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令和元年6月定例会招集あいさつ

印刷用ページを表示する 更新日:2019年5月28日更新

 本日ここに、令和元年6月定例市議会の開会に当たり、市政運営に係る諸課題について所信の一端を申し述べますとともに、6月補正予算案の概要について申し上げます。

 最初に、5月1日に第126代となる今上(きんじょう)天皇が即位され、新しい令和の時代がスタートいたしました。陛下は、はじめてのお言葉の中で「常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します。」と述べられました。まさに「令和」の二文字は新しき良き時代を希求する陛下のお気持ちと多くの国民の思いが一致した元号のように感じられ、令和の幕開けに心に響いたお言葉でした。心新たに勝山市民の幸せと勝山市の発展のためにより一層力を尽くしたいとの思いを強くしたところであります。

 

 次にゴールデンウィーク中の観光地の状況について申し上げます。

 平成から令和への改元前後の10日間は例年のゴールデンウィークよりも長い連休となりました。

 福井県立恐竜博物館には10連休中、好天に恵まれたことから、約12万8千人の入館者がありました。中日4日間には1万5,000人を超える来館者があり、長尾山総合公園入口には開園前から長蛇の列ができ、ディノパークや発掘体験なども大変な賑わいとなりジオターミナルには約6万8千人の来場者がありました。

 一方、交通渋滞も例年と同じように発生し、4月28日から5月5日の8日間、パークアンドライドをJA中支店と越前大仏で実施しましたが、最大で新保交差点まで約4kmの渋滞となりました。来春、勝山インター線沿いには道の駅が整備されることなどから、交通動態を把握し、パークアンドライドや新たなアクセス道路整備などによる渋滞緩和対策に取り組む必要があると考えます。

 一方、白山平泉寺には約1万4千人が訪れ、白山平泉寺歴史探遊館まほろばのゴールデンウイーク中の来館者は、4千685人にのぼりました。天候に恵まれた連休後半は、一日あたりの来館者が600名を超え、霊峰白山の信仰拠点とされる平泉寺の歴史と苔むした境内の幽玄な雰囲気が訪れた人を魅了し着実に来訪者が増加しております。

 はたや記念館ゆめおーれ勝山には7,586人が来場しており、対前年度比1.5倍以上の入込客数となりました。

 これらにより市内宿泊施設も連日満室となり、昼食を提供している飲食店も列がつく賑わいとなりました。この動向をまちなか誘客のさきがけの好例ととらえ、さらに工夫して観光の産業化に向け取り組んでまいります。

 

次に旧木下家住宅について申し上げます。

北郷の庄屋屋敷 重要文化財 旧木下家住宅は、4か年にわたる修理工事が完了し、今年の4月24日に待望のオープンをいたしました。

ゴールデンウイーク中は、市内外から約680名の来訪者があり、旧木下家住宅の大きな囲炉裏を囲んだり、つるべで井戸水をくむなど、江戸時代の庄屋の暮らしぶりを興味深く体験していました。

旧木下家住宅は、勝山市に5つある国重要文化財の内、勝山市北部に唯一存在するものであり、周辺の鷲ヶ岳や畑ケ塚、岩屋観音や岩屋の大杉など、北部地域の貴重な自然や歴史遺産群の中核として位置づけ、積極的な公開・活用を図っていきたいと考えております。

 

次に日本遺産について申し上げます。

 日本遺産選定への5回目の挑戦となっていました平泉寺と一乗谷を中心とする提案が、5月20日付けで日本遺産に認定されました。この提案は、福井県が代表となり、福井市と勝山市で共同提案していたもので、タイトルは「400年の歴史の扉をあける旅、石から読み解く中世・近世のまちづくり 越前・福井」というものです。自然石を石畳み道や石垣に多用した石造りの中世都市として知られる平泉寺と一乗谷の技術が、後の勝山城下町や福井城下町にも受け継がれるといったストーリーになっております。今回は、全国72件の申請の中から16件が選ばれ、その内の一件に選定されました。

 今後の取り組みについては、関係機関等と協議しながら進めてまいりたいと考えております。またこの日本遺産認定を機に一乗谷と平泉寺を直接結ぶ重要な道であったと推測される安波賀街道を篠尾勝山線として復活させたいと願っております。

 

 次に岡山県総社市との災害時相互応援協定について申し上げます。

 昨年2月の豪雪時に除雪車の燃料が逼迫した際、総社市から軽油4000リットルを緊急搬送の支援をいただきました。その半年後の昨年7月に西日本豪雨とアルミ工場爆発が総社市を襲った際には総社市の要請にこたえて勝山市からブルーシートを市職員が搬送いたしました。この相互支援の実績を踏まえ5月9日に正式に総社市との災害相互応援協定を締結いたしました。これまで県外の自治体との相互応援協定として隣接する石川県小松市、白山市と協定を結んでおりますが、昨年の豪雪時のように同一エリアでは気象に起因する災害への支援は困難であり実効性がありません。そのためある程度距離が離れた自治体との協定は同時被災のリスクが少ないという点で重要な意味を持つと考えます。今後総社市とは防災に留まらず特産品を相互に物販するなど交流を広げ絆を深めていきたいと考えております。

 

 さて、本日の定例市議会に提案いたしますのは、来年春のオープンを目指し整備を進めている勝山市道の駅「恐竜渓谷かつやま」の指定管理業務の期間と限度額を定める債務負担行為、災害時等の非常時に備え老朽化した教育会館および市民会館の非常用自家発電設備の改修工事のほか、当初予算編成以降に事業採択もしくは事業実施が明らかとなった国・県等の補助事業のうち、早期に実施をしたい事業費などを計上した「令和元年度勝山市一般会計補正予算(第1号)」を含む13件であります。

 これら13件につきましては、後ほど関係部長からそれぞれ提案理由を説明させますので、よろしく御審議の上、妥当な御決議を賜りますようお願い申し上げます。