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令和の時代は、AIを初めとする情報技術の急速な発展に伴い、生活や社会が加速度的に変化する「予測困難な時代」と言われています。
このような時代に生きる子どもには、社会の変化に受け身で対処するのではなく、主体的に向き合って関わり合い、自らの可能性を発揮し、よりよい社会と幸福な人生を創り出していく力を育むことが必要です。
学校教育では、解き方が定まった問題を効率的に解ける力を育むだけでは不十分で、子どもが自分のよさや可能性を認識するとともに、他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働する活動を通して、持続可能な社会の創り手となる資質・能力の育成が求められています。
令和9年度に開校予定の新中学校では、これまで勝山市が進めてきた教育を踏まえ、各教科で学んだ知識や技能を活用し、地域や社会の課題など正解のない問いに取り組み、最適解を見出していく探究教育を推進していきます。
このような学習を進めるにあたっては、同学年だけでなく、異学年の子ども、様々な考え方・立場を持つ多くの人々と意見交換や交流を行うことにより大きな教育効果が期待できます。そのため、今後も少子化が見込まれる勝山市においては、3つの中学校を統合した新中学校を勝山高校の敷地内に建設し、中高が連携した教育を進めていく方針を定めました。
このことにより、中学生の探究的な学習の深化を図るとともに、中学生にとっては高校の教員や高校生からの助言や指導により、基礎学力の向上や将来の幅広い進路について見通しを持った学習を進めることができます。また、高校生をはじめとする多様な人々との交流を通して、豊かな情操や規範意識、自己肯定感や他者への思いやり、コミュニケーションを通じた人間関係を築く力、困難を乗り越えものごとを成し遂げる力などを育んでいきます。
新中学校の再編は、勝山市立中学校再編準備委員会を中心に各部会やワーキンググループなどで検討しています。再編準備委員会や各部会の進捗状況は左のメニューからご覧ください。現在検討中の内容は下記のとおりです。
「ふるさと勝山」や「恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク」などの学習を通して、勝山の良さや課題を踏まえた探究学習を推進
高校教員や大学・民間企業などの人材による授業を実施し、高校や大学・社会での学びに見通しを持った学習を通して、学習意欲の向上や基礎学力を定着・深化
生徒が興味関心に応じて、主体的に自己の可能性や進路選択の幅を拡げるキャリア教育を推進
生徒会活動や学校行事での中高の交流や地域の行事などに参画する機会を設け、多様な人々との交流を通してコミュニケーション力を向上
現在、国では休日部活動の地域移行を進めています。勝山市でもこの動きに応じた対応をする必要があり、新中学校の部活動の在り方は、今後の動向を注視しながら検討を進めていきます。
再編準備委員会では、令和4年3月に策定した勝山市地域公共交通計画を踏まえ、各地域の実態に応じて生徒が利用しやすいスクールバスの在り方について検討を進めていきます。