ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

中学校再編の目的

印刷用ページを表示する 更新日:2022年8月18日更新

 令和の時代は、情報技術の急速な発展に伴い、生活や社会が加速度的に変化する「予測困難な時代」と言われています。このような時代に生きる子どもたちには、多様な人々との関わりの中で互いを認め尊重し合いながら自己肯定感を高め、円滑な人間関係を構築していく「コミュニケーション能力」や、自ら学びに向かう「主体性」、授業で学んだことを総合的に活用する「課題解決力」や「論理的思考力」、自分の意見や考えを伝える「情報発信力」などの資質能力を育んでいくことが求められています。

 このような資質能力の育成にあたっては、同学年だけでなく、異学年・他校種の子ども、様々な考え方・立場を持つ多くの人々との交流や活動を行うことで大きな効果が期待できると考えています。

 今後も少子化が見込まれる勝山市においては、生徒数の減少に伴い学校規模が小さくなってくると、きめの細かい丁寧な教育を進めることができる一方で、生徒の人間関係の固定化や、集団活動・協働的な学習の制約、部活動の選択肢の減少などの課題が生じるほか、教職員の減少に伴ってバランスのよい教員配置が難しくなったり教職員の校務負担が増加したりするなどの課題も生じ、学校全体の活力の低下が懸念されます。

 中学生は、大人へと成長していく過程の中でも、特に心身共に大きく成長し、しっかりした社会性を身に付けていくべき大事な時期にあり、中学校教育においては、1学級の人数は福井県独自の基準(中学校は32人学級)によって国の基準(40人)よりも低く抑えつつ、学校全体としては、適正な規模の学級数によって創出される多様な効果を享受できる教育環境を提供していくことが必要です。一方で、市内の中学校は昭和40年代から60年代に建設された建物で、全体的に老朽化が進んでおり、これまでに大規模改修や耐震補強等を施していますが、今後は長寿命化工事あるいは建替えが必要になってきます。

 平成30年5月に設置した勝山市立中学校再編検討委員会においては、このような協議・検討を踏まえ、中学校の再編が必要との結論に至るとともに、再編統合の形態については、当面は2校体制にできないかとの協議も進めましたが、今後さらに生徒数が減少する中で、2校体制では、いずれ両校ともに学校の適正規模を下回り適切ではないとの意見に集約され、1校に再編統合することが妥当と判断され答申としてまとめられました。