29日までの計3回にわたり、市内の農業者を対象に開催いたしました。説明会では、出席された農業者の皆さんから出荷、販売に関するさまざまな質問があり、出席者の出荷販売に向けた意欲が感じられました。

 今後は、道の駅開業に向け、県、JAテラル越前など各関係機関との協力・連携体制をさらに強化し、道の駅指定管理予定者である勝山市観光まちづくり株式会社と十分協議し、農林水産物販売運営計画の策定による出荷販売体制を確立していきます。

 道の駅における農林水産物販売は、まさに生産者が発表するためのステージであります。

 市民はもちろん、全国から訪れる多くの利用者に、生産者自身が丹精込めて作った生産物が喜ばれ、多くのファンができることで、生産者の誇りと、新たなチャレンジが始まることを期待しています。農林水産事業者の更なる意欲を引き出し、このような勝山市の農林水産業の振興のための環境と仕掛けを作っていくことが行政の役割であると考えます。

 

 次にジオパークの取り組みについて申し上げます。

 去る11月15日から17日にかけて、日本ジオパークネットワーク全国研修会が勝山市で開催されました。この研修会は日本のジオパーク全体のレベルアップと 加盟団体の交流によるジオパークの普及啓発、及び事例の共有化を目的として、ジオパークの関係者を対象に年1~2回程度、全国のジオパークに認定されている地域で開催されているものです。

 今回の研修会は「地域住民を巻き込んだ活動の活性化」をテーマに開催し、全国43の地域から69名の関係者が集い、「野向町の地域産品を活用したまちづくり」、「平泉寺町の歴史・人々の暮らしを活かしたまちづくり」、「はたや記念館ゆめおーれ勝山の近代化産業遺産を活かしたまちづくり」の3グループに分かれ、それぞれが現地を視察し、その後グループワークを行いました。研修会の最後で開催された全体会では、各グループより、地域の優れている点や課題等が発表され、今後のまちづくり活動に対する貴重な提案も頂きました。

 研修終了後、オプショナルジオツアーを勝山市観光まちづくり株式会社が実施し、大矢谷白山神社の巨大岩塊や、北谷町杉山の恐竜化石発掘現場と福井県立恐竜博物館の見学、またかつやま恐竜の森での恐竜化石の発掘体験、昼食には雪室そばや雪室大根を中心とした勝山の味の賞味など、勝山市が取り組んできた成果とともに、恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークの魅力をアピールしました。

 

 次に、「えちてつ物語」について、申し上げます。

 この映画は11月3日より全国に先駆けて、福井県内5つの映画館で公開が始まりました。11月3日、4日の土日の観客数は3,183人と好調なスタートを切っており、上映開始から2週間で1万人を突破したとのことです。

 ついで11月23日からは東京を皮切りに順次全国上映が始まりました。全国公開により、ふるさとを思い出し、ふるさと回帰のきっかけになってほしいと願うとともに、「えちぜん鉄道」と沿線の魅力に触れるために、「えちてつ」に乗って勝山市に大勢の観光客が訪れることを期待しております。

 

 次に勝山市企業紹介誌「いんとろ」の発行について申し上げます。

 先日、勝山市内の企業を知っていただくために制作した情報誌「いんとろ」を市内全戸に配布いたしました。

 市民の多くは、市内企業について「企業名は知っているけれど何をしているんだろう」というのが実情で、誇れる技術力を有する企業も多く存在するにもかかわらず、そのことが理解されてこなかったのが実情です。

 この状況を打開すべく、昨年度から始めた「ふるさと勝山回帰事業」の一環として、勝山市へのU・Iターンを進めるために、観光まちづくり株式会社に委託して、事業趣旨に賛同していただいた企業へのインタビューを行い制作しました。

 この情報誌を通して、市民が市内にはこのように意欲的に取り組んでいる企業があることを知って、地域の誇りとして語ることができ、さらには、次世代の将来の就職先や、勝山市を離れた人たちのUターン就職先として考える手立てにしてほしいと願うものです。

 また、来年度はこの情報誌をさらに多くの企業に賛同いただいて充実させ、よりパワーアップした勝山の企業紹介誌「いんとろ」の発行を進めてまいります。

 

 次に、平成31年度予算編成方針について申し上げます。

 政府は「経済財政運営と改革の基本方針2018」いわゆる「骨太の方針2018」において、「5年半に及ぶアベノミクスの推進により、日本経済は大きく改善している。名目GDPと実質GDPがともに過去最大規模に拡大した。政権交代以降、景気回復は、穏やかであるが長期間にわたって継続しており、今回の回復の長さは戦後2番目となっている可能性が高い」としております。

 一方、総務省が公表した「平成31年度の地方財政の課題」においては、「地方の一般財源の総額について、平成30年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保」としていますが「ICTやAI等を活用した業務改革、情報システムのクラウド化などの地方行政サービスを推進する」こととされており、平成28年度から導入された民間委託等の業務改革を実施している地方団体の経費水準を地方交付税の基準財政需要額の算定に反映するトップランナー方式が更に推進され、地方交付税が減額になることが危惧されます。

 当市においては、平成29年度普通会計決算において、実質単年度収支が2年連続してマイナスとなっており、財政調整基金残高の減少、市税収入の伸び悩みや地方交付税の減額等から、今後も緊張感を持って財政運営に当たらなければならないと考えております。

 そのため、新年度当初予算要求にあたっては、行財政改革を継続する中で、事務事業の廃止・再構築等の見直しを行い、限られた財源を重点的、効率的に配分するため、義務的経費や特別会計への繰出金等を除く経費等については、消費税率の引き上げ分も含め、一般財源ベースで5%マイナスシーリングを行う方針であります。

 その一方で「第5次勝山市総合計画(改訂版)」並びに「勝山市地方創生総合戦略」に掲げる施策を着実に推進するとともに、勝山市の持続的発展に必要な施策については的確かつ機動的に対応いたします。

 

 さて、本日の定例市議会に提案いたします議案は勝山市一般会計補正予算(第4号)を初め12件であります。

 今回の補正予算の主なものは、国の人事院勧告及び人事異動による人件費等で所要の補正を計上しております。

 これら12件につきましては、後ほど関係部長からそれぞれ提案理由を説明いたしますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。